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別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

ホークス打線の左・左・左問題 覚醒した福田は放出不可避!?

 ホークスの打順の話をしたいと思います。ここ最近一番打者として福田が好調なのでその福田にまつわる話を。福田が4試合連続で1番に座っていい成績を残しています。この調子がずっと続くなら、ホークスにはこれまで不動の一番打者中村晃がいましたが、彼を後ろの7番打者に回してまでも、福田を一番打者としてしばらく固定をするだろうと思います。

 ここ4試合の数字を見ると(以下の数字はいずれも6/21現在)

○6/14対広島戦 4打数3安打(2ベース二本)

○6/19対日本ハム戦 3打数1安打1エラー(出塁の方です)1四球

○6/20日本ハム戦 4打数1安打1盗塁

○6/21日本ハム戦 4打数1安打1盗塁

 ※交流戦空けで5日間開いています。

 打率はこの調子で行けば合格なのは間違いありませんが、この数字がシーズン続くかどうかと言われればうーん…という感じでしょうね。1番バッターとして重要なのは、打率もさることながらそれ以上に出塁率が重要になります。肝心な福田の出塁率は.347とやや物足りない感じですね。74打席で四球はわずか4つ。ざっくり計算して、20に1つというペースですね、これはまずい。

 トップのギータの出塁率は.463で異次元の数字を残しています。それは無理としても、同じ一番を争う中村晃が.411なので、この数字を目指さないといけません。足がある分、晃の数字ほどではないにせよ、彼を差し置いて一番に座るのだったら、370~380くらいは欲しいところでしょうか?

 現在の福田は打率309、出塁率347、得点圏が417と何故か得点圏で結構いい。得点圏が高いのは、晃と近しいものを感じますね。しかしそれも17-7という全体数が少ない上での数字。得点圏でも打てるというのは良い傾向には変わりがありませんが、晃は46-20でリーグダントツトップの435なのでそもそも母数自体が倍近く違うので、この点で晃に勝つのはやはり不可能でしょう。

 福田は晃に比べて出塁率、打率すべて劣る。優れた得点圏打率も晃の得点圏打率を見ればはっきり言って比較にならない。それでも福田が1番に固定されそうなのはその足があるから(まあ一番に得点圏はそれほど重要なファクターではないんですけどね、あるにこしたことはありませんが)。

 盗塁でベスト10に入ってるのは、ホークスでは柳田の11のみ。晃も5盗塁しているとはいえ、物足りないのは言うまでもない。福田は少ない出場数にもかかわらず、既に6盗塁。今後も量産する可能性が高い選手です。盗塁連続成功の日本記録を持ってるくらいですしね。巨人の鈴木が代走で盗塁をすることでチームに勝ちをもたらしている姿を見ると、僅差のゲームで1点をもぎとる彼のような働きを期待したいところ。

 福田にあって、晃にないもの=足。選球眼・粘り・打率で晃に勝てなくても、そこそこ出塁して、高い盗塁成功率を活かして盗塁をガンガン積み重ねていけば不動の一番バッターになれる可能性は十分にあります。

 彼に期待されるのは盗塁、そのためにはまず出塁をしなくてはならない。6/19の試合で相手がエラーをして出塁できたように、彼の足の速さがあれば、内野に転がれば、相手のエラーを誘うことが出来る。それも大きな魅力です。しかしファーボールが四試合でたった1つしかない

 高いバットコントロールがあってイチローバリにヒットを量産できるというのなら話は別ですが、ちょっと厳しいのではないか?という気もします。いずれにせよどう出塁するのか?というのは1番福田が固定される大きなポイントになると思います。粘ってファーボールを取れるようになるのか、それともセーフティーなどでゆさぶって出塁するチャンスを増やす小技を身につけるか、どういう選択をするのか楽しみにしたいですね。

 彼は既に中村晃の脇パカ打法をマネて長打にはこだわらないスタイルに変更しているように見えるので、プロで生き残るために1番としていやらしいバッターになることを選択して欲しいですね。3割・30盗塁を目指すのがいいのではないかと思います。

 また、福田の左右投手別の打率は、対右投手が54-18で.333。対左は、左投手用に右打者が優先して使われるということもあって、全体の数字自体が少なくなって、14-3で.214。監督が一番で福田を起用し続けるポイントとして、対左投手でも数字を残せるか!というものがあるのは言うまでもないでしょう。

 さて、1番福田という面白い注目点が最近のホークスにはあるわけですが、1番福田がここまで書いた課題を克服して定着してくれればこの上ないことですが、そうなった場合、そこにはもうひとつ問題が出てくることになります。それは打線が左だらけになってしまうということ。より正確には1・2・3番で左が連続してしまうこと。

 2番に器用な選手を置きたい。出塁率や繋ぎを考えると晃という選択肢が妥当か?開幕で1番本多・2番中村というふうに使われたくらいですしね。1・2番に中村が使われる事が多いため、足で福田を1番に固定するなら2番中村にスライドでいいように思われますが、そうすると3番ギータ以下のクリーンナップが不動で固定されているために、123番で左が続いてしまうことになります。さらには456も右で続いてしまう(内川・デホ・松田)。

 打線はなるべく左右が続かないようにジグザグで組みたい。左のワンポイントという存在があるように、左が続くなら相手首脳陣は投手交代で頭を使わずに、左投手を使えばいいので、投手の使い方で悩まなくなる。相手投手陣も、この回から左の誰々で、自分は何回からとやりやすいですからね。

 また投手によると思いますが、左や右がある程度続けば、制球し易いでしょうからね。微妙に左と右で投げ方調整する、目付けを変えるとかそういう必要がないのはスムーズに投げられるでしょうし、少しでも相手が嫌がることをするためには打順はジグザグにしておきたい。

 他に2番で使えそうな選手は明石、高田、川島。あとは今はいませんが本多ですね。川島以外は皆左。2番を打てそうな右打者が川島しかいないという非常に困った問題が出てきますね。2番に中村を置かなくても明石・高田を使った場合やはり1~3番で左投手が連続してしまうことになる(先発投手が左打者を苦手にしているとかなら話は別ですけども)。

 右打ちが上手いといえば鶴岡がいますが、細川がいる以上出れないですし、なにより打率自体がそれほど高くないのでまあ考えるに値しませんね。

 ハム戦で、福田・川島コンビで福田が出塁して、盗塁。そして川島の右打ちで一気に福田が生還して1点をとるという往年のアライバコンビのような素晴らしい攻撃のシーンが見られました。これこそ理想的な1・2番といえる見事な展開で、はっきり言って川崎不在以後、初めて見ることができた理想的な1・2番コンビだったと思います。これが常時出来るなら長年固定できなかったホークスの1・2番問題は解決されたといえるところでしょうね。

 なぜ2番打者が右打者がいいのかと言われると、この右打ちがあるからですね。左打者でも引っ張って1・2塁間転がせば同じことですが、引っ張りとおっつけではやはり成功率が変わってきますし、引っ張りで粘り続けろというのも難しい。晃のヒットは野手のいないところに落とすというもので、そこにだけひっぱり限定で運べというのはかなり難しい話です。

 2番に井端のような右打ちができる右打者が欲しい。ホークスだとそういう細かいことが出来る右打者はあとは金子くらいでしょうか。ですからバックアッパーではなく、もっと金子を使って欲しいところです。丁度二遊間を守れる選手ですしね。

 ※右打ちといえば天才内川がいますけど、四番打者・チームの中心選手ですしねぇ。まあクリーンナップ打てる選手は腐るほどいるので内川を二番に回していけないわけじゃないですが、バントが出来ないですからね、きっと。

 また、今シーズン絶不調な今宮ですが、聞くところによると右打ちを徹底したところ調子を崩したとか。彼はプルヒッターで右打ちが出来ないんだとはっきりしたシーズンになりましたね(元々プルヒットするようなフォームのママ右打ちをやらせようとしたことに無理があると思わなくもないですが…)。

 コーチ陣が今宮に右打ちをやらせようとしたのは、彼の打率が.250でも右打ちさえできれば、ここぞというところで頼りになる!2番打者として機能するからでしょうね。ですから今シーズンの今宮の低迷にはこういう背景があったんでしょうね。2番今宮を固定したいが故の右打ち徹底指示&練習、結果失敗と。

 ショート今宮を動かせないなら、少しでも今宮を使えるようにしよう!と考えたんでしょうけどね。まんまと失敗しましたね。オフにでも右打ちが出来るようになるために、井端・宮本さんなどに弟子入りしたらどうでしょうか?根本的に打撃フォームを変えることになるでしょうけど。

 まあでも川島が使えるのなら、川島で固定すればいいのでは?と思われるところですが、そううまいこといかない。彼は小技が使えて器用でいいのですが、ポカもする。まあ積極性の代償でポカはいいとしても、守備範囲がちょっと狭い。セカンドで固定するには怖い存在です(巨人戦で見せたように中継プレーは上手いんですけどね)。また打率もそれほど高くないですしね。

 ―とまあそういうわけで、小技の使える2番タイプの右打者というのがホークスの補強ポイントになりますね。大抵こういう選手は二遊間の選手なのでセカンドになるのでしょうか?亀澤が放出されたのも彼が右打者ではないからでしょうねぇ。もし右打者だったらむざむざと中日に放出という事態にはならなかったでしょう。

 まあでもウチは二遊間で今宮・本多以上の守備が出来る選手というのが長年出てきませんからね。本多が帰ってきたら、まず本多固定になるでしょうし。本多がいる分、ショート高田を試すようなことも増えて、打線がよりつながる。チーム打率も上がってくるでしょうが「右打ち二番打者」がいないことには変わりない。そしてそうなるとまた左だらけになって偏るんですが…。

 左右の長距離砲に左右のアベレージヒッターもいるのに、小技が使える二番打者がいないというのはどうなんでしょうかね…。普通は逆なんですけどね…。

【飽和する外野陣、トレードか?FA流出か?】

 また福田の台頭でホークスはただでさえ外野がいっぱいなのに、また外野が出てきてしまうことになります。柳田・長谷川・内川・中村・福田、こうなると内川をファーストにでも回さないと回しきれなくなる。長距離砲も松田・柳田がいて、内川もHRが全く打てないというわけではない。チームバランスを考えるとデホを切って、その分二番が出来る選手を確保するという選択肢が無難だと思いますが、さてどうするか?

 ※大差のついた日ハム戦で内川がファーストのテストをしていました。これは間違いなく将来を見据えたコンバートでしょうね。工藤さんにはこういうビジョンが、ちゃんとあるのがいいですね。

 ホークスは長距離砲の呪縛にとらわれている感じがするので、デホが30本でも打てばそれでよしとするような気がするので、このままで変わらないのかな…という気もします。まあそれはいいとして、福田が1番かどうかおいといて、3割・30盗塁を達成した場合、長谷川・中村・福田の誰かはレギュラー落ちしなくてはならないことになってしまいます。その場合どうするのか?

 誰かトレードに出すのでしょうか?またそうでないにせよ、今年の福田の登場で出場機会が更に限られてしまう吉村などは、FAできっと出て行ってしまうでしょうね…。せっかく育った選手を出場機会・枠の問題で放出しなくてはならないというのは寂しい感じがしますね。

 仮に福田をトレードに出すとして、釣り合いの取れる「右打ち二番打者」はいるのでしょうか?そこら辺も気になるところですね。

 福田が覚醒して活躍すればするほど、将来的なトレード・FAの可能性が高まるという皮肉な構造が存在します(長谷川の故障が深刻なものでない限りですが)。使えるポジションがなく、却ってチームから出て行くリスクが高まるという皮肉な話ですが、フロントはこの問題についてどう対処するのでしょうかね…。去年の吉村のように、福田も半ば飼い殺しに近い状態でスーパーサブになる―という状態がしばらくは続くのでしょうかね?