別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

【身体論】 寝ゆる

身体づかいの常識革命!/青春出版社

センター・体軸・正中線―自分の中の天才を呼びさます/ベースボールマガジン社


 なぜか、この本だけ家にあって、なにげに読み直していました。そこで改めてセンター、それを形成するための必須身体意識である裏転子とジンブレイドとかに取り組むのもいいかなと思っていた今日このごろです。何がきっかけでやることになるか忘れましたが、取り組もう!という気分になりました。寝ゆるがいいという記述があったからかしら?ゆる体操自体はあまりやりませんが、寝ゆる自体は高い効果を実感できる事に気づきました。

 もぞもぞ動いて、身体をゆるみほぐすことはやっても、ゆる体操はイマイチ気持ちいいというのが実感できないのでやっていなかったのですが(やる場合時間をとって真剣に取り組まなくてはいけない。それに値する効果が得られる気がしていなかったのであんまりやりません。足首・膝・腰の寝ながらゆる体操くらいですね。普段からよくやるのは)、寝ゆるというのはものすごい効果が高いリラクゼーションなんだということを実感したんですよね。

 ああ、そうか秘伝で膝もぞ体操を解説していたからだっけか?寝ながらの上下動が同時に脳疲労軽減に繋がる仕組みというのを見たからかな。身体というより集中力、頭脳の疲労をとる効果に注目して改めて取り組もうと思ったんでした。んで寝ゆるですが、膝・腰・足首の寝ゆるしかなかったので、いいことはいいのですが、そこまで一押し!こりゃええわい!という印象はありませんでした。たまにやるくらいですね、ながら作業で。それが今回寝ゆるというのは凄いんだと気づきました。

 最近は肩というより背中の痛みに悩まされていですが、うつ伏せに寝てマッサージを受けるときのようにゆらしてやる。そうやって細かくゆらすことで、身体の操りにくい背骨・背中にアクセスできるということに気づきました。小さく・細かく・ゆっくりとマッサージを受けているように部位をほぐしていくと疲労が無茶苦茶取れます。胸・胸骨・鎖骨、ココらへんも意識が高まりますし、かなり有効なリラクゼーション方法だと思います。顔を伏せて頭を緩めてもいいし、顔を左右向き変えて背中・背骨色々角度を変えてほぐします。あと顎を立ててクビにアプローチしたりですかね。手を重ねた上でやってもいいと思います。ちょっとやり方を変えるだけで体に掛かる力が変わり、色々な所・角度からもみほぐされますね。うでを上にあげても下げても、左右に開いてゆすってもいいですしね。

 あとうつ伏せだけでなく、側臥・左右どちらかを下にして、上の部分を無重力状態にして力が入らない状態、ばらばらになる感じで揺するのもいいかと思います。身体がゆるんでモチや水のような感じがすると、よりゆるんだ状態を実感できて気持ちよくなりますね。要するにゆるんでいるということを実感できるので寝ゆるというのは素晴らしいんですよね。立つだけで人間固まる、変なところに力が入りますからね。

 以前どっかで書いた気がしますが、そうやって身体を緩めるとジワーっとした感じが全身に広がるのでそれを味わいます。おそらく全身の代謝や循環が良くなっているんだと思います。だから心地良い、非常に気持ちがいいですね。んで気持ちよくなって眠くなりますので、眠る前にやるとよりリラックして入眠できるのでいいかと思います。

 センターとはタテのゆる体操だというのを見て思いましたが、ただでさえ体をゆるめる、緩んだ状態をキープするというのは、子供ならともかく大人には難しい(子供はそもそも固まっていませんからね)。そのゆるんだ状態のままつ、ましてや動くとなるとこりゃ大変ですわね。寝っ転がって身体をバラバラにする、緩んだ状態にすることは非常に重要なことなんだなと気づきました。

 以前、散歩しながら天を向いて、クビ・肩をゆるめるという事を書きましたが、うまくいく時と行かない時の落差が激しい。それはコンディションに強く影響される。そういうふうにうまくいく日のほうが少ないですね。身体をゆるめるにはやはりこの寝ゆるが基礎になるんでしょう。

 腰から背中にかけてゆるめることができるので、そこら辺に痛み・ケガなどを抱えている人はおすすめしたいと思います。オリンピック金メダリスト級になると背骨を操作できるとありましたが、左右に背骨を操作するためにはこのトレーニンリラックス法がいいのかもしれません。以上、寝ゆるの話でした。


 こっからおまけ、個人的に気になったこと。側軸身体を割る―というのを読んでいて、改めて仙骨・腸骨を分離する感覚の重要性に気づきました。脚は腸骨から使わないといけませんね(本当は腸腰筋ですが、顕在意識にまだ現れないために腸骨意識ということで)。脚も足首に玉の意識がないといけない。足裏のウナ踵だけでなく、足首がしっかり分離されていないと=使える意識がないと膝の内側に意識が通らず、脚がぷらーんとつられた感じにならないんですよね。そういう感じにならないとうまく地面を掃く感じにならない。

 仙骨・腸骨がしっかり意識化されて独立して動かせるようになるとちょうど左右に側軸が形成されて割体、割って使うということができないと考えています。そこで身体が左右に割れるなら、同じように肩甲骨も左右に、特に胸鎖関節や胸骨のラインで左右に割れないといけないんだろうと今のところ考えています。こういうところがしっかり割れると、中国拳法の十字勁のように胸を使って力を出せるようになるんだろうな~とか思ってます。

 仙骨・腸骨が綺麗に割れる・独立した感覚があるときは力感がなく、スッと動けるので上半身にもその感覚を作りたいですね。ウォールという剣を下から構えて切り上げる動きもその延長上にあるのでしょう。

 そうだ忘れていた、そうやって寝ゆるをやっていると肩とクビの間にスカッとして空間が出来る感じがあります。つまり無意識に肩と首の間は固まっていると、個人的に実感しづらいだけで、実際は固まっているんですかね。そこがスッキリする、空間が存在するように感じるようになれば腕をもっと深いところから使えるようになるのでしょう。

 いずれにせよ寝ゆるは重要な原点、常に取り組むもの、帰るところなんだなぁと感じたわけです。

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 続編のこれをまた再び読み直しますかね。いろいろ気づくところもあるでしょうし。個人的にはやはりここらへんが氏の代表的傑作だと思っています。他にも面白いものはいっぱいあるんですけどね。

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 今見たら呼吸法の本が出ていましたね。早速チェックしてきましょう。あとKindleでこんなのがあるみたいですが、どの本の再販だろ?こんなタイトルの本あったかなぁ?ところどころ合わせた再編かな?