別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

達人岡本正剛逝く…

 今月号の秘伝に岡本正剛氏が亡くなられたという訃報が載っていましたね…。大東流を世に広く知らしめた岡本先生がいなくなってしまったのか…。「合気」を使いこなすことで、今や唯一の高名な合気系の武道家ではなかったでしょうか…?岡本先生の技を一度くらい生で見てみたかったなぁ(´-ω-`)。

 高岡さんが『合気・奇跡の解読』で佐川幸義が高次合気として最高レベルの合気を使う。そして塩田剛三、岡本正剛がそれよりも少し劣る中次合気の使い手として、紹介していました。多分、これで本文中に紹介されていた人物で、西野さん以外に現存される人はいなくなってしまったんじゃないでしょうか?

 岡本先生は30過ぎから合気・大東流を初めて以後六方会という組織を立ち上げて、来る者拒まずでその技を広く公開していました。稽古終わりビールが楽しみで続けたなど、その取り組む姿勢が素晴らしいですよね。

 塩田先生もリベラルというか結構露出を厭わない、なるべく多くの人に見てもらおうという姿勢がありました。そういうところがあったからこそ、合気道の達人として知られたわけなんですが、岡本先生も今話題の光岡さんだったり、多くの人に技を伝えたということで武道界への貢献は計り知れないのではないでしょうか?

 佐川幸義氏は真逆で、よっぽど合気道とか武道関係に詳しくないと、その存在・名前を知る人がいない。一般人に名前を言っても、まず知りませんからね。己も多分、高岡さんが評価しなかったら、誰それ?だったと思います。いくら凄かったと言っても、どういう技を使ったのか、誰がそれに触れて体験した・その凄さを認めたのかと言われたら殆どそれ以前はいなかったわけですからね。多分、氏の凄さを知り、世に伝えていたのは松田隆智氏以外いないのではないでしょうか?

 大東流という流儀・流派の凄さ、名前を広く知らしめたのはその技術を積極的に公開していった岡本先生なくしては語りえないでしょうね。大東流は技術の継承に対して、情報秘匿を徹底するなんて話を聞いたことがありますが、どうして岡本先生はあのようなリベラルな事ができたのでしょうか?そうしないと世の中から武術・武道というものが消え去ってしまう!というような危機感があったのでしょうか?岡本先生の思想・行動原理・原点というのは気になるところですね。

 ググったら何冊か本があるようですね。岡本先生の本は読んでなかった気がするなぁ、手に入ったら読みたいなぁ。秘伝で確かDVD付きの号があったけど、それにどれくらいの演武が収録されてるんだろうか?がっちり岡本先生特集みたいのだったら買うんだけど、雑誌収録のやつはたいていちょっとの触り・紹介で終わっちゃうから買うまでのものじゃないんですよね。

 秘伝の岡本先生追悼特集で、いろんな人が氏の偉大さを語ってくれるでしょうから、それを楽しみにしましょう。岡本先生合気を世に広めてくださってありがとうございました。

大東流合気柔術―六方会創立30周年記念増補版/気天舎

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