別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

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PL休部(廃部)報道への疑問

 甲子園常連のPLが休部、事実上の廃部となりました。これについてヤフーのスポーツ何とかで、問題を起こしたPLについて、問題の本質をえぐることもなく、栄枯盛衰のお涙頂戴・感傷を煽るだけの報道ばかりで、こんなことでいいのか?という記事がありました。誠にそのとおりだと思います。個人的には廃部にして当たり前。問題発覚直後になされるべきだったと思います。PLの女帝が云々で再建が出来ないなんて言う報道を見ましたが、何を言ってるのか…という感じです。部の復活を許さず緩やかな死(廃部)を選択した、その女帝の判断の方がまだ正しいだろうとしか思えませんでした。

 PLといえば桑田・清原ですが、それ以前から(それ以後も)有名なプロ野球選手を多数輩出しています。その人達が部屋子という付き人制、独特の慣習・システムを語ることがあって、その存在はよく知られたことだと思います。 その話を聞くと、いかに上下関係が厳しく歪なものであったか…。本人たちは辛くても、あれで人間形成がされたと肯定的に語る場合もありますが、どう考えても現代的な価値観とマッチしない、歪んだものでしょう。

 前近代的といえばそうなのですが、10年・20年位前の日本ではああいうのが当たり前に通用していた、存在していたということでもあります。上原なんかそういう似たような経験・過去を話して、あっちでは普通に虐待のような理解をされたそうですね、まあさもありなん。

 昔の甲子園ではゴムとタバコの吸い殻でいっぱいだったと愛甲さんが語っていましたが、そういう程度の低い時代があった。そういう時代ですから、それもまあしょうがないのでしょう。しかし現代に至って、もはやそんなことが許されないのは当たり前。なにより先端を走ってきて、特に歪だったPLがそれにメスを入れてこなかったという事実・責任は重いでしょう。

 また、統括する高野連という組織も、それについて何らかの取り組みをすべきだった。しかしに何もしてこなかった。何のために存在しているのかわからない組織ですね。

 PLは女子マネにレイプまがいのことをして、裁判を起こされて負けました。また部内の暴力事件、またいじめなどで事故死とはいえ死者を出しています。これが清原・桑田が部にいた頃に起きた事件だというから驚かざるをえません。

 普通はこの時点で廃部でしょう。高野連の責任もさることながら、報道も異常。廃部にすべきと主張しなかった時点で同罪ですね(特にスポンサーである朝日新聞のそれは重いでしょう)。彼らは甲子園という「感動創出装置」というドル箱を手放せない。大事な商品を傷つけたくないわけですね。利権によって報道の基準を歪める、そんなことで報道機関と言えるのでしょうか?今回のような出来事がこれっきりで終わればいいですが、まあ、なんどでも同じことは繰り返されるでしょうね。