別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

報ステでのイチロー・稲葉対談を見て感じたこと

 そういや、報ステイチロー・稲葉対談見てつぶやいたことがあったので、それをまとめておきます。3月16とか17とか、相当古いものですけどね、まあ一応。野球の話ですけど、野球ブログで書くような話ではなく、しょうがないのでカテゴリで昔の「スポーツ・武術・身体論」=雑記のところにぶち込むしかなくなりました。このカテゴリいずれ消そうと思っていただけに微妙なところですね。まあカテゴリ分けに意味があるとは思えませんが(検索して読む人もいないでしょうし、というか未だに古いものを整理しなおしていませんし)

 

 前回イチローイップスだったことが明かされて衝撃だったけど、今回も良かったですね。ウェイトによって動きが悪くなる。シーズン前にウェイトをガンガンやって身体を太くする。そういう立派な体格になって悦に入って、シーズンに臨むのだけど、動き・キレが悪くなる。シーズンに入れば練習などで、ウェイトをやる時間がない。だんだん細くなって元の体になっていく。そうやってまた数字が上がっていく。*1

 

 バランスを崩した身体ではダメだと、6~7年かかって気づいた。つまりイチローなりに、ウェイトをやって身体を太くする・パワーを付けるというトライアンドエラー期間があったようですね。6~7年もやっていたということは、それなりにプラスもあったんでしょうね。単純なパワー増で飛距離が伸びたとか。また、ウェイトの違うやり方や食事などで色々試して、パワーを増やしたままキレを維持できるやり方を模索した。結局、ウェイト・身体を太くする効果はないという結論に至ったと。

 

 そして、先人の試行錯誤の結果を頭で知識として、知っていたとしても、それゆえに無駄をパス出来たとしても、それは深みが出ないからダメなんだと。さすがイッチですよね。そこにたどり着くまでの過程での失敗こそが、その人間の深みになるのだと。最近鮨職人で正解だけを教えて、本人の試行錯誤をパスして最短で料理人に育てるという話があったんですが、そういう料理人はバックボーンの問題が必ずついてまわりますよね。本人に苦悩の背景がないですから。

 

 まあ、20年のキャリア・30年のキャリア…とか考えずに、「ある程度のレベル」で満足するような人たちにとっては、関係のない話で、己のような大衆にとっては、それはもうどっちも美味しいとしか感じないのでどうでもいいレベルの話になるでしょう。しかし、食通みたいな分かる人、レベルの高い人にとっては相当薄っぺらい、深みのない料理になるんでしょうねぇ。そういうものをトップレベルの料理として出された時、どう感じるんでしょうねぇ…。いろんな事で「なんだこれは…これが○○といえるのか…」と絶望することが多い世の中ですが、食のトップレベルの人はそういう思いを味わっているんじゃないですかねぇ…。

 

 バックボーンの話というと、最近「その人の文章読んで、知識の背景や隠し玉・色んな引き出しが他にあるかないか透けて見える」って話を聞いて、そうだよなぁ~って思ってたので、深く納得しましたね。同じ文章・論文とひとくくりで言っても、その文の表層の理解をするか、その学者の深さ・広がりを理解するかどうか、全然違いますからね。

 

 まあ文章に限った話じゃないんでしょうけどね。それこそ、人を見て立ち居振る舞い一つで、その人の人間を理解できるレベルってのがあるわけですからね。顔見ただけで、相手のレベルがわかるって人がいるくらいですしね。心のつながりがある人間同士ならば、その人の変化は手に取るようにわかるものですし。まあ、維摩居士の微笑みたいなもんですね。そういう機・敏、機を見るに敏ってやつの話を聞いて色々思うことがあったのでそんな話を書いておきました。

*2

*1:そういえば、トラだったかライオンだったか忘れましたが、ウェイトをしないという話をイチローはしていました。それでダルビッシュと真逆で煽られていたりしましたが、この野生はウェイトをしないというのは宇城師範の本を読んだり、または人づてでそんな話を聞いたとかなんでしょうか?初動負荷理論という人、先生の持論だったりするんですかね?まあ、ピッチャーと野手では身体の作り方・使い方が違うのでさほど関係ない気もしますけどね。ノムさんもウェイト反対していましたけどね

*2:アイキャッチ用画像