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身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

【5/14対オリックス戦】 千賀が打たれるパターンの検証

 

前回(千賀の打たれるパターンの話 )楽天戦で千賀が打たれるパターンがあるという話をして、オリックス戦であっていたかどうか答え合わせをしたいと思います。

 

千賀の打たれるパターン、傾向は当たっていたか?

 前回、千賀には打たれるパターンが有るという話を書きまして、1・2球目に外のボールが浮いてしまったり、スッポ抜けたりした場合、その打席では殆ど打たれるorファーボールを出す傾向があるという話をしました。(※注、オチは前回の指摘通りというオチなので、興味ない方はご注意を)

 5/14、ほっともっと神戸での千賀の登板内容は、6回2/3で被安打4、四死球5でした。つまり計29人の打者と対戦したことになりますね。その中でいくつ千賀の悪いパターンがあったのか、結果は以下のとおりでした。打たれるパターンの初球・二球目が高めに浮いた場合を「悪千賀」とし、そうでなかった場合を「良千賀」としてカウントしたところ。

 悪千賀 14 被安打4 四死球4(5)
 良千賀 15

 ―という結果になっていました。悪千賀で打たれた&四球はいくつか?そして良千賀の場合はどうだったか?とカウントしました。当然、判別がつかないケース。微妙なケースも存在しましたので、それについて注釈をしたいと思います。

 初回、糸井のタッチアップ進塁打はどう判断すべきか?これは良千賀だったが、まずい結果に含めるべきか?そしてブランコへの2球目がど真ん中犠牲フライだった。これを悪千賀にふくめるべきか?2球目に甘いところ、ど真ん中というのを含めるべきか否か考えていなかった。うーん。
 3回、二巡目の西野のファーボールがインハイの胸元のボール球。これを制球ミスと見るか、それとも意図的にえぐったのか判別が不能。一応悪いほうにカウントしようか?3球目が甘く浮いたアウトハイなので。やっぱりインハイはノーカン・ノイズにしましょう。アウトローが決まるかどうかがポイントなので。
 関係ないですが、この日の千賀は右打者にはインコース、左打者にはアウトコースを軸に組み立てた感じの配球でしたね。1巡目がそれで進んで、2巡目から前の打席の内容・結果からちょいちょいいじる感じ。

 6回の伊藤の犠打は初球高いボールだがこれはセオリーの顔近くなのでノーカウント。
 同じく6回の西野の敬遠も、勝負からのカウント悪くしての、結局諦めての敬遠なので悪にカウント。打席の兼ね合いがあるので、このファーボールについてはそこまで問題あるファーボールとはいえません。打順を計算して、その計算の範囲内なので。ただ初球のストライクは浮いたアウトハイなのでその点は問題ですね。ですから悪千賀の四死球を(5)としています。どちらにカウントしても良い微妙なケースなので。
 最後の打者になった安達は悪というか完全に制球不可・球威の問題でしょうか?2球目はど真ん中スライダーですね。
 (※余談ですが、安達に初回ぶつけて、2巡目・3巡目も際どいとこ、顔面近辺に行っていますが、なんででしょ?単なる抜けなのか?インコースに弱いというデータがあるのか?そんなに警戒する必要があったのか?最終的にタイムリー打たれるわけですからねぇ。気になって去年のデータ見たら3‐0でした。安達に対して苦手意識とか、なにかがあるわけでもないのに…。右打者への長打警戒で、右バッターへの胸元をえぐるというテーマがあったのかな?今シーズンというか、去年から飛翔が多いですからね。ウチの先発)

右バッターへのインハイ攻めを考慮外にすると…

 悪千賀が14だったのですが、そのなかで右バッターのインハイ攻め?と思われるのが4回ありましたね。これを抜けた、制球ミスの結果とカウントするか、あえて攻めて突いていったと見るか微妙なところ。安達2回・小谷野とモレルの計4つですね。鶴岡だからインハイ攻めないと言えたら楽なのですが、今年は結構インハイというかインコースも使うんですよね、鶴岡。というわけで、コレはノーカンにしましょう。―そういうふうにカウントし直すと、以下になります。

 

<右バッターへのボールゾーン含めたインハイ攻め>
  悪千賀 10 被安打4 四死球4(5)
  良千賀 19

 今再確認しようとしたら、一球速報もう見れなくなってました。右打者へインハイ攻めして結果ヒットもファーボールも出していなかったと記憶していますが、ひょっとしたら記憶違いしているかもしれません。が、あっても1つ・2つくらいなのでそこまで結果に大きな違いはないのでいいでしょう。(本当はどっちか言えない微妙なケースを「良」に分類するんじゃなくて、普通千賀にでも分類すればもっと正確になったんですけどね。まあ流石にそこまでするほどの話ではないですね)

 右打者へインハイ攻めが成功していたとすると、千賀はこのオリックス戦で3回に1回ほどしか悪いパターン・悪千賀にならなかった(というか右バッターへのイン攻めはそこまで苦労しないんでしょうね。ミスしても相手が警戒して避けてくれるので)。それほどランナーを出すことにならなかった。

 今後も、「いかに初球・2球目のコントロールミスを減らすか?」―が千賀の課題になるのは間違いないですね。また仮に悪千賀が出ても、打ち取れる確率を上げるようにならないといけないでしょうね。

 気になったのは、今回左打者ですかね?千賀は現在右バッターに、100打席89打数13安打8四球で左バッターには102打席89打数22安打8四球で、左に弱いんですよね。HRは右の方が多いですが、単打を打たれる割合が左のほうが多い。まあ左にツーベースも2本打たれているわけですけどね。

 ちなみに去年は右に50打席45打数7安打4四球、左に35打席27打数2安打6四球。やっぱり千賀は左打者へのコントロールが苦手なんでしょうね。右打者へは目付けしやすくても、左打者にはどうやって外に目付けして投げればいいかわからないというタイプなんでしょう。真っ直ぐやスラが抜けたり・浮いたりしてしまうところを見ると。

 ストライクゾーン9分割のうち、ど真ん中から真ん中高め、アウトハイ。そこと高めや外へのボールゾーン=すっぽ抜け。これをどう減らすかですね。良いピッチャーは失投になるとしても途中で怪我をしないコース・痛打されないところへ修正するなんていいますし、経験を積んでそういう技術を覚えてほしいものですね。まあ何度も言いますけど、一年間ローテ守ってそういう技術は身についていくもの。来年含めて2年で成長してくれたら御の字ですね。

5/14&15ほっともっと神戸のゲームの話

 オリックス戦、ほっともっと神戸戦の話をついでに。この日は天然芝なので長谷川が初めて守備につきましたね。交流戦見据えてDHのない試合に長谷川が守備ついてもらわないと困りますからね。まあたまには控えでも良いんでしょうけど。この試合だけでその後は守備についていませんが、今年はまだまだDH専になるのでしょうか?

 7回モレルファーボールで、代走中村&伊藤バント&代打小島で勝負をかけたところがありました。代打小島については「?」ですが、この大事な場面でギータのエラーがありました。

 西野が敬遠で、安達がセンター前に。ギータが打球処理をミスして西野に無駄な進塁を許してしまいました。結果糸井の内野安打で生還してしまうということに。この1点がなければ結果論ですが、ウチが3‐2で逃げ切れたゲームでした。

 また、最終回のサヨナラ2ベースも外野を前進させてなければ、中村の2ベースもまた違った結果になっていたかと思います。スアレスに対して長打はないという判断かもしれませんけどね。柳田の守備が安定して、送球でも信頼できるというのなら、こういう時に定位置のままという判断・決断もできるので、守備をもうちょっとなんとかして欲しいですね。(※追記、文末に修正・追加しました)

 西武での千賀の試合でもギータが無理してバックホームでランナー三塁に進ませた結果、千賀がボークして、結果追いつかれて千賀の勝ちが消えた試合がありました。回と点差を考えたら無理する場面じゃないと笘篠さんが解説してましたが、同感ですね。ハムでのバンデンハークが4点取られた試合で、バックホームを逸らしてというケースも有りました。

 とにかくバックホームの意識が強すぎると思います。もうちょっと確実なプレーを頭に入れて状況判断をしないといけませんね。糸井に憧れてその真似をしているのでしょうか?東京ドームで三重殺やった見事な送球もありましたが、逸れることのほうが多いのでなんとかしていただきたいところ。

 この試合はスアレスにまた負けが付きました。元々野球の経験自体が浅い投手で一年通して投げたこともないどころか、アマチュアの経験自体がない投手ですから仕方ないでしょう。ホールドさえこなしてくれればという楽な展開で使うしかなさそうですね。

 また、バンデンもそうですが、ああいう地方の低い・柔らかいマウンドで海外の人はやることがないので基本難しいでしょうね。使うなら失敗覚悟で使わないとダメでしょうね。将来の経験のために負け覚悟になりますね、使うとしたら。実際スアレスは全然スピードでなかったですしね。

 翌日の武田は一日の長があったのか、8回まで見事に投げ切ってくれましたね。千賀も地方の経験はないと思うので、今年のうちに地方球場の投げ方を覚えて欲しいところですね。大宮では完封寸前まで行きましたが。北九州でも中継ぎ時代投げていたと思いますが、いかんせん中継ぎと先発では配分が異なるでしょうからね。それでも中継ぎ時代の経験がある分適応が早く出来るのでは?と期待しています。

 モレルに一発打たれて同点にされてからも、きっちり相手打線を料理するのが武田のクレバーなところでしょうかね。頼もしいですね。

 15日は育成上がりの牧原がタイムリー&犠牲フライと活躍してくれたのが地味に嬉しいですね。内外野どこでも守れるユーティリティでなんとかレギュラーの座を狙って行って欲しいですね。二軍では打てるものの、一軍だとなかなかまともなヒットを打てないので、早く外野を破る痛快な当たりを見せて欲しいですね。また脚が速いのでいやらしいバントヒットなども期待したいところですね。

 

 ※追記、ランナー三塁と勘違いしていました。ランナー三塁はその前のロッテ戦でしたね。ですからあの状況で柳田の守備はあまり関係ないですね。そこまで前進ではないですし。定位置でも多分完全に外野割られていたでしょうし。
 問題はスアレスが勝ち越しを許してしまったロッテ戦。ランナー二塁でフォークが完全に抜けて、そらしてランナー三塁にしてしまったことですね。フォークがもう使えない。そして清田にアウトロー狙い打ちされてしまいました(※ヒーローインタビューでそこ一本でと言ってました)。ああいう状況でも再びフォークを投げる制球力。カウントを稼ぐ球が必要でしょうね。
 また、もうフォークを投げて逸らしたら一点やって殆ど負けになる。フォークを投げられないから、困ったときのアウトローしかないのもまた問題。同じ打たれて負けるならインハイだったり、釣り球だったり何か配球に工夫がほしいですよね、まあ鶴岡に求めても無理ですかね。

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