別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

【2016工藤采配批判③】 歴史的V逸の最大の原因は「継投」にあり

【2016工藤采配批判①】 元エース投手故のリード・守備軽視≒攻撃重視

【2016工藤采配批判1.5】 見当外れな打順批判、固定的起用は好ましくない

【2016工藤采配批判②】 李大浩の穴は存在しない。李大浩がいる前提の野球をしているだけ

―の続き、第三弾になります。本題は「実は継投の概念を理解していなかった工藤監督・ヨシコーチ」のところになりますので、初見だけど長い前フリめんどくせーよ、うっとーしいわ!という方はそちらからどうぞご覧ください。

「去年の工藤公康」は間違いなく名将だった

 どうせまた無茶苦茶長くなるので、新PCでサクサク環境で書きたいと思っていてあと伸ばしにしていましたが、マザーボード云々で一向に完成する気配がないので、今書くことにしました。今年の工藤采配の最大の問題継投についてです。

 以前、というか去年頃ですかね?「工藤公康は間違いなく名将である」*1という記事を書きました。名将というか、間違いなく史上最高の監督は誰か?という話題になった時に、必ず名前が上がる監督になるだろうと思っていました。ですから、もう3・4連覇するのは間違いない。5・6連覇は主力の衰え、他チームの状況や海外FAなども色々関わってくるのでちょっと不透明になるだろうなとは思っていましたが、それも適切な手をちゃんと打って対処をすれば、場合・状況によっては十分狙えると見ていました。


 このチームの問題はフロントもさることながら、優秀な監督がいないこと。そしてOBと元西武のコネだらけで組織される偏ったコーチ陣にある(藤井さんのようにちゃんと実力・能力で取ってくることもありますけどね)。優秀な監督とプラスαとしてのサポートするコーチ、優秀な指導者・コーチが加わりさえすれば、もとより選手層が厚くて優秀な人材が揃っているわけですから、そこのウィークポイントさえ改善されれば、間違いなく最強チームの誕生・黄金時代が幕を開ける事になると見ていました。

 去年、かなりシーズン最初の方から、「ああ工藤はやっぱり優秀だなぁ。わかっているなぁ」と思っていました。李大浩を起用し続けたり、盗塁させなかったり、疑問に思わないこともなかったのですが、それでも彼は優秀。絶対大丈夫だろうと考えた理由は、その優れた投手起用・継投にありました。

 2015年ホークスの継投は全てが全てではありませんでしたが*2、工藤政権になってから、目先の勝利のために、その時状態のいい中継ぎを無闇矢鱈につぎ込むマシンガン継投がなくなったからでした。

継投を制すものはペナントを制す。マシンガン継投はチームの崩壊を招く

 マシンガン打線が一つの理想であるならば、マシンガン継投は真逆に存在する最悪の采配の一つ。先発投手というのは毎試合大体、100~120球を目安に投げるものですが、一回15球目安と考えて、7回を終わる頃にちょうど交代の時期が来る。当然、その目安で先発が7回まで投げきってくれることはそんなにあるわけではありません。

 6回を終わったら、先発が110球くらい投げてしまっているというのはよくある話。ここで7回からリリーフにスイッチだと考えるのが現代野球の常識ですが、毎試合・毎試合、先発を6回で降ろしてしまえば7・8・9回に投げる勝利の方程式をいつも使うことになってしまう。そんなことをやってしまえば、当然セット・アッパー&クローザー=大事な勝利の方程式は、一年コンディションを維持できなくなる

 先発は立ち上がりとスタミナが切れた100球以後に失点する確率が上がるもの。6回・7回に失点することが多いという先発投手は枚挙に暇がないわけですね。当然、使う監督・起用を決める投手コーチにしてみれば、失点リスクを減らして勝利する確率を上げるために先発を早く降ろしたがる。さっさと勝利の方程式・勝ちパターンに移行して、流れ作業のように勝ちを決めてしまいたい・確実なものにしてしまいたがるわけですね。

 しかし、繰り返しになりますが、その目先の試合はそれでよくても、一年というロングスパン、ペナントレースの長さを考えれば、大問題。8月・9月という勝負を決める山場になって、勝利の方程式が調子を落として、同点・逆転されるということになってしまう。そうなると残り30~40試合という段階で、最低~勝して、貯金を大体いくつ作れるから、このゲーム差で逃げ切れる。また追いついて首位を奪えるという計算が立たなくなってしまう。

 だからこそ、どの試合のどの先発で、今日の誰々なら130球まで投げさせても7回を抑えてくれる!と、計算して点を失うリスクを覚悟して、続投を決断しなくてはならないわけです。

 ペナントレースというのは終盤の勝率が高ければ高いほど制しやすいのですから、逆算して、序盤は(当然中盤もなるべく)極力勝利の方程式を使わないことが重要になります。オセロで言ったら、最初に石を多く取ってしまうと置く場所がなくなって不利になるから、序盤はむしろ極力石を取らないようにゲームを進めるというのがセオリーになっているようなもんですね。

 去年、どこかでよそのファンの方から「ホークスは優秀なリリーフがたくさんいるのに、工藤って中継ぎあんま使わないようにみえるけど、なんで使わないの?」と質問されたことがありました(別に己をご指名したわけではないんですけどね)。それに対して「中継ぎを早いうちからアホみたいに使っちゃうと一年持たなくなっちゃうからだよ。去年のオリックスが今ボロボロになってるでしょ?むしろ序盤はこれが普通なんだよ」と応えて、「ああ、そうなんだ。なるほど」みたいなやり取りをしたことがありました。

 2015年のオリックスの序盤からの超低迷を例にあげれば一目瞭然ですね(その翌年の2016年も序盤はかなり負けが込みましたし)。前年最後まで優勝争いをしたオリックスがその次の2015年にどうなったかを見れば言わずもがなですね。一年というスパンでもそうですし、その後の来年・再来年という3年先を考えてもリリーフが崩壊してしまうような継投(マシンガン継投)はしてはいけない。タブーなわけです。

2015の継投はセオリー通りだったが…

 2015年のホークスの継投が完璧だと見なしたのは、記憶だけで具体的なデータを調べていないので定かではありませんが、とにかくリリーフの負担が高まる連投というものをさせなかったからですね。*3

 昔書きましたが、勝利よりも武田の成長のために負け覚悟で引っ張った試合がありました、工藤監督は「今日はサファテが3連投になるから使えなかった。最初からサファテを使うことを考えていなかった。だから武田を続投させた」というようなコメントをしていて、序盤でクローザーを酷使しない。一年をきっちり見据えて戦うビジョンを示していました。だからあの武田続投で逆転負けした試合で、工藤采配は素晴らしい!流石工藤!中継ぎのコンディション管理の重要性をよくわかっている!と唸りました。

 武田の球威・コントロールが落ちて、打たれる確率・逆転負けの確率が高くなっても、シーズン終盤のためにリリーフの連投を避ける継投を優先した。この継投をずっとやってほしかっただけに、「ようやく…ようやく…来たか!まともな継投をする監督が!!」と欣喜雀躍したのも懐かしい思い出です。愛する息子が出征して、死ぬ確率が高い戦地に送られたけれども、無事帰還してくれた時の母親の心境になりましたね(例えが伝わらないかな(^ ^;) )。

2014年までのホークスの継投と言えば、中継ぎ使い潰し継投

 秋山政権時代の継投には、一つの特徴があって、①勝利の方程式を作る。②勝利の方程式をとにかく使う。③そのために先発よりも中継ぎに人材を配分する。という特徴がありました。結果言うまでもなく、④その時状態がいい中継ぎを隙あらば投げさせて、挙句壊す―ということになります。

 「あれ?去年リリーフで良かった誰々は今年どうしたの?」という話がよく話題になると思います。特に、そのチームのファンでない人間がよそのチームを見た時によくありますね。リリーフは毎年毎年安定して数字を残し続けることは稀。山口・岩瀬といった存在は本当に珍しい(だからこそ賞賛されるわけですけれども)。

 そういう傾向がある役割なのですから、彼らの選手寿命のために投手コーチは何をすべきかと言えば、負担がかからない起用ですよね?そしてその配慮をした上で勝つということ
(このことを拙定義で「継投」としています)ペナントレースをやっている以上、優勝が最終目的ですから当然勝たなくてはいけません。

 勝つためにリリーフの酷使は仕方ないとするのは、10年に1度くらいしか優勝できない万年Bクラスのチームがやることであって、毎年優勝争いをするホークスのようなチームにとっては誰か一人に過剰に負担をかけて、優勝のための犠牲にしてまで勝とうなんて考えることはあるまじきこと。

 とにかくその時その時優秀な投手をつぎ込んでいく、なんていうのは采配・継投とはいえません。その年に優秀なリリーフを選び出して、その一人に任せてあとは壊れようがどうか知ったことではないなんて、無責任にもほどがありますし、なおかつそれで勝てることは少ない。

 それで序盤にいくら勝っても終盤に負けが込むようであれば、わからなくなる。2014年がそうでしたよね?優勝争いをした相手、オリックス高山投手コーチで、ウチでマシンガン継投をやっていた人でした。序盤からリリーフを惜しげもなくつぎ込んでいたオリックスは、やはり終盤リリーフが崩壊しました。もし高山投手コーチに継投の概念があれば、ウチは間違いなくまくられて、負けていたでしょうね。

毎年のように消えていく犠牲となった中継ぎ投手達…

 秋山政権で何人の投手が投げられなくなったか?甲藤・藤岡・馬原・嘉弥真…まあ秋山采配のせいというより、三瀬・神内・柳瀬など王政権時代の方の酷使が祟っている選手もいるでしょう。馬原は抑えなのに9回から12回まで投げさせられたといいますし…。千賀が連投に次ぐ連投の挙句、故障して一軍を拒否したのも懐かしい話ですね。同じシーズンでは、今年花開いた岩嵜も同じく序盤は良かったものの、千賀同様結構なペースで投げさせられて、結果終盤には機能しなくなり、その後しばらく一軍マウンドから遠ざかっていましたしね。

 マシンガン継投のハシリとなった、SBMの中心といえば摂津。摂津が二年連続70試合投げていた、しかもイニングマタギありで年間登板イニングは79回と82回。何を考えているかわからない継投・球団と言われてもしょうがないでしょう。継投の役割分担の概念がないなんて、それでどうやってビジョンを形成するのか問い詰めてみたいものです。

 今年の森の数字は、去年・一昨年と比べて数字が落ちました。良くない内容で彼が叩かれるのを何回か目にしましたが、デビューの年に「とにかく困ったら森」状態で投げさせられたら、劣化するのは当然でしょう。プロの環境にまだ慣れてないルーキーが投げさせられまくっていたことを考慮すると*4、むしろ嘉弥真のように何故二軍暮らしになっていないのか不思議なレベルですね。森を叩くのは筋違いな気がします。仮に叩くとするなら一年目の無茶な使い方とセットにしなければ筋が通らないでしょう。

「秋山政権の負の遺産」を乗り越える2015の工藤継投

 今年の工藤采配を叩きたいがあまりに「秋山政権の遺産」という言葉を使う人を何回か見ましたけど、「秋山政権の負の遺産―先発育成失敗&中継ぎ壊しまくりはどこへいってしまったのでしょうか?そういえば病気明けの大隣を2014で酷使する、大隣頼みの終盤&ポストシーズンというのもありましたね…。

 若手育成の放棄、特に捕手など負のツケがあるのに、秋山監督を過度に持ち上げる姿勢には疑問を通り越して都合のいいところだけを見ているとしか言えないでしょう。次の監督になったら「工藤政権の遺産」と言い出して、次の監督を叩く気がしますね。

 とまあ、秋山政権の無思慮・無配慮な中継ぎ酷使とは違い、2015の工藤政権・工藤采配では、中継ぎ管理が徹底していた。故に一年間最後まで勝利の方程式は余力を残して、本来の実力を発揮し続けてくれた。彼らが投げていて、不安になることなんて本当になかったですからね。前半バリオスが活躍して、オールスター以後不安定になって、バリオス使って大丈夫か?くらいでしたかね?継投で不安に感じたのは?

 投手出身の監督は傲慢なため失敗しやすいというのは杞憂でしかない。工藤の完璧な投手管理・継投を見ていれば、工藤が素晴らしい名将であることは一目瞭然ではないか?何故世の野球評論家、野球ウオッチャーはこのことを評価しないのか?理解できませんでした。

 それがまあ去年から今年にかけての秋山→工藤政権の感想ですね。似たような話は以前から書いてるので、まあおさらい・前回までのあらすじみたいなもんですね。

実は「継投」の概念を理解していなかった工藤・ヨシコーチ

 それはさておいて、本題。「ここで書いたように、おんどれが工藤公康が優秀だ、名将だと言うなら何故馬鹿みたいに今年11.5ゲーム差も開いた大差をひっくり返されたんだ?リリーフが崩壊したんだ?工藤が名将だなんて、いい加減なこと抜かすな」ということになってくるかと思います。

 その答えは実に簡単でして、非常にたったひとつのシンプルな答えです。工藤公康は継投に関する理解は実はなかった。佐藤義則ことヨシコーチにもなかった。吉井理人ことリトコーチ唯一人、「継投」の概念があった・重要性を理解していた。吉井こそが優秀なコーチだったわけですね。さすリトさんですね。去年の素晴らしい継投、中継ぎの酷使を止めていたのは吉井コーチであって、工藤・ヨシコーチは継投の重要性を理解していなかったと考えるべきでしょう。今年の暴挙というべき継投を見ていると。

 現役時代から優れた数字を残した三人の名投手は、名投手であるが故に三人共継投の重要性を理解している。そう考えていました。ところがそうではなかったんですね。継投の重要性を理解していたのは吉井コーチだけだった。吉井理人ただ一人だった。その彼が消えたらあっという間にホークスの悪しき伝統のマシンガン継投・中継ぎ使い潰しスタイルに戻ってしまった。今年の8月からのリリーフ陣崩壊・勝利の方程式の崩壊は、そういう理由によるものですね。

 楽天ファンの方が、ヨシコーチは先発大好きおじさんで、隙あらば先発を育てようとする。日本ハム時代から、大エースを一人育てるけれども、そのエース以外は目立った功績を残せないという評判が定着しているよ―と教えられたことがありました。個人的に、それはファイターズやイーグルスというチーム事情によるものだろう。ホークスなら戦力的に余裕があるから、そんなことにはならないだろうと思っていて、実際2015年のシーズンを見てやっぱりねと安心していました。

 また、何かの野球ニュースを見ていた時、ヤフコメに「ホークスファン、騙されるなよ。佐藤義則は、時代遅れの中継ぎ軽視のクソ野郎だから、いずれ痛い目見るぞ」というコメントが有りました。表現が汚いので、いつものヤフコメのアレだろうと思ってスルーしていましたが、ヨシコーチは継投・中継ぎを軽視するというのは当たっていたようですね。今年を見てそう思いました。

 思い返せば、2013だったかの楽天日本一の年は、打線と守備で勝って中継ぎは機能していなかった。最後に田中がクローザーをやっていたことを考えれば、ヨシコーチというのは中継ぎ・リリーフ整備が出来ないコーチなのでしょうね。ダルビッシュ田中将大といった日本屈指の投手を育てることに貢献しているので、裏方として、育成に専念させるのが最適な人材とみなすべきでしょう。一軍で投手起用・戦略や戦術といった采配には不向きな人材とみるべきですね。*5

 CSで武田がエラーをした際に、マウンドに行って一度落ち着かせるべきだという失念しましたがどなたか野球評論家の記事を見ましたが、そのとおりだと思いましたね(西本聖さんだったかな?と思ってググったらやっぱり西本さんの記事でしたね)。吉井コーチが高山投手コーチはマウンドに行って間をとる・タイミングを開けるのが見ていて巧いなぁという話をホークス戦の解説でしたことがありましたけど、ヨシコーチがマウンドに行って良い結果になる、間のとり方が巧いという印象はまるでないですね。今年の継投はおかしかったので、特にえ?なんで今マウンド行くの?というシーンが目立ったということもあるでしょうけど。

どうした工藤公康。一体何のための投手出身監督だ

 同じく、工藤公康も投手育成は巧い。長年くすぶっていた岩嵜・東浜といった1.5軍の人材を秋季キャンプなどから見事一本立ちさせた。チームの主力にまで鍛え上げた。その手腕は絶賛されるべきでしょう。

 ただ、終盤の起用法・3回や4回という早いイニングでランナーためたから東浜降板とか、隙あらば岩嵜継投とか、ああいう常識では考えられない起用をすることからも、投手継投・起用を考えることには向いていないと考えるのが自然でしょう。今年のちょっと打ち込まれたら先発を降ろす継投は、怒りを通り越して恐怖を感じるレベルでしたからね。さまぁ~ず大竹のごとく、「うわ~何!怖い怖い怖い怖い」と叫ぶレベルですね。

 早い段階で先発を代えたら、残りの5イニング・6イニング計算がたたない。同点延長になった場合どうするのか?3連戦・6連戦でリリーフどうやりくりするのか?ロングリリーフというポジションはいつでも行けるようにしておくが、その分投げなくても負担がかかる。そしてWBCのような短期決戦で第二先発が重要と言われるように、いつ投げるかわからない、どこが出番がわからないというのは非常に難しいと言われる。ペナントを見ていても、危険球やアクシデントで先発が早い段階で降板する時は、ロングリリーフは打ち込まれる可能性が高い。仮にロングリリーフを使うのならば2回2/3など投げる中で2失点はするものと計算しなくてはならない。

 楽天戦で東浜が満塁のピンチで3回か4回に飯田にスイッチして、飯田がパスボールかワイルドピッチで点を与えてしまっていましたが、ああいうことはむしろ当然。ああいうことをやっていれば先発の東浜・ロングリリーフの飯田のやってしまったという負の意識を生むだけ。ナンセンス以外の何物でもない継投の決断でしたね。

 投手出身なのに継投の重要性がわかっていないというのは、まるで考えられないことで、思考の盲点を突かれましたね。その発想はありませんでした。頭の悪い監督ならともかく、工藤公康は頭がいい。彼の書いてある本を読むと野球に対する情熱、研究熱心な姿勢が見えるので、野球についていろいろ考えている・研究している。ペナントレースのセオリーである継投の概念・重要性を知らないということは想定していませんでした。その発想は本当になかったので、継投がおかしくなった中盤以降は、軽いパニックになりましたね。一体チームに何が起こっているんだ?どういうことなんだ?と不思議でしょうがありませんでした。*6

 今更なのですが、工藤公康の著書を見ると、

工藤公康 粗食は最強の体をつくる!
40歳から進化する心と体 (青春新書インテリジェンス)/青春出版社
DVDでマスター 工藤公康のピッチング・バイブル/カンゼン
ピッチャー視点で“観戦力”を高める 工藤公康のピッチングノート/カンゼン
工藤公康の野球のススメ【DVD付】/朝日新聞出版


 ―とまあ適当にピックアップしましたが、こんなような著作が続いていまして、彼の著作というのは、プロ野球・ペナントというのは~という野球論ではなく、ピッチャーとして、アスリートとしていかにあるべきか?どうやったら成長できるのかという技術論ばかりなんですね。投手コーチとしてプロアスリートを鍛えるトレーナーとしてはよくても、監督としてどうあるべきなのか?とか、では球団としては?あるいは球界はどうあるべきなのか?とか、そういうマクロの話がないんですね。

 まるで触れられていないということではないのですけど、主体はそちらの投手の技術論。投手コーチとしてユニフォームを着ることは考えていても、監督としてユニフォームを着ることはあまり考えていなかったのではないか?と思えてしまいますね。

 また、監督してユニフォームを着た時、「優秀な選手・コマさえ揃っていればなんとでもなる、チームとして優秀な選手が多くいるかどうかだ」と考えていた節もありますね。最低限の守備、クリーンナップを打てる強打者、及び資金。それさえあれば、投手は自分が育てるから、投手を育てられる環境ならうまくいく。そのような発想で監督を引き受けたのではないでしょうか?確かに万年先発ローテ不足、特に若い先発の柱が不足しているウチにとっては投手・先発育成に自信があればピンズド補強ならぬ、ピンズド育成になりますから引き受けない手はないでしょうね。

ホークス悪しき伝統・DNAの復活か…

 ホークスの伝統、悪しき伝統だと思うのですが、エースと4番バッター(HR)にこだわりすぎているところがあると思います。もちろん、エースと4番(≒打線の中心)がないと、ペナントレースを戦うのは苦しいのでしょうけど、それだけではないわけです。リードオフマンの1&2番。投手陣を支える捕手、二遊間の堅い守備、 勝利の方程式やリリーフ陣…。まあ色々大事なポイントはあるわけですけど、エースとHRバッターにこだわりすぎて、クリーンナップを打つ前後の打者の役割や先発以外のリリーフの役割が軽視される傾向があります。

 ダイエーホークスにいて、そのチームの基礎を作った主力の一人である工藤公康にも同じような考え・DNAが染み付いていると考えるべきなのでしょう。去年・今年を見ていると、先発&HRを重視して考えていると思います。結果が出ていないのに吉村を使い続けたのは、他の選手に比べて安打を打つ確率が低くとも、一発の可能性がある。だから吉村にこだわって、彼を使い続けたのでしょう。

 また長くなったので、今回はこのへんで。次回は吉井コーチの話と。継投がまずかったという話をしても、その実情には踏み込んでないので、いかにまずかったかの話を。まあファンならいかに連投してたかとか、シーズン見てて知っていると思うのでいらないと思いますけどね。というか今シーズンはアホみたいにブルペンで肩つくらせていたというので、どちらかと言うとそちらのほうが痛かったとも言えますし…。

*1:工藤公康監督は名将か

*2:確か8月ころに五十嵐を連投させたり、投げさせる必要があるのか?と疑問に感じることもあるにはありました。無論、現場にしかわからない理由があったんでしょうけどね。一年キッチリ持ったのでそれについては勿論どうこういうつもりはありません。

*3:言うまでもなく2日続けて投げるのは許容範囲内で、二連投がNGならペナントで戦えるわけないので問題になるのは3連投ですね

*4:森の一年目を見ると58試合65イニングでそれほど酷使とはいえないのでは?と思われるかもしれませんが彼がでてきたのは5月の中盤。既に35試合を消化していた。残り109試合から58試合ですからそのペースがおかしなものかわかるかと思います。しかも危険球かアクシデントか何かでロングリリーフをやったこともありましたからね…

*5:―以上のようなことを考慮すると、星野監督離脱で代理監督を務めることがありましたが、完全に失敗だといえるでしょうね。楽天首脳陣が田中将大がいなくなって、もうマイナス要素のほうが大きいと判断して首を切るのも必然だったといえるでしょう。

*6:もちろん序盤からサファテ5連投とかおかしなことをやっていたので、なんで今年はこんなことやってるんだ?と思ってはいたんですけどね。中盤からますますひどくなっていきましたね、今年は