別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

ヨルダン戦見て思ったこと(小並感)

たまにはサッカーの話をば。

 テレ朝で始まる前に負けられない戦いがここにある!と煽ってたけど、毎回絶対負けられない戦いをしている不思議(笑)。そしてそれに勝ったり、負けたりしているのになんにも騒がれない不思議。絶対負けられない戦いって負けたら驚天動地の騒ぎになるはずですよねぇ…。

 応援団長という言葉を見るたびに、涼宮ハルヒの憂鬱に遅れてハマったんかな?とか思う。まあ、ああいう~団長ってのはオヒキのタレントにポジションを与えるためなんだろうけどさ。前にもWBCの時に描いたけど芸能人を絡ませるのはやめてほしい。ちゃんと専門のスポーツ評論家を使うべき。そういう評論をする人がゴン中山バリにびしっと喋れればいいんだけど、そういう人って話術があまりないんだよなぁ。日本はプレゼンの重要性が問われているようになっているけども、公共の面前で話す身体・顔つき・姿勢とかそういうことをできる人が圧倒的に少ない。身体鍛えないと話すということもできないよね、やっぱり。

 NHKの本田特集でますます本田を好きになったが、やっぱり怪我はまだ時間かかりそうなのかな?本田見たいなぁ~。本田がいるといないではチームは全く違うといっていいのか?戦術・選択肢の幅が広がるという意味では本田は重要という気がするが、では彼が抜けたらごっつりレベルが下がるという感じがするわけでもないんだがどうなんだろ?

 サッカーの入場って毎回子供と手をつなぎながら入場するよね。子供達みんなが選手を知っているとは到底思えないのだが…。ユースの子だったりすればいいけど、そうじゃなかったらなんか微妙な儀式ですなあ、あれ。だったら地元の子じゃなくて、日本から招待してあげたらいいんじゃない?

 で、試合を見たらヨルダンは格下かとおもいきや意外といい選手がいるように思えました。まあ、実際もっと陣形を前に出したら、日本の攻撃に対応できなかったとは思いますけども。たいていこういう試合、ディフェンシブな相手に失点するとしたらセットプレーですかね。こっちも守備からカウンターで一気に点取らないとスペースないから厳しいかな?一気にディフェンス突破するシーンが少ない気がしました。

 まんま、日本がワールドカップでとったように、ヨルダンは守備重視戦法。実力差がある相手には守備重視でカウンター戦法しかないですからね。日本もあの戦いにてこずって、いらいらしたと思いますが、ワールドカップで日本と戦った相手は同じような感想を抱いたでしょうね。チッ、しょっぱい試合してんじゃねーよ!前出てこいよ!って日本は相手から思われたんでしょうね。

 ヨルダンはずっと引いて守ってるから、パスサッカーを取り入れている日本としてはスペースがないからどうにもできない。パスをどんどん回して相手の陣形崩すという日本のスタイルはこれまでのスタイルに比べて進化した、一歩レベルが上がったとみて間違いないのでしょうが、もう一歩先に進むためには次はシュート精度が問われるのではないでしょうか?

 『決定力不足』という言い訳にサヨナラを ~決定力を個人技頼みにしないための戦術的アプローチ~(前編) | フットボールチャンネル というのを見て、なるほど、確かにミドルシュートあんまり打たない、いきなりミドルでズドンっていうの見ないもんなぁ。いちいちゴールを見なくてもサッカー選手なら、今自分が大体どのあたりにいて、ゴールがどのあたりにあってってわかるはずですからね。しっかりボールコントロールして枠に飛ばす。そういう技術が次には求められるのではないでしょうか?

 個人技っていうけど、うまいパスも結局個人技なんだよね。個人の技量が乏しいのにチーム戦術、11人という集団になれば一番強い!なんてのはありえないですからね。今までパスサッカーができなかったのも、個人レベルが低かった。それができるくらいに日本代表のレベルが上がったから、初めてああいうパスサッカーができたわけで。瞬発力による突破力がない日本選手が素早いパス回し、スペース走りこんでつないでいくラン&ガンですか?これまで無駄な運動量と言われたそれも、生かすことができるようになりましたから。

 運動量=がんばってなんとかするという技量の低いものが何とか食らいつく戦術が、パスの技量が備わったことでようやく実を結んだわけです(; ;)。成長しましたね、日本代表も。

 そして本田がビッククラブへの移籍をたびたび噂されながらも、それが現実化しない理由に瞬発力の不足がある。一流・超一流選手は一瞬で得点チャンスを作り出す突破力=瞬発力がありますね。本田にはそれがない、ポジション的にほかにも似たような選手はいくらでもいるので、どうしても欲しい!という選手ではないというのが大きいと言います。パスセンス有り、FK蹴れる(あとついで(フィジカルでも当たり負けをしょっちゅうするという欠点もないので日本人が海外出て躓きやすいその要素もない)というのは魅力ですが、怪我もあり、今後その突破力が身に付くというのはちょっと考えづらいので、本田のビッククラブの移籍というのは今後たぶん難しいのではないでしょうか?

 将来的に日本でもスーパースター突破力を備えた選手が出てくるとは思いますが、いきなり5年後に出てくるとは考えてはならない。出てくれたら儲けものですが、代表の戦術・戦略を考えるものとしては、次のステップアップとしてシュート精度を考えるべきではないでしょうかね。

 ミドルを打つ。完全にスペース作って、いい形で点を取るという選択肢以外に、一瞬のボールキープからいきなり決める。そういう得点パターンを増やすためにもっとトライすべきだと思います。解説でゴンも言ってましたけど。昔はミドルなんか打っても絶対入らないから、無駄打ちするなバカって思っていましたが、ミドル打つことで相手の陣形は確実に崩せますからね。

 右サイドから攻めれば陣形はおのずと右サイド意識で左サイド側の中盤にスペースが増えるので、そこを利用して攻めていくわけですから、あまり完全な形でなくとも、ミドルを打つことであいての正面、中盤のスペースに意識がいって両サイド攻めやすくなりますからね。

 そういう所を考えるともっとミドルというテーマを持って攻撃してほしかったのですが、今回は本田と長友もでしたっけ?不在ということもあって、いかに普段とは違った選手通しでパスをつなぐか、パス連携―そういうテーマ重視で取り組んだんですかね?日本は今の結果からして予選突破間違いない余裕の状態でしたしね。

 むこうの良い奴下げて守備固めて逃げ切るのかな?と思ってたら、急に選手の空気が変わったね。油断したかハーフナーで守備確認誤ったか。ばたついて失点。ああいう長身で高さを生かせる選手は日本にいないのに、ハーフナーはベンチスタートというのを見ると、彼のほかの技量はそんなに高くないのかしら?それとも怪我とか何か?戦術上の問題から控え?

 たてつづけでPK、相手が一点取られて慌てふためいたところで日本は追いついて、一気に逆転しなくちゃいけませんでしたね。遠藤はJではPK成功率100%だとか、だから彼が蹴ったのか。しかしむこうのGKに抑えられちゃいましたか。うーん、キーパーいいね。快進撃って大体いいキーパーがいますね。

 試合後に向こうの選手が首切りの挑発をしたとか、ユニフォーム交換がしつこかったとかありましたが、だったら相手にしなきゃいいだけです。以後ヨルダンはNGリストに入れておきましょう。しかし、相手はあほですね。あんなことして選手は問題にならないんでしょうか?イラク戦争以後日本はアメリカの子文化に拍車がかかっているので、その影響かな?

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 川島の特集を見ましたが、彼を見てやはりサッカー選手の方が野球選手に比べてしっかりしているなぁ~という印象を受けましたね。野球はマイナースポーツでせいぜいアメリカしか見ていない。日本とアメリカだけで視野が狭いんでしょうね。しかしサッカー選手は南米から欧州、日本代表はアジア予選もあってアジア・中東まで視野に入ってくる。自然と世界中のサッカー事情に詳しくなる。日本の選手特有かもしれませんね、世界的視野は。ほとんどの選手は南米と欧州しか興味ないでしょうからね。
 彼の言う準備と、本田の言う自分をどこまで信じられるのか、それがいい言葉だなぁ~と思いました(小並感)。本田も神様という言葉を何度も言っていましたが、世界で異国で戦うということはそういう大きな意識を育てるのでしょう。余計なことを付け加えると、瞬発力というのは一瞬で力を発揮しなくちゃいけません。そのためには身体を鍛えることもさることながら、一瞬で体をバラバラにして落下する、倒れなくてはいけない。地面に思いっきり叩きつけられるような運動をする、練習しないと瞬発力は身につかないと言えます。武術では50m100mよりも、1m~3mまた5mくらいの一瞬の力をどう出すかというのが重要なテーマですから。落下、倒体というテーマにぜひ取り組んでほしいところです。だれかそういうアドバイスをしてあげるといいのですけどね。
 あと前にも書きましたが、客にやじられるくらいで泣いているようなナイーブさで川島は大丈夫なのでしょうか?彼のプロフェッショナル精神は素晴らしいですが、時に観客ぼこぼこにする位なクレージーな野性を持つ選手がいないと到底世界では勝てない、戦い続ける上では厳しいと思います。

I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝/東邦出版

 ―を扱っている番組を見ました。一瞬でしたが、チームを勝たせるためには何をすべきか、そういう精神で貫かれている選手だと。人種で固まっているチームは強くなれない、そういう輪をまず壊す。勝つために選手は何をすべきか、それを徹底して教え込む。そうやって毎年チームを優勝させるキャリアを築き上げてきたと。いわば優勝請負人ですね。そのために他の選手から嫌われても構わないのだと。プロフェッショナルですね、ぜひ読んでみたいですなぁ。