別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

車の運転とイライラする理由

 穴埋めに思いついた話を。車で運転をするとイライラする人が少なくない。何やってんだバカヤローとか、ちょろちょろしやがってとか、とろとろ走りやがってとかイライラする人が少なくない。なぜなのか?

 高速道路などでずっと渋滞しているとかならともかく、普段の運転でいらいらするような人がいる。性格といえば性格だけどそこにはイライラする背景・構造がある。

 運転というのは当然操縦する上で、何かに乗っているという状態ですね。つまりそこで自己の身体が拘束されるという構造があります。意外と自己の身体が拘束されるということに気づいていないんですね。

 自転車とかなら、多分いらいらする人というのはあまりいないはず。身体が拘束されるとはいえ、足でこいだり、身体を左右に揺さぶったり、身体を使わないわけではありませんからね。

 馬は経験がないからわかりませんが、生きている馬に乗るということでまたちょっと違うのでしょう。生きているものと触れ合うという点で、身体の拘束・ストレスというのは軽減されると思います。アニマルセラピーみたいなもので。生きた物の反応を見ながら何かを行うというのはかなりストレスを減らす作用があると思います(本人が辛いと思っていなければ)。

 で、車・自動車の場合は、シートベルトがなくともがっちり固定されてしまう。自分の身体で操作するのはハンドルの手とアクセル・ブレーキの足くらい。車の中で運転手はじっとしている。車の外では時速50~60キロで動いている。自己の身体は全く動かないのに、長距離を移動するという矛盾。この矛盾で身体と心のバランスが乱れるわけですね。だからイライラする人が多い。

 歩いていれば、動き出すのも、止まるのも自由自在。だが、車に乗っているときはそうはいかない。でかい図体な分、周りを気にして行く行かないの判断を慎重にしないといけないし、信号=強制的に止められる間隔が歩くときよりも短い。早く移動出来る分、自分以外の環境・都合でストップがかかることにイラッとしがちになるんですね。

 自分で動かせない、小回りの効かないボディというのはイラッとするでしょうね。バイクはまだ小回り効きますけどね、風を受けることで、身体で外の空気を感じることが出来ますし。

 あと、人は歩いている時、ぶつかって相手を傷つけるってことは早々無いですからね。むしろ車に轢かれないことを機にするくらいなんで。自分の身を守ることを考えるのと、車に乗って相手を傷つけることをケアしないといけない違いは大きいでしょうね。

 まあ、そんな思いついた車の運転と身体性の話