別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

西武の13連敗を考える

 西武の13連敗を考えてみました。西武はオールスター前の7月15日から8月4日まで、13連敗をしました。簡単に内容を振り返ってみます。※データは8/15現在。

 VS楽天4-7(9回まで4-0なのを高橋朋が打たれて同点、延長11回に負け)野上は8回まで無失点 『勝利パターンの崩壊』と。

 ―オールスターブレイク4日―

 VSオリ0-2(金子VS岸) 京セラ オールスター明けの20日。※エース対決での敗北

 VSオリ1-4(VS東明で、ヒット11本打ちながらもおかわりの一発のみ、2回・3回・4回とヒットを二本ずつ打っているのに無得点、なおこの試合進塁打ゼロ)

 この試合もほっと神戸でアウェイの試合。

 VS日ハム6-13、4回0/3で、先発十亀をヒット二本打たれた時点で交代。結果失敗で負け試合に投手を計7人使うという体たらく、あげく勝ちパターンの増田まで使っている…。どういうことなんですかね、これ?おかわりが満塁弾を打つも、それ以外はやはり拙攻、進塁打無しで8点差ついた最終回にようやく粘って二人出てタイムリーがあっただけ。なお5点はおかわりのHR2本によるもの。

 VS日ハム4-6、おかわりのゴロ間1点と、最低限進塁打が7回にもう一つ。ただ、8回まで4-2でリードしているのを8回増田で1点差。9回に高橋朋が3点取られて敗戦。なぜ前日に増田を投げさせたのか理解不能ですね。6回まで投げていた野上が99球、1失点。7回を武隈・バスケスどちらか決められていない中どうして行かせて、ランナーたまったらどちらかと交代という形にしなかったのか…?

 VS日ハム3-8、あいかわらずヒット二本で点が入らない。初回と8回、2回はバントからヒット一本で点を取るも、その後またヒットでつないでもやはり1点どまりでつながらない。9回はファーボール2つ合わせてノーアウト満塁でも無得点。そして9回高橋朋という謎継投。

7/28~ QVC三連戦

 VSロッテ1-2(岸VS石川)、初回先頭秋山が出て点を取るも、二番栗山がレフトフライ。その後秋山の盗塁というチグハグ。5回ヒット2本0点、7回ヒット、バントファーボール2つでワンナウト満塁でも無得点。

 VSロッテ1-8、菊池が100球ちょっとで降板。いつものような拙攻、メヒアのHRのみ。8回増田で満塁弾などを浴びて、この時期にしてセットアッパーとクローザーが機能しなくなる、チーム崩壊状態になると。

 VSロッテ0-2、初回に犠牲フライチャンスでダメ。この試合バントを三回やってますが(失敗は一回)、何故エンドランを仕掛けない…?という思いでいっぱいですね。多分仕掛けたことはあっても一度くらいじゃないでしょうか?盗塁かバントしか選択肢がない…。あっ…(察し)ですね、これは。

7/31~

 VSホークス2-4、初回先頭秋山出塁、脇谷が最低限で繋ぐも栗山はダメ。最低限が連続することはないと。ここはおかわりがタイムリー。バンデンからそうそう点は取れない。つまりこの試合はかなり厳しい。それなのに6回途中で十亀を84球で降板。最後には高橋朋が今宮からHRを打たれる有り様。

 VSホークス1-2、なんというかここまできてしまうともう勝ち方とかすらわからなくなってしまうんでしょうね。どうしても、何をやっても勝てないというムードが漂っていましたね。栗山の珍しい最低限で犠牲フライチャンスを作っても繋げられない。6回栗山の先頭ツーベースで同点チャンスも三塁踏めず。9回サファテに浅村が盗塁を試みて最悪の状況に。エンドランでもバスターでもあったのに…。

 VSホークス3-4、大物ルーキー高橋光成。しかし下で投げたばっかりでコンディションも良くなかったとのこと、首脳陣は何を考えていたのか…?自暴自棄?6回ヒット三本で0点と。おかわりの3ランがありました。基本的におかわりの前にランナーためて長打。それしか勝ちパターンがない状況になってますね、まあ負けたんですけども。

 QVCはともかく、上位のホークス・ファイターズとはいえ、ホームで一つも勝てないのはいただけないですね。どうしてホームで三連敗をしてしまうのか…。

8/4 最後の13連敗目inコボスタ 4-5ですね。

 4点負けてて浅村の満塁のスイープで同点になるも増田が打たれておしまいと。まあ、ココらへん見て既に結論は出ていると思いますけど、とりあえず持ち越しで話は次へ。

【打撃10傑などの主なデータを見て言えること】

 『犠牲フライ』を見ると浅村が7本。マッチがトップの8本で藤田が6本。森・おかわり・メヒアここらへんが2本というのはいただけないですね。4~5本は打っておいて欲しい。長打力を持つ大砲系バッターが揃っている割に、犠牲フライが打てないという一つのマイナスポイントがあることがわかりますね。

 『打点』は、おかわり103打点という数字を見てわかるようになかなかのもの。2位中田78打点を大きく上回ってトップ。他には浅村が61、メヒアが59、森が51と破壊力としてはまあまあ。

 『OPS』を見てみると、浅村のOPSが.760、おかわり.959、森は.8台がやっとという数字。出塁率という点で難がある。メヒアのOPSが.719で栗山は.7台すらいきません。あくまで一つの指標でしかないといえども、おかわり以外あまり優秀な数字ではない、打線が線になっていないことがここでわかりますね。

 今年の打線の問題は、メヒアと栗山ですね。ここにつきるんでしょうね。この二人が去年くらいの成績を残していたらまた話は変わったのでしょうけど。

 

 メヒア.212の出塁率.284、HR18本

 栗山が.268の出塁率.340

 ―とまあ、二人共打ってなんぼのタイプの選手であるだけに、打てないとかなりまずいわけですね。

 秋山の.370、出塁率.425、OPS.949という数字は優秀であることは言うまでもなく、今年大きく数字を伸ばしてくれたのにもかかわらず、1番秋山と4番中村の間がすっかっすか状態。打線が線として機能しない。さあどうやって機能させるか?という話になります。

 バントをするのは炭谷・金子くらい、ランナーで走るのは秋山を除けば、斉藤・金子くらいのようですね。外崎だったかな?最近彼が出てきているようですけども。いずれにせよチームとして非常にわかりやすい。ヒット二本で還ってこれませんから、連打がほとんど期待できない今、最初のアウトをとれば取られて一点なので非常に打線の処理しやすい。あとは投手がファーボール出して自滅しないことですかね、ケアするのは。

【暗黒時代に突入する西武】

 こういうデータというか試合の過程を見て思いましたが、やはり西武というのは「おかわり」を育てる、長距離砲/大砲育成にこだわりすぎていると思います。そして失敗している。HRだけで守備・走塁、打線における「繋ぎ」というものが二の次・三の次になってしまっているように思われます。おかわり・秋山の守備はあれど(あと浅村は上手いですが守備範囲が狭いので)、守備が硬いというイメージが西武にはない。

 細川を放出して(伊東監督も)、「細川の呪い」と個人的には呼んできましたが、野球の王道/セオリーというものを無視しすぎていると思います。とにかく守備の名手というものが消えてしまった、特に内野。二遊間に捕手は球界でも守備で定評がある人物がいなければならない、今の西武は誰もいないでしょう。

 黄金時代の西武を知ってるわけではありませんが、細かい野球をこなすからこそのゴールデン・ライオンズだったと思います。細かい野球には細かい守備が含まれて、それをこなせる二遊間&捕手と言えるでしょうか?

 打線についても、魅力的な打者は揃っている。が、しかし浅村はともかく、栗山・森・おかわり・メヒア、ココらへんは足を活かした攻撃ができない。となると相手からすると非常にやりやすい。炭谷も同じでしょうから、となると残りの4人が足を使う&引っ掻き回すしかない。なのにそういった脇役たちがまるで生きていない。

 脇谷や直人あたり、あるいはひちょりあたりがそういうことをするのにはいいと思うんですけどね、しかし監督がエンドランを仕掛けない。これでは勝負にならない

 相手がエンドランを仕掛けるがゆえに、読み合いで配球が変わる。ばかみたいに振りきってくれるのにもかかわらずランナーが邪魔をしないのですから、安心して勝負に専念できる。ピッチャーもそれほど神経を使わずにバッター勝負を出来るでしょうから、割り切れるでしょう。ランナー貯めておかわりに回しさえしなければ、あとはヒット2本打たれてもそんなに点を取られないのですからね。

 ファーボールと先頭ツーベースでもない限り点は取られない。バント以外ランナーを進められることがない。これで打線の主軸が不調になったり、故障すれば勝てなくなるに決まってますね。むしろ今までが好調すぎて勝てていたがゆえに目立たなかったということでしょうかね…。こういう野球をやっていてよく上にいましたね。

 いずれにせよ、このような雑な長嶋巨人のような大砲揃えて、あとは選手任せというのでは、どうしようもないでしょう。それならば球場を狭くしてバッター有利にでもしないと厳しいような…。

※投手起用の問題

 もう一つ大事なのはやはり投手の使い方ですよね、以前からちょいちょい、投手コーチは誰なのか?何を考えているのか?と書いていましたが、継投がもっと終盤ならともかく、この時期破綻するのはどう考えても問題があるでしょう、これは。フロント含めて大改革が必要でしょう。西武の投手の登板数はソフトバンクと6試合ほどズレがありますがトータル408人、対照的にホークスは355人。この数字が全てではないでしょうかね?

 とにかくホイホイ投手を代えすぎで、捨て試合を作れない所、見切りの悪いところに問題があるでしょう。序盤高橋朋が4連投していて、大丈夫かな?と思ったことがありましたが、後先考えずに投げさせすぎですよ。高橋朋の3連投というのも、多分3回はしていたと記憶しています。

 オリックスもそうですけど、途中交代した監督というものには、チーム・フロントとしての戦略・思想性というものが見受けられない。チーム一丸となって、こういうチームを作るぞ!というヴィジョンを示せていない証左だと思いますね。

 西武出身の監督が4人も!なんて言ってましたけど、要するにそれだけ西武のルール・思想は常識になってしまった。手の内がさらけ出されてしまったのですから、さらなる進化を遂げない限りは相手から舐められ続けるでしょうね。黄金時代を築いたチームというのは、その驕りから変革・改革できなくなってしまうんですよね…。今が暗黒だという明確な危機感を持つことから初めないといけないでしょうね。

 特にホークスは根本さん以来、スカウト人脈をパクって組織を築いたのですから、そのスカウトの優秀さという強みも今は半減。しかも競合したら今は負けるという状況にある。ならばよりシビアに経営しないといけない。強く&魅力ある選手を育てるために、監督やコーチ、またフロントの人材を西武以外から広く求めないと暗黒時代は変わらないでしょうね。