別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

【雑誌】 月刊秘伝 2014年08月号

 

月刊 秘伝 2014年 08月号 [雑誌]/BABジャパン
¥1,018 Amazon.co.jp

日本人だけが到達した、身体大改造メソッド和のボディワーク
 自彊術かぁ、聞いたことはあっても、やろうとはあんま思わないですね。動画とかで簡単に見れたり、それこそラジオ体操のように簡単に試すことができるようになると世の中での知名度も変わるんですかね?今でも夏休みのラジオ体操ってやってるのかな?

大相撲 “弓取り" エクササイズ

 藤本さんのボディーワーク解説。三杉里さんの話。目・耳でその場・空間になじませる。TVだとそういう力士のイメージがあるが、自分に集中する力士は以外と多くないのかも?ぶち当たるときに顎を締めるのが重要だが、それを意識すると緊張するので丹田の意識に集中する。相手の目をみることで相手の考えを読む。相手の目という一点に集中することで視野を広げる。で、ぶつかる瞬間にはもう相手を見ないと。足裏を意識することで丹田へのスイッチを入れる。前にこんな話しあった気がするな。弓取り棒は意拳の立禅と同じで、腕・肩・胸の筋膜のつながりを作る。腕は自由な分、却ってつながりを失いやすいとのこと。

啓進会:武術的体を得る〝体内アンテナ〟の作り方

 杖の話、腕をだらりと下げて体軸を揺らす。その僅かな力が杖に伝わって回転運動へと繋げる。力がいらない。また、同じく腕・杖をだらりと下げて背・胸・腰を開く、そうすると自然に腕が上がると。

氣道 長谷川淨潤:〝敏感〟なる和身体の作り方

 氣道の長谷川氏のセルフケアの話。骨盤を丸める・反るではない「締める」位置を探すこと。正座で一番反らせた状態でだんだん丸めていき、腹圧が一番かかるところを探すと。自動運動、身体の動きたい所を探して動きたいように動かす。弓の阿波研造も晩年やっていた。立位でもやるとのことですが、そういえば軸タンブリング効果もあるんでしょうな。もともとは古神道の行法だと。確かに神降ろしのようなものに見えますからね。

追悼文

 糸東流・無外流居合兵道の塩川氏が亡くなられたということで追悼記事があるのですが、無外流・極真の岡崎さんでいいのでしょうか?追悼文を書いてらっしゃるのは。無礼な外国人をボッコにして骨折させたとか、無礼な男をキメて謝らせたとか、そんなこと書いて大丈夫なんでしょうか…。「大丈夫だ、見ときなさい」って師範が言ってたって全然ダメでしょう、素人にそんなことしたら。達人言われる人は80だとか年齢関係ないわけですからね。当然そうされるだけの背景があったとは思いますけど、誤解されちゃいますよ。

高岡英夫の漢語由流体操「腰仙揉溶法 6」

 仙骨を自在に操れた谷風。背骨から腸骨・股関節・周辺の筋肉まで仙骨を主導として自由自在にコントロールできた。沖縄の三線の早弾き名人の手の動きよりも早く腰を動かして踊ってみせた。魚類の波動運動の根源は尾ビレ≒仙骨で力を生んでいる。魚類=原小脳で脳もひらかれると。仙骨は手よりも素早く力強く、かつ全身をダイナミックに操作する事ができる。
 第一法、擦重発展法。ある程度の固さがあって、摩擦がある床に寝っ転がって腰を解きほぐしていく。腰が固まっている人、腰塊になっている人は動かすことすら出来ず、自由脊椎を動かしてことたれりになってしまう。腰の構造を探索して理解していくこと。

スコット・メレディス博士 太極拳講座 掤パワーを獲得する立禅トレーニング

 マサチューセッツの人の太極拳の話です。研究はよろしいですが、中国語や日本語の文献をちゃんと読めるんでしょうか?そこらへんの文献をきっちり抑えていないのならば、本書いて大丈夫?という疑問が出てきますが…。

沖縄小林流空手道 研心会館 横山和正 両手を攻防同時に使う古伝空手の技法"夫婦手"の原理と用法

 横山さんのはレポートでしたね。新規、目につくものはなし。

平直行 武術のパラダイム・シフト 最終回

 弟子の怪我は師匠の恥。妻が三尺下がって歩くのは襲われた時のため。物を持った奥方が後ろから投げつけて、その好きに切ると。しかし、男連れの場合はどうしたんでしょう?同じ武士とか忍者なら良いんでしょうけど、素人だった場合は三尺下がって歩かせたんでしょうかね?

渡辺誠 深読み武道の古典 最終回「猫之妙術」

 猫の妙術の話があります。この話、ホント好き。

中島章夫 強くなるための技アリの動作術

 中島さんの、歩きの話。履物で人の足は弱くなる。靴やアスファルト以外の条件を考慮しない、何にでも通じる基本的な歩き方フラット接地(無論状況によっては応用して変化させないとダメだろうが)。抜き足・踏み足・差足、ちゃんと歩いて重心移動をスムーズにすると、相手は抑えようとしても止められないと。差足、太極拳形意拳などの中国拳法特有の腰を深く落として、足をシャッと前に出す歩法ありますよね。あれ腰・股関節をフリーにする・使うための歩法っぽいですね。

 最後、太極拳の天野さん。大東流の話(武田惣角・佐川幸義)があります。なんか大東流関係者がカチンときそうな気がしないでもないような感じの文章に見えますが、大丈夫ですかね?合気揚げは振り棒からきたもの。重い棒を振り下ろすのを空中で止めるのは腕力だけでは無理、下から止める力が必要。その力をそのまま合気揚げに応用できると、なるほどたしかにそうですよね。