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別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

バンデンハーク敗れる バンデンハークは時間制限型のウルトラマンタイプのピッチャーである

 

前回書いたバンデンハークの話の答え合わせ・続きになります。前回、バンデンハークが負けるとしたらロッテではないか?という予想をしました。そして見事に外れました(^ ^;)。まあ、日ハム相手にHRを打たれる&地方の北九州戦は危ないということも書いてはいたのですけどね。

 立ち上がりに前回の札幌同様HRを打たれて、マウンドが合わずに失点を重ねて降板すると。それでも日ハムならば、まあ中継ぎが打ち込まれて結果的に勝てなくてもバンデンの負けは消えるだろうと思っていました。まさか有原が完投するということで、そのパターンを封じていくとはちょっと想像していませんでした。優秀な投手が最少失点でウチの打線を完封するというのは涌井・石川くらいかなぁと見ていたので意外でしたね。有原が今年良いピッチングをしているのは知っていましたが、北九州で完投するとは思っていませんでした。前回の札幌のように7回途中や8回途中で必ず掴まるだろうと見ていたので。

 いつも札幌やヤフードームでやられているファイターズからすると、そういう嫌なイメージがない北九州というのはむしろやりやすかったのかもしれませんね。ファイターズはドームより屋外の方が強いとか?そういう傾向があったら面白いですね。

北九州での連敗について

 北九州で5年かけて7連敗というのが気になりましたが、去年の記事で、チーム関係者が「ウチはいつもと変わった環境でやるのに弱い」という説明があって温室化・温室育ち体質が問題みたいなものがありました。屋外のデーゲームあるいはナイトゲームなどは珍しくないのでしょうが、北九州は明るいうちから始めて暗くなるというようなケースが多いですよね。たまにコボスタとかでもそういうゲーム見ますけど。そういういつもと違う環境で気温・景色が変わるというのが大きいのかもしれませんね。

 いつもは人工芝ですし、そういった環境の違いでリズムが狂って打線も湿るのかも。バウンドが違う、守備に配慮する・気を使う部分が多い=打撃感が微妙に狂うというようなものがあるかもしれません。また狭い球場でHR狙いになってバッティングが荒くなるとかありえますね。有原に負けた試合も最後は珍しく無抵抗でしたしね。いつもは1・2点とったり、最後にクローザー使わせるためにランナー溜めたりするのですが、最近の「負けないホークス」にしては珍しい無抵抗エンドでしたから。強いチームというのは明日に繋がる負け方をするもので、今年もタダでは死なない・負けない野球をしているのに、ここではあっさり終わるというのを見ると、やはりいつものペースが狂う何かがあるのでしょう。

 せめてデーゲームならデーゲーム、ナイトゲームならナイトゲームで気候などの外部環境が変わらないような配慮をしたほうがいいのかもしれません。

地方に弱いバンデンハーク

 バンデンハークは鹿児島戦で投げている。そこで1失点の好投をしている、故に地方で弱いとは限らないという指摘を見て、忘れていたのに気が付きました。確かにバンデンハークは地方の鹿児島球場で好投しているんですね。

 鹿児島県立鴨池野球場(中堅122m、両翼98mです)で実は韓国チームがキャンプに利用していて、ロッテ・ジャイアンツネクセン・ヒーローズ・起亜タイガースの3チームが春季・秋季キャンプで利用した過去があるとか。バンデンはサムソン・ライオンズなのでキャンプ地としては利用してはいないのでしょうけど、練習試合をやっているようなので、ひょっとしたら、その相手として登板したことがあるかもしれませんね。

 気になってWiki見たら、恩納村立赤間運動公園野球場でサムソン・ライオンズがキャンプしていたみたいですね。球場の大きさは中堅122m、両翼100mと、これもまあ普通の球場の広さでした。鹿児島球場で投げたことはなくとも、他所のチームの投手が当たり前のように投げているところ、つまりデータが有るわけですね。同僚や他チームの外国人・韓国人投手またはコーチなどから「あそこの球場はどう?」と聞くことが出来たわけですね。ですから、そんなに適応に難しくなかったのでしょう。本人も北九州登板前に広島の二軍球場や鷹巣で投げたことがあるから大丈夫という話をしていましたしね。恩納村立赤間運動公園野球場と鹿児島県立鴨池野球場というさほど離れていない地方球場の作りが大きく違うとはあまり考えられないので、適応も難しくなかったと見ていいでしょう。

 また、鹿児島で対戦したのがオリックスだったのというのが大きかったんでしょうね。当時のオリックスは言わずと知れた開幕以来HR0記録を更新しており、HRを警戒する必要がなかった。最近うち相手に22点取られて大敗したようにチーム状態が良くない。かなり余裕を持って投げられたわけです。もし3~4点早い段階で取られても、ウチの打線ならすぐ追いついてくれるという感じで投げられたんでしょう。

 事実プロ野球ニュースをチェックしたら、バンデンハークの球は(7球くらいですが)高く浮いているものばかりでした。もしあれが好調な打線ならもう少し失点していたでしょう。そういう状況のバンデンにバントをして一点を取りに行った采配の問題も大きかったでしょうね。不安な序盤を切り抜けるとあとはいつもどおり余裕でスイスイ行きましたから。

 では、どうして北九州ではダメだったのか?それはやはり狭いことですね。中堅119m、両翼92mと相当に狭い。こういう環境で投げたことが無いでしょうから、相当ナーバスになってしまったのでしょう。それで好調ハム打線は高め・甘い球を逃さずきっちり仕留めた。初回の2ランはともかく、3回の2ランで勝負ありましたね。まさかあそこまで打たれるとは思いませんでした。普通の球場なら多分初回は2ベースで済んだ気もしたんですけどね。HRで完全に平常心を失ってしまったんでしょうね。

見事にハマったバンデンハーク対策

 ツイッターで質問したところ、解説者の谷沢さんから返信を頂いたのですが、バンデン対策として、スライダーを狙うのが有効だと教えていただきました。確かに真っ直ぐが甘く来ても150k近いのでそうそうヒットに出来ない。ファーボールも殆ど出さない。カーブを狙ってもカーブを多投するピッチャーではない。とするとスライダーを狙うのが一番いいんでしょうね。

 事実、オリックス戦では1巡目はスライダーをまるで使いませんでした。真っ直ぐで押しまくっていました。チェックしていなかったのでわかりませんがハム打線がスライダーに絞った結果、バンデン対策もハマった結果が北九州でのKOだったのかもしれません。よってオリ打線がスライダーに絞ってくるのを警戒しての真っ直ぐ攻めだったのでしょう。

 バンデンの球で打てるとしたら時たま甘く来るスライダー・半速球が一番打つ確率が高いのは当然ですね。カウントを取りに来る、また決め球にも使うスライダー・半速球がいつも完璧に決まる投手なんてほとんどいませんし、半速球狙いなら他の球への対応・カットなどもしやすいですからね。

バンデンハークは球数ではなく時間でパフォーマンスが低下する

 また、バンデンハークが22点取ったオリックス戦でまだ60球とか、80球とかそういう段階なのに球が浮いてHR打たれてしまうなど、QSに失敗するというシーンがありました。やはりこれは前回指摘したどおり、バンデンハークは時間制限型ピッチャーなのでしょう。彼は球数・イニングではなく時間がポイント。彼がダメになるのは一定の時間が過ぎた時なんですね。ウルトラマンみたいなものですね。カラータイマーが2時間位で点滅しだしてしまう感じですね。

 以前指摘した通り何故かオリックス戦で大量点差がついたのに、6回90球行ってない段階で降りてしまった。マウンドにいかなかったというケースが有りました。だからイニング間の間隔が開く、一定の時間以上はコンディションが落ちるのではないか?という仮説を立てましたが、今回のことで確信しましたね、間違いなく一定の時間しか投げられない投手なんでしょうね。自信が確信に変わりました(オイ、バカ止めろ)。

 向こうの投手は先発して6回投げきるのが優秀な投手。5回でもOKとされることがあるメジャーの先発と日本では求められるものが異なる。あっちの先発投手はまず9回まで投げるような指導法・発想で投手を育てない、投手もそういう訓練をしないでしょう。

 5回・6回、投げても7回くらいまでという事情を考えると、先発投手が力を使って投げる時間は大体2時間か2時間半程度(下手したらもっと短いかも?)。バンデンはこの時間を過ぎて実力を発揮し続けることは難しい投手なんでしょうね。石川と投げ合ってパーフェクトピッチを演じたのも、彼が良い投手でイニング消化が早くて投げたい時間内にテンポよく投げられたから。

 ですからバンデンハーク対策はリズムやテンポが悪いけど、そこそこの失点で抑えてくれるというような投手を当てるのがベストなんでしょう。また相手チームの主催試合なら、合間合間にファンサービスとしてなにかやってスピードダウンをするとか、7回の応援歌で2番まで歌うとか(笑)、まあそういうことをやって気持ちを乱すべきでしょうね(当然、スピードアップが求められている今なかなか時間稼ぎは難しいでしょうけど)。

 日本でやるには完投が重要になる。6点くらい大量点差がついた試合では、4点くらい取られてもいいから完投するというのが求められる。摂津がよく4~5点取られても完投してリリーフを休ませていましたが、ああいうのが求められるわけです。バンデンが今後も活躍し続けるためには、序盤セーブしてなるべく長く投げるためにモデルチェンジを図る、引き出しを増やす必要があるでしょう。一球だけ全力で投げて速い球を見せて、あとは力を抜いて抑えるなど長く投げ続けるコツを覚えて欲しいところですね。

 22‐6の試合のようなケースはまあないにせよ、味方が打者一巡で打ち込むような大勝の試合でイニングが食えない。イニング消化が難しいとなると、なかなか頭がいたい話ですね。特にヨシコーチは「困ったなぁ、継投どうしようかな」という感じになっているでしょうね。

 モデルチェンジが難しいとそのままアメリカへという可能性も大きいですね。中4日の100球前後でこそ実力発揮する、真価を発揮するのならば、そちらのほうが彼には良いでしょう。前回メジャーの移籍市場が大きいという話を書きましたが、FA目玉のストラスバーグが再契約で目玉がなくなってしまったとか。このままだとバンデンハークにも良いオファーが来る可能性があるので移籍してしまうかもしれませんね。

 バンデンハークとしてはメジャー復帰を睨むなら、完投出来るようになるモデルチェンジよりもメジャーと残留両天秤で投げるので今年一年はスタイルをいじろうとしないかもしれません。完投出来るようなモデルチェンジはメジャー移籍を諦めた来年以降、複数年契約を結んでからということになるのでしょうか?

 バンデンハークがそういうタイプと考えると、地方球場や交流戦で当たる狭いセリーグの球場などでは1回ローテ飛ばしてやるのも良いかもしれません。山田や摂津や中田の中10日ローテでいくのも一つの手だと思いますね。