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別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

サファテ5連投という采配への疑問

リリーフの連投はタブー

 本日のゲームについてです。5/3の日ハム戦から、5/7の楽天戦までの5試合でホークス守護神サファテが5連投・3連続セーブということになりました。

 工藤采配について、これまで賛同・賞賛こそすれど、疑問はまあ、書いたことあったのかな?忘れましたが否定的に書いたことはなかったはずです。前秋山政権と違いやることなすこと全てが理にかなっている。素晴らしい監督だと絶賛してきました。

 ところが今回のこのサファテの5連投(2日の試合なしを挟めば実に7連投)、これはいただけない。というより、ありえない暴挙・愚行でしょう。試合後のインタビューで「こういうことはしたくなかった」と語っていましたが、絶対やってはいけないことでしょう。

 中継ぎ・抑えは序盤は極力休ませる・使わないのがセオリー。去年はそのセオリー通り負け覚悟で先発を引っ張りました。武田を引っ張って逆転負けした試合には工藤采配の真価・ビジョンを見た!と書きました。*1

 サファテは連投が出来る投手。しかし投手陣の管理のためには序盤の3連投すらすべきではないというのが、王道野球のはず。3連投でも、「え?今日投げるの???」と驚きました。それが4連投・5連投となっては何をか言わんや。

 

ファイターズ・イーグルス相手に無茶をする必要はない

 今年のハムは長年の中継ぎ酷使によって崩壊のさなかにある。野手陣も中島・西川・田中辺りが誰も彼も好調で、なおかつ浅間などの若手が育って~というチームではない。そのハム相手に無理に3連投でサファテで勝ちに行く必要はなかった*2

 しかし優勝争いをするならば、ロッテとハムがキーになる。そういうことで得意の札幌で確実に勝っておくという意味でサファテ3連投はまあ勝負のアヤということでやむなし。許容範囲内です。現場にある人間の閃き・感といわれたら、それはもう従うしかありませんから。

 しかしそれなら6日か7日の楽天戦のどちらかは諦めないといけない。カードの勝ち越しに拘るので初戦は捨てられない。故に森福・寺原・サファテと繋いだ。ならば翌日はスアレスなど別の投手に抑えをやらすべき。千賀を引っ張ってもよし。とにかく負けてもいい時期なので誰に任せて打たれてもいいわけです。それこそ飯田でも岡本でも打たれて負けて将来の良い勉強にしていい。引き分け挟んでの4連勝中で貯金10の首位。ここでサファテに無理させるほうが将来的に怖い。

 

今年のリリーフ陣事情

 今年はロングリリーフ役だった二保がいない。森が良くない、五十嵐がいない。寺原も出遅れで去年のような絶対感がない。サファテもHR2本打たれて一敗している。―とまあ優勝した翌年リリーフはボロボロになるというセオリー通りの結果となっていて不安定な状況なわけです。去年のような終盤安定したリリーフ陣が整備されているとは限らない。だから今のうちに勝ちを拾ったということかもしれませんが、それでも4・5・6連覇を考えたら無理をさせるべきではない。

 サファテは年齢的に契約通りにあと3年がちょうど安定した結果を残せる時期でしょう。そのために後釜スアレスを取ってきた。リリーフの整備は黄金時代のキーポイント。先発に目処がたった今、尚更ですね。そんな時にこのような使い方をして大丈夫なのか…?

 強いチームとは「上手く負けるチーム」どこで試合を捨てるかがポイントになります。そして去年のホークスはその捨てる試合でもリリーフに負担をかけずに打線がねじ伏せて勝ってきた。5・6・7日は相手の投手の状態を考えればもっと打って、点をとって継投を楽にできた試合だった。その点野手陣は反省しなければいけないし、現にもう反省しているでしょう。やるべきことを熟知したチームですから。

 

選手が投げたがった―は言い訳にならない。それを止めるのがコーチ・監督の仕事

 話を戻して、サファテが子供を招待した、また家族を連れてきた日だったから投げたかった。だから投げさせたというの理由にはなりません。もしそうなら、それを配慮して、6日は絶対に投げさせないという意思疎通を図って調整を事前にしておくべきだった。これはブルペン担当コーチのミスでしょう。

 こうなって5連投にGoサインを出したからには、サファテが絶対壊れないという確証がないといけない。守護神のコンディション管理は万一のリスクも犯せないのですから。

 

工藤野球の原則に反する5連投の謎

 というか今回のことは、コンディション管理の徹底を持論とする工藤野球の原則から外れることであり、非常に不思議な采配・決断ですね。何故こうなったか、背景を徹底的に教えていただきたいものです。サファテのこれまでの登板事情 現在31試合を経過して18登板とやや多いペースで登板しているサファテですが、逆に言うとそれまでは26の13登板とちょうど半分ペースだったわけですね。半分でも多いペースですが、まあ許容範囲。それまで3日休み登板、2日休み登板、3日休み登板といういいペースというか少しゆるい感覚で投げていました。それを考慮してなのか…?

 また調べたところ、対ロッテ三連戦の4/5と6。また対西武の三連戦の4/30と5/1だけなんですね。サファテの今年の連投は。震災の中止とかQVCの中止など、また交流戦減って以後の変則カードで日程がゆるかったのでこうなったのでしょう。

 

雨天中止を見越した結果?

 5月の第3・4週は5連戦ですし、継投が楽だと考えるのか?また雨天中止があると天気予報の結果、逆算したのか?北九州1試合ありますけど、ヤフド5試合の、ほっと神戸2試合&猫屋敷2試合ですからね。北九州と神戸で中止の可能性が高いと見ているのか…?第5週も6連戦ですが、QVCの三連戦があって、そこで中止が見込まれるのか。

 その計算がどうなっているかわかりませんが、そのような神算があって、それを見越してのサファテ5連投なのかどうか今後注目してみたいところですね。

 ※おまけ コメントでの追記

 サファテ本人は、5連投でも構わないという覚悟だったでしょうし、本人が「5連投なんてなんだい」とちゃんと納得していたという点では問題がありません。その点ではいいのですが、チーム事情・中継ぎ事情という点で、特に来年・再来年を視野に入れた際、今回の決断がどういう結果をもたらすかという事を考えてほしいわけです。

 サファテというのはプロのアスリートというだけではなく、プロフェッショナルな人間・社会人なわけで災害にあった人のために社会貢献をするという精神を持っているわけですね。ということを考えると、「明日、子どもたちの前で絶対投げたいから今日は投げない」とある種のわがままを言って欲しかった。コンディション管理を優先して欲しかった。投手コーチ・監督もそうしてあげて欲しかった。それこそが長期的にチームの為になるわけですから。

 高田の誕生日近くから高田を起用したり、鹿児島出身の鶴岡のために鶴岡を鹿児島開催のゲームで起用したり、そういう選手の気持ちを重視する采配をする監督なわけです、工藤さんは。それだけに、どうしてそういった配慮が今回出来なかったのか?サファテという人間を考えたら、そういうことになると事前に判断が付いたはずなんです。だからこそ不思議なんですよね、今回の5連投は。

 逆に、もしサファテが故障するようなことがあれば、そしてサファテの離脱をきっかけに優勝を逃すようなことがあれば、必ず今回の5連投のことが槍玉に挙げられてしまうわけです。また来年数字を落とすことになったり、故障や短期離脱でも、そういうことが言われることは間違いないわけです。それを考えると今回の5連投は疑問になるわけです。

 勘違いされることはないと思いますが一応書いておくと、被災者招待は素晴らしいことなわけでドンドンやってほしい。他の選手も見習って欲しいわけです。その試合の日に招待者がいいところを見せようとするのも人情として当然だと思います。サファテも投げたいですし、周りも彼に投げさせたいでしょう。ならば投げていいコンディション・状況を入念に作って欲しいわけです。そういう社会貢献の行為にもっと監督・コーチ及びフロントは配慮をして欲しいということですね。

 ホークスは12球団1のチーム、そして今後も球界の手本にならないといけないチームです。そういうチームがこういうことをやってはいけないわけです。出来ないチームには、高い要求・希望をしませんが、ホークスなら出来るわけです。

 社会貢献も、コンディション管理も、勝利・優勝も全てやってこそのホークスですね。最後まで無事に家に帰るまでが遠足ですみたいなものです。

>サファテは絶対にケガをしてはいけませんね。昨日の子どもたちが責任を感じてしまいます。

 まさにそれなんですね。表層上、美談として「ああ、いい話ですね~。良かった良かった。すてきやん?」では済まなくなってしまうわけですね。

 まず、この熊本の子どもたちは、サファテに憧れて、彼やチームを応援するようになるでしょう。そしてここ数年は試合をチェックするようになるでしょう。となると、もし今後サファテが怪我をしたら…?コンディションを落として、ピリッとしなくなったら…?打たれてチームに何度も負けをツケて、サファテが叩かれるようになったら…?

 そういう時に、一番心を痛めるのは誰なのか?そこまで考えて欲しいわけですね。無事家に帰るまでが遠足ですと、さっきコメントしましたが、サファテが今後も守護神として活躍し続けてはじめて今回の招待は成功なわけですね。本人も、フロント・コーチ・監督もそこまで考えてほしいわけです。

 今年だけでなく、サファテは来年・再来年、更にはその先まで活躍して欲しい存在です。ファルケンと違って、練習もしっかりやるタイプなので大丈夫だとは思うのですが、年齢も年齢だけに大事に使って欲しいところですね。

 やはり、今年の工藤さんは勝ちにこだわりすぎているのでしょうか?おそらく明石や川島がいないこと、去年と違いデホ=長打力がなくなり、打線の流れが去年と変わってしまったこと。カニザレスが駒として計算がたたなかったこと。柳田の不振。細川は一年安定して出られない…。あやつぐの育成のために、捨て試合をある程度覚悟しないといけないことなどなど不安要素が多々あります。

 投手は二保が今季絶望、寺原・中田が出遅れ、エース摂津は再調整。大隣もしばらくは投げられない。先発は今のローテで4本柱が機能して、層が厚い分いくらでも調整が効くのでともかく、中継ぎが去年のような安定感・層の厚さがない。

 五十嵐・森は元々春先が良くない投手ですが、五十嵐離脱に森の不調。去年の前半絶対的な活躍を見せたバリオスは不調で二軍落ち。まっすぐ投げればコースを間違えても打たれなかったサファテが、今年は二被弾で既に一敗。

 吉井コーチがいた去年と違い、ブルペン整備が今年は上手くいってないという要因もあるかもしれません。まあ、リリーフ陣の不調は去年の優勝争いの自然な結果なのでしょうけど。

 先発は去年より良くなっても、中継ぎがあまり良くない。良くなるというビジョンもあまり見えない。岡本・星野・吉本辺りが後半確実に一イニングを任せられるような存在になるというのならまた別なんでしょうけど。今年ドラフトで将来性重視で高校生ばかり指名して、即戦力中継ぎをとってなかったのが厳しかったかも。まあ有望なのがいたのか&取れたのか、どうかわかりませんが。

 後ろのリリーフ陣が安定している。絶対的な投手が何枚もいるのならば安心して負けられるが、今はそうではないということかもしれません。また、去年と違い、圧倒的な強さで勝った反動で徹底してマーク・研究された結果、去年の後半ほど勝てる見込みが少ないと考えているのかもしれません。

 際どい場面でももうちょっと負け覚悟で岡本を使うことを考えても良いかもしれません。というか使って欲しい。まあ序盤は楽なところで使って自信をつけさせたいから、あまり登板させられていないのでしょうけども。

 今日岩嵜が昇格してきましたので、おそらくロングリリーフでしょうが、岩嵜が結果を残せるようになると、多少は投手起用も変わってくるかと思います。あと加治屋なんかも試せるようになるといいですね。

*1:※参照、鶴岡のリードと高谷のリードについて考えてみる と思って検索かけたら、ビジョンがちゃんとしっかりしてたくらいしか触れてないですね。打たれるのを覚悟で引っ張った。そこに明確に意図があった。ってどっかで書いた気がしましたが、書いてませんでしたね(´-ω-`) 

*2:と、書いていますが今振り返るとこの決断は正しかったものですね。これは工藤監督・ヨシコーチに理があったと言えるでしょう。あくまでここまでは―の話ですが