別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

【Boxing】 亀田×坂田戦 あと石井選手の感想

【効果的に決まった大毅選手のパンチ】
 左の使い方が上手かった。序盤左がよく決まってましたね。あとクロスレンジでフック気味のショート。コンパクトに振りぬくのがよかった。接近戦を挑んでくる坂田選手にことごとくはまったパンチだといえますね。といってもニ・三度ですが。一度は明らかにそれでぐらつかせましたし、戦略がズバリはまったといえます。ときたまくっついたとき、サウスポーから左をノーモーションで叩き込むのもよかったし、後半多用しましたね。

【開いたポイント】
 8ポイント差はないにしても、6ラウンドから失速しましたね。一発良いのもらってから坂田選手は動きが悪くなりました。早い段階で出血したのが痛かったですね。6ラウンド以降からもう大毅選手ペースでしたからね。その7つをつけて、前半2つ坂田選手がとってもま、5ポイント差でしょう。開いても。

 ただ、そこまで取られてしまう悪要因はたしかにあった。出血した、年齢によってスタミナが持たなかった、アゴをやってるから脆かったなどではなく、根本的に見栄えが悪かった。

【坂田=一歩+青木】
 坂田選手はホント、一歩の幕ノ内みたい。パワーと瞬発力の無い一歩。んであとは青木スタイル。無尽蔵のスタミナで攻める。これといって特徴の無い、引き出しも無いボクサー。しかし逆も真なり。長所が無いということは短所も無いということ。一発は無くとも、手数で相手を幻惑して、何もさせないようにする。何発か、角度が変則でヒットさせてましたしね。ああやって、こぶしの嵐を作って、飲み込んでしまうっていうスタイルで相手に何もさせずにペースを握るというのが坂田選手の信条だったのでしょう。*1

【敗因:見栄えの悪さ】
 しかし、その分とにかく荒く見える。無駄打ちが多く見えてしまう。積極性というポイントがついても、相手に試合をコントロールされているという風に見られやすい。つまり印象が悪くなりやすい。手数を多用するといっても長谷川選手のように柔軟さとリーチを生かして相手を一瞬で葬り去るようなスタイルでないので、プレッシャーのかけ方も見栄えも全然違うんですよね。ま、長谷川選手が異常なんですけどね。

 アウトボクシングやって、時たま外から的確にパンチを放り込むと分かりやすいんですね。相手を上手くいなしている。そこでコントロールしていると、ジャッジはポイントをつけやすい。そうされないためには、一回か二回コーナーかロープにおいこんで、貼り付けるか、ニ・三発、まとめて当てるかしないとポイントが取れないでしょうね。

 それを知ってるからこそ、いつも序盤は様子見で、終盤にかけて試合を作る、進められるように初めっからフルラウンド前提でペース配分しているのでしょう。老獪ですね。さすが五度防衛のチャンピオンです。しかし、相手を飲み込んでナンボ。飲み込めなかった終盤に至っては最早打つ手が無かったですね。

【今後の課題】
 大毅選手も今回いくつかパンチの種類・引き出しが多かった点は素晴らしかったです。ものすごい練習したでしょう。横気味のフックではなく、ミッキーロークみたいな縦に振るパンチ。完全に縦ではなかったですが、強振して効かすのではなく、コンパクトにひきつけるように打つだけで効かせることができる打ち方は見事というほか無い。
 フットワーク、バランス、距離全てにおいて進歩が見られました。しかし、もうちょっとフェイントがあってもいいんじゃないでしょうか?内藤選手のようにうつぞ、うつぞという流れの中にフェイントとパンチを織り交ぜてもいいと思います。そうでなければ、もっと足使ってかく乱するとか、カウンター決まってましたが、待ってる割にはそこまで決まったとは言い難い。相手が万全であれば、かなりきつかったでしょう。今後の課題になると思います。

【ボクサーも見た目が九割】
 最も重要なのが、確実にポイントを取ったと見せること。坂田選手と同じことは言えるわけで、ラウンドの終盤なり、どこかで、まとめてパンチを放り込んで、おお押してるな!と思わせるようなやり方をしないといけません。前々回それで涙を呑んだのですから、そういうところをもっとやれないと。あと終盤手を上げてアピールしてましたが、確実に効いていた時に思い切って攻める。作業ゲーではなく、どこかで勝負をかけて連打をまとめてほしい。その後スタミナ切れて動けなくなったら、休んでごまかす技術も必須ですが。

【石井戦】
 いや、よかったですねぇ。石井選手は。一年足らず、まだ一年経ってませんが、よくあそこまで鍛えてきたと思います。バランスの悪い状態から、サウスポーでワンツーを見事に打ってました。あれがどれくらい難しい技術かよくわかります。いやあ、よくあそこまで伸びたものだ。このまま行けば、小川のように活躍できるでしょう。大晦日dynamite 試合の感想、総論でダメだ!ダメだ!と娘を嫁にやらないお父さんバリに反対してきましたが、この調子ならいけるでしょう。後三年後くらいにキャリア積んでノリにノルでしょうからね。ただ股関節の怪我が心配ですね。

 終始相手のミノワ選手をコントロールしました。最後あと数十秒あったら、肩固め決まってたでしょうね。グラウンドにあっさり持ち込んで、相手をコントロールするまではいいですが、そこからいかに決めるか、そしてサイドポジション主体でいくのでしょう。そこから課題でしょうが、今後成長が見込めますね。マウント行ってすぐ、バックマウントに変わらざるをえない。そしてバックマウントから有効な技がまだ無い。五味選手みたいな攻め方が理想ですが、あそこまで瞬発力備えられないでしょうし。マウントから足を絡めて固定しちゃえば、パウンドで沈められると思うんですがね?まだ重心上手く把握できてないんでしょうか?柔道ではマウントなんてないですし。ヒクソンみたいに腕か、肩決めながらポジション作っていけばいいような?

 ただ相手のミノワさんは、超人トーナメントという少し色物化してますからね、最近は。もっと強い相手とやるときにどうなるか。今はとにかく練習、キャリア、そして今後の成長に期待です。

 あと、桜庭選手もう限界だって。ああいう一流どころとやる力はもう無いって。一本決められる前にもう落ちてたし。タックルの天才がタックル決められなくなったらダメですよ。

*1:今更ですが、青木って手数無限&スタミナ無限のボクサーって感じじゃないですね。まあどうでもいいですか、そんなこと