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【2016工藤采配批判①】 元エース投手故のリード・守備軽視≒攻撃重視

 やはり最初はキャッチャーの話からしようと思います。言うまでもなく、ホークスファンになったのはその選手の層の厚さよりも的確な補強をしたことだったので。その年は内川と細川が移籍して、内川の存在は説明するまでもなく、リードに定評のあるキャッチャー細川を補強したことにフロントの優秀さを感じたのがきっかけでしたのでね。リード=守備を重視したという点が個人的にファンになろうと思った大きな要因だったんですよね(ちなみにハムさん、ファイターズとホークスかで迷ってのホークスでした)。

目次

戦略なき細川温存策

 実は、忙しくて書けていなかったのですが、書く時間があれば、開幕始まる前の細川二軍スタートの決定で、もう今年の優勝を確信した!と書くつもりでした。タイトルはまま「細川二軍スタートで今年の優勝は間違いない」とか「優勝を確信」とかですね。

 細川は守備の要、その選手が前半いないのは厳しい。が、しかし、その細川が下でじっくり調整することで、去年のように大事な後半・終盤に細川不在というアクシデントを避けることが出来る。細川がいるといないではチーム力・守備力がまるで変わる。守備力が落ちるということは、継投に負担がかかり当然それによって使える投手も変わってくる。一年を通した長いペナントレースを制するのは投手力、それを支える捕手のリードが大事というのは現代野球の一つのセオリー。

 チーム事情上、若手捕手育成の必要性という事情もあり、あえて下で落として温存。序盤から使いたくても、コンディションに不安がある細川を調整に専念させる。そして、大事な終盤に使うというプラン。下には将来性ある松本・高橋などの新人投手がおり、彼らのコーチ役としての役目を果たせる。また摂津や松坂というベテランの手助けの役目も担える。そういうことを考えるといい考え、何よりビジョンを感じるので、これで今年も優勝は間違いないだろうと楽観していました。

 そろそろ、細川上げて良いんじゃないのか?まだか?まだか?と思っていた所、ようやく待望の細川昇格。交流戦最終戦、阪神日本シリーズで細川にトラウマがあるので、イキナリそこで使うのかな?とおもいきや出番なし。楽天戦でも温存して、これはシーズンでポイントになるロッテ戦までとっておいて、そこでぶつけるつもりだな!と思っていました。

 この頃は、ロッテが対抗馬でロッテさえ潰しておけば、優勝はまず間違いないという展開でした。その大事な試合で細川をいきなりロッテにぶつける。というか同じ伊東門下の田村にぶつける。兄弟弟子対決になると思っていました。田村は前から、このキャッチャー良いなぁ。面白いなぁと思っていた捕手でしたが、今年打撃も良くなって総合力ではパで一番いいキャッチャーになりましたね。まあ、それでも経験の差からどうしても細川にリードで及ばない。細川の胸を借りて戦うことで、日本一のキャッチャーの階段を登っていくだろうという画が見えて、試合前からこの対決を楽しみにしていました。

謎の首位決戦での鶴岡起用

 ところが、蓋を開けてみたら、スタメンが細川ではなくなんと鶴岡。鶴岡というのは、「打てるキャッチャー」として取った選手であり、守備面特にリードではマズイ部類に入る選手。その選手を大事な試合で起用するというこれまでの名采配ぶりからは考えられない決断で、この日は心底驚きました。本当に「え?なんで」となりました。

 6/27武田(一日開く対ロッテ変則三連戦)、6/29千賀と2日続けて先発投手が炎上。鶴岡というキャッチャーを考えれば、この結果は言わずもがな。細川なら炎上しない、失点しないというわけではありませんが、リードの良いキャッチャーというのは被害を最小限にできる。
一つでも多くアウトカウントを増やして、極力失点を抑えてくれます。武田が3回6失点(自責は4)、千賀が6回4失点。もし細川ならばここまで打ち込まれなかっただろうなぁ…。なぜ細川を使わなかったのか?と問いたださずにはいられない試合展開でしたね。6/30岩嵜は6回2/3で1失点、この試合も細川のリードが光った試合でした。*1

 この大事な首位決戦のカードで細川を使わないということは、高谷の離脱上・緊急昇格であがっただけで、一試合マスクをかぶるのはキツイのか?まさかスタメンではまだ無理なのか…?と最悪の事を考えていたら、次の岩嵜の試合でなんとスタメン。こんな起用をするくらいなら、初めっから細川上げるなよと怒りを覚えました。使うなら始めの武田からでしょう。大事な初戦、何を考えているのか意味がわからない。

 競争の原則というのはたしかにあります。あとからやってきてレギュラーを張るのなら、スタメンの座は実力を示して奪い取らなくてはならないというのもわかります。また、細川のコンディションに不安があって、この時期からずっとスタメンだと怪我のリスクが増すからというのも理解できます。それでも2011からチームを引っ張ってきたのは誰なのか?過去の実績を考えたら細川一択。細川を、ここまでスタメンマスクをかぶっている鶴岡を差し置いて使うべきに決まっている。コンディション問題はこの大事な試合の後しばらく休ませるということでいい。

 ハムは6月調子を上げて、交流戦終盤から7連勝でホークスとの対決になりました。大事なハムとの三連戦の初戦、7/1鶴岡で和田4回5失点、7/2細川で東浜6回1失点(スアレスが2ラン打たれて東浜に負けがつきます)。7/3細川で中田6回2/3で2失点(自責1)。

 この三連戦前の時点でホークスが貯金29、マリーンズが12、ファイターズが10。今シーズンここまで対ハムに相性が良くないだけにきっちり叩いて勝ち越しを狙って、優勝を確実なものにしておきたい。まして7連勝と勢いに乗っているファイターズの流れを止めるために大事な所。ここを軽視したのは如何なものか?和田ならキャッチャー関係ないとはいえ、三連戦のカードでキャッチャーを固定して使うのがセオリー。ここで細川をスタメンで続けて使っても、あとのオリ・楽天戦で鶴岡主体にして細川を休ませればいいだけ、このターニングポイントになりそうなところで細川を固定して起用しないのがわからない。

大事な試合でリードを軽視し鶴岡を起用。首位転落劇の始まり

 ここで鶴岡を起用したのは「打てるキャッチャー」の打撃を重視したからでしょう。はっきり言って、キャッチャー(セカンド・ショートもそうですが)に打力を重視するのは弱いチーム、間違った野球をやるチームがやること。こんな馬鹿なことをやる監督だとは露ほどにも思っていなかったのでショックでしたね。

 ただそれでも、貯金17の差があって8.5ゲーム差あるということは、最悪3連敗でも5.5ゲームなので、まだまだなんとかなる余裕がある状態。ですから、それはまだ許容範囲内の話として、問題は729~31の対ハム三連戦。こちらで、和田・千賀で鶴岡を使ったことですね。これでもうダメだろうなと思いました。鶴岡でも勝ちましたが、それは結果論です。守備・リードを軽視するような指揮官では、ペナントを制することは出来ない。まくられてもおかしくないなと悟りましたね。ウチが貯金29の、ハム23で3ゲーム。そして8/5~7の三連戦で鶴岡固定起用…。

 これでもう奇跡が起こらないかぎり無理だろうなという感じになりましたね。しかも8/7はリリーフが苦しくなったから後ろに回したセットアッパー候補の岩嵜を、中田が打たれるとロングリリーフで起用したのですから、何をか言わんや。Wで狂っている采配・起用を見せつけられて心底驚きました、恐怖を感じるレベルでしたね。そしてここから6連敗が始まり真っ逆さまでしたね。

「エースキャッチャー」鶴岡

 鶴岡というキャッチャーはリードが悪い。今年は工藤監督の指導があって多少改善されましたが*2、彼は基本安全なアウトローしか要求しない。インコースを突かないキャッチャーです。そしてスライダーを多投するという特徴がある捕手です。今の野球では「外スラ」と呼ばれる変化球、外角低めにスライダーを投げて、ベースの際どいところでカウントを重ねるのが極めて有効な球種になっています。ベース=ストライクゾーンに一瞬しかこないので打ちづらいし、投球の基本・生命線であるアウトローの直球と区別しないといけない。またそこからボールになる球もケアしなくてはならないので、外スラという球種が非常に多くの投手に使われているわけですね。

 彼のリードはそれ(アウトロー&スライダー)しかない。相手の反応を見て、相手の反応を観察して意図を察知して裏をかくということが出来ない。勿論これが出来るリードの良いキャッチャーというのは球界でも限られるのですが、特に彼は相手の意図を気にしないリードをする。ノムさんが①自分状況②相手状況③試合状況という3つの状況・都合からリードを組み立てないといけないと言っていましたが、彼はその①投手の状況しか考えない(③は多少考えているかもしれませんが…)。その投手の得意とするボールを要求して、それを自分は受けるだけという考え方をしています。

 故にその日の投手が悪ければ何も出来ない、ただ受けるだけのキャッチャーなのでキャッチャーのリードで投手を助けることが出来ない。こういうキャッチャーを個人的に「エースキャッチャー」と読んでいますが、エースは制球力・変化球(カウント球・決め球)・スピードなど、投手に望まれる能力が高い水準で備わっています。なので、そのエースピッチャーの球を受けているだけで十分抑えられてしまう。キャッチャーはその日の配球・組み立てを考える必要が無い。エースピッチャーの球を捕球するのが自分の仕事だと、それだけで満足してしまうキャッチャーがいるのですが、彼はその典型的なタイプだと見ています。ダルビッシュの専属キャッチャーだから優秀なのだろうと見ていましたが、逆ですね。典型的な投手言いなりの受け子キャッチャーでした。そもそもダルビッシュのような超優秀なピッチャーにリードなんかいりませんからね。

 ノムさんは杉浦さんだったか?当時のエースの球を受けて、こんなにいいピッチャーなら自分のリードは必要ない、誰がキャッチャーでも同じだと考えて、リードとは何か?と考えたと言います。その結果、二流の投手でもリード次第でいい数字を残せるという独自のリード論を築いていきました。まあ、そういう分岐点・分かれ目があるわけですね、エースの球を受けるだけで満足するかしないかという。また良い捕手コーチに巡り合わなかったのもそうでしょうね、勉強する機会がなかったわけですから。向学心がないのは問題でしょうけども。

 大抵の球団はキャッチャーを育てるときに、まずエースと組ませる。エースと組ませて一通り経験させて、場数を踏んだら他の投手とも組ませていって独り立ちさせるというのがパターンになっていると思います。エースならキャッチャーがヘボでも大怪我しないですからね。「エースキャッチャー」として経験を積んだら、その段階から「正捕手」へという段階を踏む。どんな投手でも「正捕手」が捕手のリードの力で、上手くその力を引き出してやる。なんとかやりくりして投手陣を支える。そうやって捕手は段階を踏んで成長してチームの柱になっていくものなのですが、そのチームを支える&投手陣を活かす「正捕手」になるのは相当ハードルがある。殆どのキャッチャーはただ一番マスクをかぶっているという経験があるだけというのが球界見渡しての現状ですからね。リードの良いキャッチャーが大事だという認識はあっても、じゃあコーチ呼んで育てようと本腰を入れているのはせいぜいロッテくらいでしょう。梨田さんが楽天で良いキャッチャー育てていただけるとまた面白くなるのでぜひ期待したい所ですが…。

 若菜さんが解説で「抑えるのがスライダーなら、打たれるのもスライダー*3なんだろうなぁ」という話をしていて、まさにそうだと膝を打ったのですが。とにかく一つの球種だより。東浜がシンカーが決め球・持ち味ならば、そればっかり要求する。結果バテて、相手の目がなれた3巡目(=六~七回くらい)に捕まってHRを打たれるというパターンになります。今シーズンそのパターンを何度も見てきました。おそらくホークスに来てからずっとそうだと思います。

 故に、9回までエース級の投球をしないかぎり、ピッチャーが状態良くないかぎりどうにもならない。そういう時だけしか期待できない捕手ですね。言うまでもなくそんな都合のいい展開がシーズン通して何回あるかと言われれば数えるほどしかないわけです、エース級以外は。

エース・大投手工藤にリードは不要

 鶴岡のリードが悪いというのは彼がFA移籍してきた2014年からファンなら誰でも知っていること。その鶴岡を使い続けるのだとしたら、守備を軽視するのだとしたら、それこそ打てるという理由で肩に難があっても明石をショートで使うべき。打撃を重視するという戦術を採用するのならば、打てる選手を守備軽視で使うべき。それなのに今宮ショートは外さない(言うまでもなく守備重視派なので、打てなくても今宮を使うべきに決まっているんですけどね)。それなのに、ショート明石は使わずにキャッチャー鶴岡を使うのはなぜか?それは工藤監督自身の歪んだ現役時代の思考があるからでしょう。

 工藤監督は言わずと知れた大投手・エースでした。そのエースが何を考えるかといえば、「打てるキャッチャー」を欲しがるわけですね。リードは自分で組み立てられる・考えられるから、キャッチャーにリードなんか求めない。というか配球で苦労することがないから、キャッチャーに組み立てる力やリードを求めない。自分に良いリード・悪いリードは関係ないから、とにかくランナーを刺せて、球をきちんと受けられて、打って自分のピッチングを楽にしてくれればそれでいい。そういう発想なのでしょう。そうでなければ、打てるからという理由で守備面で難がある鶴岡を起用することは通常考えられないわけです。捕手に打撃を過度に求める。この歪んだ考えは流石「キャッチャー城島を育てた」と言われるだけあるなと実感しました。

 城島が一時期過度に持ち上げられたため、彼はリードも良いキャッチャーだと思い込んでいました。がしかし、ノムさんに「ピッチャーは要求通り・サイン通りに必ずミットに投げこんでくれると考えるのはキャッチャーとして間違っている。ピッチャーは失投をするものなのに、ここに投げきれなかったら投手が悪いという傲慢な考え方を持ったリードをする」と評されたように、ピッチャーが悪い時というのを計算に入れていないようです。それでは二流・三流Pをリードすることは出来ないでしょう。彼が中心だったダイエーホークス時代は四本柱と言われるくらい先発投手陣が整備された時代だったので、そこまでリードの拙さが目立たなかったということなんでしょうね。

 工藤監督は決して選手を責めない。そういうところに好感を抱いていたわけですが、捕手に関しては、失敗した時に注文をつけることが多い。思い返せば去年からそうでした。投手が打たれても、打者がサインに応えられなくても(あるいは見落としても)、守備でエラーが有っても、責めるということはありませんでした。しかし捕手のことについてだけはチクリということがあった。捕手に対しては苦言を呈する事がありました。例えば今年は細川のFCの時などに文句をつけていました。やはり捕手について独特の歪んだ価値観を持っていると思われます。東浜=細川の時、細川がFCで満塁になってHRを打たれた後、細川を外して使わなかった。高谷が打ち込まれて鶴岡を起用し続けたり、一度のミスでスタメンを外しつづけるという懲罰的な起用をする。こういうことはすべきではない。

 思えば、去年唯一の不満として若手捕手の起用をしないという点がありました。重要なCS短期決戦・日本シリーズでも細川を使わなかったり、おかしな所がありましたね。是非一度工藤監督の捕手論というものを聞いてみたいものです。ノムさんでなくとも、伊東さんや大矢さんにその捕手論を正してもらいたいものですね。

追記、拓哉の起用について

 忘れていたので追記。捕手繋がりで、今年の重要なテーマ若手捕手育成について話すことを忘れていました。今年の開幕は山下斐紹でスタートしました。言わずと知れたドラ一の期待の若手です。正捕手細川が一年マスクをかぶれない。捕手陣の高齢化、28歳くらいの中堅クラスの年齢の捕手がいないというチームの問題もあって、若手捕手の育成は至上命題。ベテラン摂津・和田と組ませていましたが、摂津の調子が今ひとつなのはともかくとして、彼はベテラン投手のリードですら危うい状況でした。カーブ・ゆるい球を使えない、インコースを使えないなどリードがまだまだなのは、まあ経験の浅い捕手にありがちなのでいいとして、キャッチングが下手。

 鶴岡程ではないにせよ、キャッチした後ミットがブレる。特に逆球のキャッチングが酷い。他チームの捕手、嶋・炭谷を見ても逆球をしっかり追いかけながら、ギリギリストライク入ったように見せようと努力をしている(ただでさえ逆球はストライクゾーンでも逆行った分取ってもらえなくなりますからね)。高谷・細川はキャッチングの際、しっかり一度ミットを止めています。ところが彼はミットの要求通りにボールが来ても、勝手に「はい、ストライク入ったね」と動かしてしまいます。一度摂津がフルカンでストライク入ったのにボールにされたことがありました。摂津のコントロールが乱れて印象が悪くなっていたのもあったでしょうが、斐紹のキャッチングの問題もあったと言えるでしょうね。

 斐紹は高卒六年目、いわく高卒キャッチャーは3年目までにつかえるようにしなくてはいけない。鉄は熱いうちに打ての原則があると。ノムさんもそう、伊東もそう。そして田村も3年目から正捕手として活躍し出しましたね。育成に六年かけてしまったこともそうですが、六年目でキャッチングがーという注文がつくとは、一体フロント・首脳陣は何をやっているんだ!?とチームのその姿勢に疑問を通り越して怒りすら感じます。二軍のバッテリーコーチは清水将海(ロッテ・中日・晩年鷹)、去年は田村康夫(日ハム・ロッテ(一年のみ)・同じく晩年鷹)。両者とも晩年チーム事情故に補強したという捕手ですね。拓哉が二人の指導が参考になったかどうか次第ですが、あやつぐを育てられていない責任はきっちり取らせるべき、田村を下で育てたロッテのバッテリーコーチに声をかけて引き抜くべきでしょうね。

 それはともかく、今使っているのは拓也です。拓也のリードを二軍の試合で見ましたが、彼のほうが可能性を感じる。ゆるい球にせよ、インコースにせよ、それを使ってどうにかしようという意図がある。今後次第でちゃんとモノになるかは未知数ですけどね、現時点では間違いなく、拓也>あやつぐ。その選手をスタメンで使わないのが解せない。

 たしかに彼は去年一試合しか試合に出ていない。そういう段階にない選手です。ビハインドの負け試合で使って、来年同点や勝ち試合の抑えの捕手・三番手捕手として使いながら、スタメンで使っていくという「段階」を踏んでいる・セオリー通りの起用だということはわかります。

 しかし今は高谷という捕手が離脱してしまった。一番いい捕手細川がいるとはいえ、細川は怪我がち。故障しやすい選手でいつ離脱するかわからない。そして去年一番スタメンマスクを被った高谷がいない。ーとすると、残っている鶴岡も去年骨折で一ヶ月ほど離脱した過去があるだけに、万一の鶴岡&細川離脱という危機に備えて、拓也を何試合かスタメンでテストしておかないといけない。危機管理として拓也を使っておくべき必要性があった。何試合使うべきかは、正解を出せませんが、個人的には最低でも五試合はスタメンマスクを被らせて、負けを覚悟で起用すべきだったと思います。一週間のうち、細川3・鶴岡2・拓也1の割合で使うべきだったではないでしょうか?3~4試合くらい試して拓也が全然ダメなのであれば起用を諦めるということであれば、責められなかったと思いますが、一度も試さないのは今の捕手事情からしてありえないと感じましたね。

 最悪の事態を想定した危機管理ということをしなかった、出来なかったというのは、非常に問題だったと言えるでしょうね。捕手のリード論じゃありませんが、采配というのは最悪を想定して、そこから逆算して組み立てないといけない。一年を考えないといけない。ラッキーは起こらないという最悪から計算するもの。自分に都合のいいことが起こるという想定は極力すべきではない。そういうことをしてしまうのはプラス思考の投手故なのでしょうか?若手捕手の育成はここ数年どころか、もう城島以来ずっとついてまわっている問題なのですが、工藤政権下でもかなり危ない感じがしてきましたね…。

 

以下↓、続編のリンクです。1.5は長いので分割した補論のようなものですね。

【2016工藤采配批判1.5】 見当外れな打順批判、固定的起用は好ましくない

【2016工藤采配批判②】 李大浩の穴は存在しない。李大浩がいる前提の野球をしているだけ

【2016工藤采配批判③】 歴史的V逸の最大の原因は「継投」にあり

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*1:※細川の角中殺しについて、この試合は首位打者レースのトップを走っている角中との対決がありましたが、見事に殺していましたね。細川は本当に特定の打者を殺すのが巧いですね。最初の打席でフォークを三連投してスリーノーのカウントを作って、結局歩かせていましたが、後続を打ちとっていました。そしてその次の打席から続けて見せたフォークの残像があったため、アウトローの球に角中はフォークと迷いながらスイングして、振り遅れて三振。日本シリーズでの山田の時もそうでしたが、細川は相手打線の一番いい打者を殺しに行く時に特定の球種を植え付けて、意識づけさせた上で裏をかいて打ち取るというパターンのようですね。多分、一打席目はその意識づけのために使うので歩かせてもいいという配球をするのではないでしょうか?無論その日の投手がそこそこ制球出来て、捕手のリードに応えられるという条件づきですが。細川対策にはその勝負してこない・意識づけの最初の打席を捨てることかもしれませんね。短期決戦だと無理な話かもしれませんけど。例えば山田なら、彼が歩いた次の打者がなんとしても彼を返すことを意識すべきかもですね。殺される対象は無理せず出塁に専念してその次・その次の打者が返す役目を担うという風にするしかないかもしれません

*2:バッターの意図を考えれば際どいところに投げきれなくても抑えられるんだよという話をしたと言ってました。相手の状況を考えるという当たり前のことを今更教えても、長い間マスクを被っていてもそういうことをしてこなかった=経験値ゼロですから、学習して成長するということはありえないでしょう。前に書いたかもしれませんが、彼は移籍一年目にピンチのときにピッチャーに声をかけにマウンドに行くことがなかった。なんで細川みたいにマウンドに行かないんだ?と不思議に思ってましたが、状況とか相手の反応とか見ていないのですからそういうアドバイスがそもそも出来ないんでしょうね。投手言いなり捕手なので、自分が投手をまさにリード=引っ張ることが出来ない。そういう捕手でした。細川に相手チームのバッターの情報を共有しようと持ちかけられたときも拒否していましたが、そもそもそんなデータが無いんでしょう。データがないから共有するしない以前の問題ということなのでしょうね。

*3:ノムさんがスライダーというのは便利な球で、真っ直ぐを待っている相手に非常に効果的だと言っていました。ということはダルのように真っ直ぐが滅法速い投手は、真っ直ぐにタイミングを合わせざるをえないので、抜群の効果を発揮したでしょうね。つまり、①真っ直ぐがそこそこ速く②スライダー持ち、という二つの条件を満たした投手しかリードできないんでしょうね、鶴岡は。彼がよく組んでいた投手が中田とスタンでしたが、まさにそのパターンでしたからね。大隣を炎上させた試合、また今年の山田なんか見ていると左腕や制球型の投手をリードすることは無理なんでしょう。

*4:アイキャッチ

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