藤川、右ひじ手術で今季絶望 動く球の話
藤川が右肘を痛めてトミー・ジョン手術。復帰に一年かかるという。手術のためにアメリカに行くというウチの和田のパターンになってしまいました。向こうのボールはつるつるして滑る。よってこれまで違う筋肉の使い方をして傷める、投球のメカニックが崩れてしまうということを工藤さんが著書で言うまでもなく、ボールの適応の失敗という悲劇がまたここで出ましたね。
常日頃からボールを触ってなじませる、感覚を磨くとか、いち早くボールに適応する技術を磨かないといけない。技量がある・なしというよりか最早投手の場合はそれができるかどうかということで成功・失敗がわかれると言っても過言ではないですね。松坂のように初期に成功して、後に傷めるというのはかなり珍しいケースという気がします。他には年齢的な問題があって、やれなくなっていくというパターンはよく見ましたけどね*1。向こうの投手で成功するにはダルとか黒田とか徹底的な自己管理・プロフェッショナル精神と頭の良さが成功に不可欠という気がしますね。
まあそんなことはさておき、今回気になったのは彼のストレートがどこまで通用するかという点だったのですが、結局わからなくなりました。答えは復帰後でしょうか?ただ、個人的に彼は向こうじゃ無理かな?という気がしています。菅野だったか涌井だったか、多分キャリア浅いので菅野はおいといて、わくわくさんが一時ダル・松坂バリに球界のエースとして君臨しながらアレになったのは何故?という記事を見て、どうもツーシーム曲がるストレートに要因があるという記事を見ました。
ツーシームとかカットとか、そういう球を使うと今度は普通のストレートの回転・コントロールが悪くなる、その結果打たれるという内容でした。向こうの投手がそもそも綺麗な真っ直ぐを投げないというのも、ムービングとの親和性が悪くなるからということかもしれません。あと日本の投手があまり球を動かさないのもね。きれいな真っ直ぐとムービングは親和性が良くない。それを折り合わせて使えるというのはまたすごい技術ということになるんでしょうね。
ダルとか黒田とかもし使うのなら、高めや外目の釣り球として相手の目線・タイミング・感覚をずらすために使うんじゃないでしょうか?ああ、最速はこんなに速いんだなと相手に思わせて相手の打撃を絞れないようにする、どうしても最速がこれくらいということが頭に入りますからね。その上で動く球で仕留める。打撃精度を衰えさせる、芯を外しやすい球で勝負するということではないでしょうかね。
というわけで藤川はきれいな真っ直ぐがメジャーでどうなるか!?ということもさることながら、おそらくムービングを使い出すときれいなそれは投げられなくなって駄目になるんじゃないか?という気がしています。回転数があってホップする藤川のそれがどうなるか非常に興味深かったんですけどね。復活して両方使いこなす技術を身に付けた!!!っていう胸熱な展開になることを期待したいですけどね。
そういう意味で汚い真っ直ぐを使う藤浪がどうなるかというのもここ数年のNPBの見所になるのでしょうが、彼の真っ直ぐに2~3年後打者がどう対応するか―は面白いですね。菅野や大谷と違ってアウトロー全く投げられないですからね。そういうコントロールのアバウトさが解消されなければ、いくら速くとも打ち込まれて行く気がします。あとはクイックの下手さですかね。素晴らしい投手、ボールを投げるのに負けていくという展開がありえますからね。
あとバディーヤ使えないな~と思ってましたが、ヤクルト戦で見せたツーシーム素晴らしかったですね。バックドアというやつでしょうか?アレ決まったら左バッターはどうしようもないですね。解説者いわく高低ではなく左右の揺さぶりだと。あれあるなら、さいっしょからそれやれよと思いましたが、果たして常にあのツーシームを投げられるのか…。ツーシームとまっすぐを投げ分けられるのか気になるところです。
※アイキャッチ用画像
*1:まあ、彼は性格の問題があって、投げたがりでかつ責任感が強い。休んで怪我を治すという決断ができなかったことがもたらしたものだと思えますが