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身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

2016年パ・リーグCS1stステージ 福岡ホークスVS千葉マリーンズ

 2016年のしていなかったCSの話を今頃。まあ過去のデータを振り返る時に必要なのでいまさらでも書いておかないといけませんからね。特に今年の日本シリーズは不思議な、奇妙奇天烈なものだったのでその前フリとして書かないといけませんからね。まあ所詮はたかが一ファンの不平不満に過ぎませぬが。

 今年もCS勝ち上がりを狙うロッテとホークスの1stステージ。ロッテは1stでの負けがないというデータもあり、いかに去年こてんぱんにホークスにやられたとは言え、3戦2勝方式ならば十分勝ち目があるという1stステージでした。対して我がホークスは優勝こそ逃したものの、その大きな要因は下手くそな継投にあったため、CSで十分休養を挟んだ中継ぎ陣が本来の調子を取り戻しているのならば、万全に機能するならば、アドバンテージがファイターズにあっても十分勝ち上がれる見込みがある。三連覇を狙える面白いCSになるという事前予想をしていました。

 本来はファイナルステージ、日ハムとの戦いだけ書けば十分なのですが、というか特筆しておきたいのはファイターズとのファイナルステージでの起用法の疑問なので、そこだけ書きたいのですが、CSというのは1stステージから、ファイナル・日本シリーズ(セ・パ親善試合)まで全部含んでみないといけないものなので一応記しておきます。

 ロッテマリーンズは確かに強いチーム、個人的に好きなチームですが、今年ファイターズに苦しめられたようないやだなという思いはない。初戦さえ落とさなければそんなに怖いという感じはしませんでしたね。

 先に結果から言うと4-3、4-1と危なげなく勝って終わったのですが、先制されたことHRを簡単に打たれたことは少し気がかりですね。田中対策に「ランナー貯めるとギアを上げてくるから、最初から大きいのを狙って振り切っていくべきだ」という話を江川さんがしていたと思いますが、ロッテは田中に対してHRをよく打っていたイメージがあります。そのように序盤・立ち上がりに思い切って振り切っていけという指示があったのでしょうか。短期決戦は好球必打・思い切りが重要ですしね。

 短期決戦は新人は難しい、経験ない若い投手は崩れたら立て直しが効かない。そういう要素があるので千賀もちょっと怖かったんですよね。だからこそ石川ではなく涌井が出てきたわけで。まあ、ホークスとしてはどちらもいい投手ということで変わりないですが、涌井とは多く対戦している中で多少打ち崩せずに嫌なイメージもあるPですし、そういう事を考えて涌井。信頼できる投手の柱をぶつけるのは当然ですかね。

 和田がいれば和田。しかしファイターズ相手に無類の強さを誇る和田を、もし使えていたとしても使ったかな?という気もしますね。今年の先発陣は若い。他に武田・東浜はいますが、同じく若手で経験がないなのでダメ。ヤフオクで安定するバンデンか、それともロッテに強い中田か。コンディションが戻っているか怪しいバンデンも、突発性乱調症候群持ちの中田も怖い。で、千賀というのはまあしょうがないことですかね。ロッテと7戦して4勝負け無し。防御率2.36と相性もいいですし。

■VSロッテマリーンズ1stステージ
 以下、プロ野球ニュースを見てのメモが入ります。見ながらああそういやこんな試合展開だったなと思い出しながら書きました。
【初戦】―千賀VS涌井、4-3で勝利
 経験の浅い千賀はいきなり肩口のスライダーを先頭打者清田にHR。デスパイネはまっすぐをHR。やはり新人には短期決戦は難しいなと感じた瞬間でした。

 先制されてもすぐ内川のタイムリーで1点返したことでチームが落ち着いた。内川の打点がチームにいけるという自信を与えたと思いました。そして次の打席ではHR流石の短期決戦男、優勝請負人ですね。

 6回、ファースト細谷のエラーで出た福田を刺した田村は大したもの。しかし今宮のバント構えから少し外して構えていたのを見るとホークスが何か仕掛けてくるというのも読まれていたんでしょうね。作戦を伊東監督に読まれることが多いのかな。見事にバスターやエンドランを読まれたのをよく覚えているので印象に過ぎないかもしれませんが。まあこういうところはさすが田村、伊東ということでしょうね。

 立ち上がりこそHRを打たれたものの、千賀はあとはよく抑えた。良かったのは田村と角中に与えたファーボール2つのみというところでしょうね。涌井は良くなかった。ベテラン涌井でさえボークをしてしまう。プレッシャーにやられましたね。被安打6の四死球3つですから。これで2点に抑えたのがむしろ流石と言えるでしょうね。

 両先発投手ともまだ行かせられる球数でも降ろした。短期決戦で次のゲームを考えるとやむなしの判断ですね。しかしスアレスが良かったのと対照的にマリーンズは内が悪かった。確か去年のCSもマリーンズはこうだった気がします。短期決戦で勝つにはリリーフの安定、1点リードしていれば絶対勝てるという信頼が必要。こういった後ろが安定していない状態ではロッテがCSを勝ち上がっていくのは厳しかったでしょうね。基本、この時期にこちらのチームは万全の状態で、あちらはシーズン終盤の優勝争いでボロボロという状態ではないと2・3位が勝つことはありえませんからね。直近だと、阪神が巨人を破った年ですね。ああいう状態でないと難しい。

 初戦は8回の今宮の2点タイムリーで勝負あり。サファテがデスパイネにHRを打たれたのが、サファテは未だにコンディションが戻っていないのかも…。と不安要素が一つ見えて嫌な所でしたね。内川の活躍は当然のことながら、長谷川の3四死球という繋ぎも地味に大きいですね。本多・細川の犠打で計3犠打。きっちり送っていくという戦い方をするつもりですね。バントがきっちり決まるのはこういう試合では非常に大事ですからね。

 気になるといえば、福田の内容が悪すぎること。セーフティ狙いは良いのですが、バントフライになってしまったこと。エラー出塁で盗塁失敗したこと。最後の8回のチャンスでファールフライ。良いとこまるでなしですね。これは使いづらい。

 解説では、マリーンズにまっすぐを待たれていたのか?途中から変化球を多くすることで細川がロッテ打線を翻弄したとのこと。

 これまでチームに居なかった復帰組の今宮・柳田の活躍でいつもの強いホークスが戻ってきている!というイメージが大事。今宮は大活躍だが、柳田は4-0。明日は札幌に繋げるために柳田が打って欲しいというゲームでしたね。

【二戦目】―バンデンハークVS石川。4-1で勝利
 清田の先頭打者ホームラン。追い込まれるまでは思いっきり振り切ってくる清田と、初回さらにツーベース打たれて一番怖いデスパイネに回る。デスパイネに外を見せてからのインハイまっすぐでつまらせてのゲッツー。本来のバッティングをさせない打席でこれでもうデスパイネの危険物処理は出来たかなと思う所。この日は4-0で完全にデスパイネを封じることが出来ましたしね。
 
 バンデンハークが右打者にインハイ行くシーンが何回かあって、そこにコントロールできるならもう安定するだろうという感じ。デスパイネが外スラを遠いと思っての見逃し三振なんか見るとキレッキレなんだろうなと感じる所。インハイが効いてるからこそ外が遠く見えて手が出ないというやつですね。これは初回の立ち上がりの乱れた所以外は完璧というワンチャンスだけパターンか。

 明石のスリーベース・タイムリーはゴルフくらい腕を畳んでレフトに運ぶ見事な打ち方。タイムリーに3四球。これは明石を使いたくなる内容。本多のタイムリーもインコースの低めの変化球をタイムリー。石川対策としてインコースか変化球に絞れの指示がでていたのかな?しかしやはり高谷は石川に合うんですね。逆転のきっかけになる2ベースを見ると。

 この試合も、晃・福田とバントを決めたのとは対照的にロッテは決めきれなかった。鈴木のバント失敗、速いバンデンとは言えガッチガチになってしまった。短期決戦らしい展開ですね。

 岩嵜・スアレス・サファテの完璧リレーに対しロッテはそうではなかった。リリーフ陣の差が明暗を分けた1stステージという感じでしたね。前日の内に続いてこの日は南の大乱調。大事な先制点を与えながらも、逆転勝ちするという実力の差をまざまざと見せつけた試合でした。これでは伊東監督も補強してくれないならやらないよ、続投はしないよというのも納得ですね。パーフェクトリレーでファイターズにプレッシャーもかけられたのでいい勝ち方だったと思います。唯、この日も柳田は沈黙。柳田の打席内容7-0というのが気になるところではありますし、ファイナルで命運を分けるポイントになりそうですね。

 デーブ大久保いわく、チームの士気を下げる細川のバント。3点差で細川がバント失敗。初球のバスターは細川のアイディア。二球目はベンチの指示で。スリーバント強行。今こういう場面ならもう打たせればいいとベンチは思ったはず。3点差に広がってイケイケになった場面で信頼ない細川とは言え、窮屈なことをやらせるとベンチが白ける。優勝を逃したのはこういう所だと。

 個人的には短期決戦なので慣れておくためにスリーバントでも良いとは思いますが、ベンチのムード・選手の掌握がどれくらい出来ていたかというのは確かにポイントなので、選手をノセるためにも思いっきりやらせるべきだったかもしれません。ベンチ内がバラバラで一体感が必要なのであれば尚更ですね。細かい作戦は選手を固くするといいますし、理に逆らったノリ・勢いを重視するというのも、ありといえばありなんでしょうね。

  まあ、こんな感じで1stの感想はおしまい。CSで一本で終わるだろうと思っていたら、全然無理でした。ファイナルステージ、VSファイターズの話はもっと長いので一本でまとめるなんてまず無理ですね。というわけで次回に続く。

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