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身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

亀田戦―感想と観客

亀田ジム会長が再戦要望書提出へ 3月28日15時22分配信 デイリースポーツ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100328-00000301-dal-fight

 

 んで、続き。亀田興毅×ポンサクレックの試合の感想です。亀田が勝つと思いましたが、負けましたね。内藤選手はもっと開いてると思ったと述べてますが、己は3~4でポンサクレックとみたので、そんなことないかな~と思いました。自身は大差で敗れましたから、さもありなんでしょう。ポの右のアッパーと左のストレートが3つほどいいのが入って、あれで亀1stはでられないかな?という感じでした。試合を分けるパンチの引き出しの多さで、不思議と試合の判定に反映されることが多いですね。ラウンドで3つポに決定的に優位。後は微妙~という内容だったので、まぁやっぱりなという感じでした。

 

 不思議なのは、内藤選手との対戦であれほどアウトボクシングで優位な試合運びを築きながら、どうして今回の試合ではそうできなかったのか?もっと足を使い、ポが追っかける展開になる。んで間を詰めきれないポがポイント取れずに敗れると思っていたんですけどねぇ…。確かにポ選手は内藤戦試合で見たより、早く動ける選手でした。つか、あんだけ破壊力あって、あんなに動けるのか…そりゃ、全盛期はもっと凄かったんだろう。なら17回も防衛するわな。ポンサクレックはもう終わったと思ってた。というか、そういう名チャンピオンでも、名チャンピオンであるからこそ長く防衛して、陥落した後は引退コースまっしぐらというのが普通。うーん、完全に見くびっていた。ポンサクレック博士お許しください!!

 

 やっぱり、キャリア・引き出しの多さ・ディフエンス技術の差か?いや、サウスポー対策でしょうね、きっと。ポも亀田を決定的に上回ったとは思わない。亀田の右ボディやジャブはよかったですし、ああいう相手にはジャブでガードの上から叩いて、試合をコントロールするだけでも、手数でポイント取れると思うんですけどね。フリッカーちょっと使ってましたけど、あれも良かった。これまで普通のオーソドックスの選手ばっかで、あんだけレベルの高いサウスポーとやったことないでしょうし、右に回っても相手との距離がどんどんひらいてしまいますからね。やりづらいことこの上ないでしょう。長谷川選手が、敗れるならサウスポーかなというのもさもありなん。それくらい勝手が違うということでしょうね。対策としては

 ①ところどころスウィッチして右のノーモーションや左ボディやアッパーなんかを活かす。内藤戦はサウスポーの射角を十分に活かしていたので、その有効性をしっかり認識しているトレーナーかコーチがいると思ったんで、今回もそういう戦略を立ててくると思ったんですけどね。

 ②伝統空手なんかでよくある前手を払う、んで、今度はノーモーションの左を活かす。亀田は出入りで優れた選手・懐が深いから、それがないとかなり組み立てがキツい。

 ③サウスポー同士でポは十分ではないとはいえ、左を一応使えた。対して亀田はあまり左を有効に使う場面が殆どなかった。やっぱり、対インファイター用の自分のあごを跳ね上げるようなショートアッパーが必要でしょう。入ってくる中間距離のボクサーに対して合わせるカウンターの武器が用意されてなかったこと、対していくつかカウンターもらってしまったことなど、事前の準備で明らかに負けていましたね。これまでの相手ならともかく、あれほどの相手なら、もっとパンチの引き出しを作らないと、カウンター取るのも難しいでしょう。再戦するなら、カウンターどうやって取るか、そのパンチ造らないと厳しいですね。

 

 あとは、序盤4R?で目をカットしてしまったのが大きかったでしょうか?ボクシングというスポーツで一番まずいのがこの目のカットですよね。これがあると試合が不成立しかねない。距離感なくなったらボクサーの能力は半減しますからね~。一概に相手のせいに出来るものではなく、そういうことを極力防ぐディフェンスというのもまた不可欠。何度も戦ってるボクサーは目の上の皮膚が厚い、それだけ鍛えられてるともいえる(もちろん逆に脆くなってるボクサーもいるが)。かの畑山と名勝負を繰り広げた坂本なんかまんま目の上カットしすぎて脆くなり、その才能を活かせませんでしたしね。

 

 

 技術的な話はこんなところで。んで観客ですが、相撲はチラッと観客席が映っただけでも人が入ってないことが分かる。んで、この試合はかなり人が入らなかったみたいです。なんででしょ?まぁ、観客云々より、大事なのは視聴率で、数字どうだったんでしょ?正直己の感想は対内藤戦は面白かった、しかし素人目はどうなのかな?という感想で、今回はつまらない…「ボクシング~?みねぇよ、かったりぃーもん」という某漫画のセリフを思い出してしまう内容。やっぱり、スポーツ=点数の取り合いになってしまうとテレビ向きではないですよね。時間が長いし、採点も素人じゃ殆ど分からないだろうし。

 

最高視聴率とれるのにナゼ…TBS亀田戦手放す!?裏事情

http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20100201/enn1002011153000-n2.htm

 zakzakのこの記事にあるように、依然亀田家=テレ東を紹介しましたが、スポンサーが付かなくなったのが大きいみたいですね。TBS内でも赤字になったことで、反亀田派を抑えきれなくなってるとか。楽天の記事でも書きましたけど、プロスポーツでは結局スポンサーさまさまという話なんですね。島田紳介の番組で出たけどイメージアップには繋がらなかったか…。一回位じゃ当然か。やっぱ、金スマみたいな番組じゃないとダメかな?根強いアンチがいること、判定・反則騒動がかなり効きましたね。東京出て来ないで、大阪の亀田!みたいな地元企業との繋がりがあればといったところでしょうか。このままだとかなり厳しくなるでしょう。三男にベガスで頑張ってもらうくらいしかないか。そうじゃないと話題性がこれ以上ないですしね。ミドル級だったのなら、その意義及び、面白さからまた違ったんでしょうけどね。世界不況にこれだけ弱いか…一時的ならともかく、長期的に尾を引きそうだもんな~。野球以外プロスポーツ全般やばいんじゃないかな?

 

 思うに、内藤×亀田のような試合じゃないと日本人の興味を引けないでしょう。内藤×ポでも、試合は面白くても興味はひけないだろうな~。またやるとしたら5回目になるし。3戦目は日本史上に残る名試合なんですけどね。普通に今あれを再放送で流しても、絶対数字取れると思う。