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別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

海外FA 松田はメジャーで通用するか?


 日本シリーズ書こうと思うも、書くために下調べが…結構かかる。というか、そんなにやる気がでない。ならば、松田の話でも。

松田宣浩海外FA宣言は当然
 松田が海外FAを行使しました。そうそう、今江選手も行使してロッテが残留を認めないということで、会見で泣いていましたが、それは本来のFAのあり方から外れていますよね。FA権を獲得した場合は、その時点で選手が自由に交渉をできるということにしないと、意味が無い。球団が少しでも経営費用の問題をクリアするためにという理由はこのケースでは適応されるべきではないでしょう。であるならばFA権を早めに認めないと、年いってからどこも欲しいと言わなくなってしまうでしょうし、自由に所属先が選べないドラフト制度を考えるとまだまだフェアな制度とはいえませんね。

 大体、そんなことにしたら、宣言残留が認められないために、事前にちゃんと自分をとってくれるか確認する。タンバリングするに決まってるじゃないですか。タンバリングダメだぞ!事前に交渉するなよ!なんて言っても、せずに宣言出来るはずないでしょうに、制度考えた者、今でもこの制度を容認しているNPBはアホですね。

 で、話を戻して、松田選手がFA宣言をしましたが、彼はメジャー移籍(正式にはオファーが来ているパドレスにですが)、パドレスに移籍するでしょうか?個人的にはないと思っています。彼は元々メジャーには興味が無いというか、プレーすることを視野に入れていないと前々から公言していたので。

 今回の宣言は、プレミアという世界大会があって、宣言をしないとパドレスと交渉すら出来なくなってしまうために、交渉の椅子に座るための宣言だと思っています。せっかくメジャーの球団が興味を持って声をかけてくれるというのに、話すら聞かないというのは失礼ですからね。

 そもそも、本人もオファーが来るとは思っていなかったと思います。思いがけずにオファーがあったからこそ、じゃあどういう話が聞けるのか聞いてみたいということでしょう。*1

松田のメジャー移籍はゼロ?可能性自体はある
 こう書くと可能性が限りなくゼロという風に見えますが、なくはないとも思っています。それは、ソフトバンクホークスがかつてのエース和田が出戻りで球団に復帰。また川崎ことムネリンにも好条件のオファーを出しています(それも去年から)。言うまでもなく、去年はメジャーで投げられなくなった松坂に3年・4億プラス出来高という桁外れなオファーを提示しました。

 仮にメジャーでプレーして、失敗で大した成績を残せなくても、出戻りでまた以前と同じようにやれる。ホークスという球団はメジャー帰りの選手にお金を惜しまない。オーナーは世界一の球団を作るという目標を持っていて、予算を青天井・制限を設けないという方針をとっています。メジャーリーガーが取れるならメジャー並のオファーを出しても構わないと言っているくらいですからね。30億のプホルスに50億出しても良いと言ってるんでしたっけか?

 FAを獲得して4年25億プラス出来高という破格の条件が提示されたという話もありますが、サファテに3年14.5億とかもそうですし、それくらい良い選手に金を惜しまない。チームへの貢献度に人気を考えると、仮に出戻りになってマッチに大金を払うということになっても、まあマッチならとなるでしょうからね。

 世界一の球団を作るという野望・プランが、メジャー優遇になり、皮肉にも松田の流出を後押しをする結果となっている。ビジョンがあるのはいいことですが、今のところは却ってマイナスに働いてますね。松田の渡米を後押ししてますから。

 松田は交渉の席で、「外様ばかり優遇してないで、生え抜きをもっと大事にして欲しい」という訴えをしたこともあるだけに、何が何でも残留しないとということでもないですからね。

 チームは二連覇を達成。今後も常勝球団であることを考えるならば、残るのが将来のキャリアのためにもなる。が、逆に言うと日本でやり残したことはないということでもある。新しい道に踏み出すという決心も出来る。

メジャーに「適応」しても成功につながらないリスクあり

 で、それでも残留というかメジャーにはいかないだろうと思うのが、「適応」問題があるから。松田はやれたとしても、「適応」に時間がかかる(※「適応」について、記事を分割しました。こちらを参照してください→
メジャー移籍する選手の「通用」する・しないは、「活躍」の間違い )。そして「適応」に成功したとしても、数字を残して結果を出して報われるのが3年後。今32歳の松田は、35歳になって、さあ次は3年×9億、27億くらいのビッグマネーを手に入れるぞ!となったとしても、メジャーでは35歳から評価がガクッと落ちると言われています。.


 260~.280、20~25本、80~100打点あとは盗塁とかOPSですかね?そこら辺でもまあなかなかの数字を叩き出すとしましょう(メジャーだとこれくらいで一流評価されるのかな?向こうの事情知らないので自信ありませんが、あっちは最近HRがでなくて50本打つ選手がいないとかなので、これくらいで行けると思いますが)。それでも一流の数字を残しても、青木みたいに3年目なのにイマイチ金額があがらないということも考えられます。

 リスクのほうが遥かに高いわけですね。松田は大卒選手で、一年目から即一軍でバリバリやったゴールデンルーキーではなかった。そのためFAも最速取得にならなかった。メジャーに行くには歳を取り過ぎた。順調なメジャー挑戦キャリアを歩んでいないために年齢というハードル・ハンデが松田にはあるわけですね。

 せっかく、一流の数字を「適応」した結果残せた。―にもかかわらず、金額は日本以下で一歩間違えば、各球団事情でオファーが決まらないなど、次の所属先探しで転々なんていう悲惨な環境も考えられる。ちょうどヤンキースを追われた松井のように。松井よりも長打力のないマッチが、良いメジャー選手ライフを送る姿は考えられない。それこそ5年連続で安定して数字を残すとかしないと厳しい。そういう選手がこれまでにイチロー松井くらいということを考えると、ハードルが高すぎるんですね。

「適応」した松田をパドレスが想定するか?
 松田も100試合・100安打をクリアする可能性は十分あると思います。彼の打法はポイントを前にして打つもの、飛ばなくなった違反球でも25本を打った。メジャーでは足を上げ過ぎると、動く球に対応できないために、そういう打法はタブーに近い。足をあげるタイミングの問題を修正しても、前でボールをさばけるなら十分行けるでしょう。大谷の速球でも合わせられますからね。

 あとは動く球への適応でしょうか?体ごと叩きつけていく打ち方なので、ボールを見極めるために離れて立つ。そのインコースを狙われたら…。フロントドア・バックドア全盛の今、左右の揺さぶりにどうか?それはメジャーの外に広いゾーンということを考えて、外のボールも上手く拾える彼のスタイルを考えると、実際見ないとわかりませんが、「適応」可能性がゼロということはないんじゃないかと思います。その分インコースは日本よりストライクゾーン狭いですしね。

 ピッチャーのボールの「適応」というのは、大きなポイントですが、バッターの場合少しとはいえ、大きいゆえにヒットしやすい・またエネルギーを伝えられるということでもある。捉えられなければゴロ量産になるでしょうが。前でさばくというのが、どういう作用をもたらすか、見てみたいんですよねぇ。意外と長打をそこそこ打つかもしれないので。

 守備はGG賞で問題ない。肩の強さは折り紙つき。メジャーの一流以上ではないにせよ、ショートほど必要ではないですし、「適応」さえこなせばいける。

 可能性は充分あるでしょう。しかし①年齢の問題、岩村はともかく稼頭央・井口はギリギリ間に合った。確か両方共大卒でさっさとFAとって29か30。しかし松田は怪我で32歳ですからね、これが本当に厳しい。

 そして②怪我、インハイを攻められての手首故障離脱のイメージが強いですが、帰塁・練習中に骨折で二度離脱している、だからこそ通算HR150も今年に遅れてしまった。隔年での数字に、多分パドレスも3年契約で3年全部フルで働いてくれるとはみなさないと思います。よって好オファーにはならない。

 ③盗塁数の減少、三塁打はホーム縮小の影響としていいとしても、盗塁の減少がイタい。もし20~25くらいの数字を毎年マークしていれば、仮に打つ方で最初苦しんでも、使いようがあるとみなされる。選球眼が良いというか、粘って選べるならなおさら使いドコロがある。しかしトリプルスリーの夢は何処で、最近はディレードスチール多様して、結局成功率が5割を切っている。当時パのキャッチャーの肩が全体的に良くないという背景があったとしても、脚力が落ちているということは間違いなくあるでしょう。ということはピークを過ぎているという判断すらありうる。

 ④体格、なによりも肉体的な頑強さがポイントになるメジャーの長丁場で、松田はあまり良くない。上の3人より小さい。これで桁外れの体格ならば、渡米後体つくりを一からで、また上手くやれる見込みがあるんでしょうけどね。

 ⑤キャリアプラン(ノウハウの欠如)、携帯でもファイナンシャルプランナーでもありませんが、メジャーでやるとするならば、「適応」のために、それこそ5年位前からやる準備をしっかりしていないといけない。言語もそうですし、向こうの球界事情、投手・打者の傾向に、米社会との球界の関係とか、いろんな情報を仕入れていないといけない。
 糸井はア・リーグナ・リーグの違いもわからないとか、そういう無知・無理解で、いきなり夢(金?)で移籍ではアメリカ留学、プロリハビリ生活になってしまう。諸々の条件でメジャーを考えていなかった松田が、急転直下メジャーへというのは「適応」のハードルを著しく上げる。
 天然ぽく思われる松田ですが、彼はそんなバカじゃない。賢いところがあるので、何の準備もせずにいきなり行ってスネ蹴られて骨折離脱で「適応」のための準備期間台無しは考えにくいとは思いますけどね(サードなんでそれはないんですがたとえとしてね)。
 まあ、青木の前にイチロー・松井がいて情報があった。田中・ダルの前に黒田がいて、情報・ノウハウがあったみたいに、松田が目指せばいいという選手・モデルが既にいると、メシを一緒に食べるなどしながら、付き合っているうちに色々教えてもらえばいいのでハードルも下がるのでしょうけどね。もしおかわりくんが先にメジャーにいて、そこそこ成功していたら松田の良いパイプになっていたかもですね(ムネリンは二遊間でマッチはサードで長打を求められるのでモデルとしてはちょっと弱い、物足りないですしね)。
 ※追記、忘れてましたが、松田はおかわりがいたとはいえ、主要タイトルを取っていない。無冠であるということは大きなマイナスポイントでしょう。

全てはパドレスのオファー次第
 打撃・守備以外の問題を考えると、多分行かないでしょうね。というか行かないという判断をすべきといいますか。より正確には、「良いオファーをもらえるならば」という条件付きになるということですね。そしてパドレスからのオファーはそこまで良いオファーにはならない。

 松田もそういうことは自分でわかっているでしょうが、それを踏まえた上で、3年×3億で出場機会を一定数保障するという契約ならば、松田がウケる確率はぐっと上がると思います。金額云々よりも、「適応」を見据えて我慢するという球団の配慮がある評価・オファーなら、心が動くかと。

 まあ、今あっちは三塁が市場で手薄。松田を3B・2Bとしていたように、内野の一枠。向こうは内野を使い捨てという発想もあるらしいですし。いくら日本市場に熱心なオーナーに代わったといえど、考えづらいですけどね。

 「日本人選手」を取りたいということであって、「松田」を何が何でも欲しいというわけではないと思うので。三塁に若手選手が一応いるらしいですしね。

 ただ、ファイターズの中嶋さんに、同じく引退した楽天の斎藤さんをフロントというかコーチなどの勉強をさせる・招聘ということから見ても、彼らが日本人ケア体制を築こうとしているのは間違いないこと(他にファイターズ関係者、球団の社長かなんかもいるらしいですしね)。バレンタイン監督が、日本人選手の特性を考えて、上手く使う球団かそうでないかで明暗が別れるという話をしていました。パドレスがそういう配慮をして、松田を「適応」させる計算が立っているならば…。

 面白いですが、どうなりますか?まあそんなにトントンとうまーく条件が揃っているとは個人的に考えづらいんですけどね。MLBわからないんでなんともいえませんが。まあ最初のオファー報道内容でほとんど結果は見えると思います。

 右より左が欲しいというのもありましたし、多分青木の方が興味示すんじゃないかな―とも思いますけどね。外野の需要はどうか知りませんが。

*2

*1:それと、そもそも向こうの球団と交渉するには決められた弁護士ではないと出来ない。ちゃんと登録された代理人出ないと出来ないのに、コネで松中妻の事務所に代理人を選んだという記事がありましたね。これで本当に交渉するつもりがあったのかと言われると、確かに?ですね。

*2:アイキャッチ用画像

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