刃牙で武蔵が登場…
刃牙で宮本武蔵が出てきました。細胞から遺伝子抽出して現代に武蔵を作るという設定からしてアレですが。降霊術で霊をおろして、それで現代の再生された武蔵でも昔の剣豪としての能力を引き継いでいると。武蔵の能力は先天的な才能も無論、大きいでしょうが、後天的な学習が大きいので、いきなりオッサンとしての武蔵が現代に蘇るというのは無理がありますよね。ベイビーとしてならわかりますが。
まあ、そんなのは漫画だからいいとして、己が描く武蔵像とあまりにも違いすぎるなぁ…ということで、違和感半端ないですよね。剣術家なんだから、30くらいよりも50くらいの武蔵のほうが強いでしょうに。なんであんな若くしたんですかね。武蔵の全盛期は30代だとか、格闘技的な思い込みがあったのでしょうかね。
キャラもなんか他のキャラの性格と被らないようにしているためか、いまいち性格・とらえどころがよくわからない感じになってますよね。武蔵登場させて、彼が現代でどう生きるのかとか、最終的な着地点まで考えてるんでしょうか?五輪書を書くくらいの頭がいい人物ですし、彼が今に生きて何をするのか?ビジネスマンになるのか?科学者になって最先端の研究者になるのか?(光岡さんが著書でそんなこと書かれていましたし)どう描くのでしょうか?
バキといえば、顔芸。カーッ!みたいな力感のある顔に力がみなぎった絵を描くのが特徴ですが、そもそも武蔵はそんな顔しないはずですからね。高岡さんが言ってる通り、殆ど馬鹿みたいにポカーンとした顔とか、涅槃に入るような仏のような安らいだ顔をして、なんでもないような感じで行動するはずですからねぇ。
なんか青竹おもいっきり踏み込んで振って、バラバラにしていましたが、武蔵ならそんな感じではなく、腕だけ高速でその場で振ってバラバラでしょう。既存の怪力無双の延長で武蔵を捉えているんじゃないですかね?蹴り空中で掴んで、そのまま持ち上げて叩きつけるとかありえないでしょう。飛び蹴りならともかく、それも一瞬空中停止とか、相手が協力してバランス取らない限りはありえませんよ。
刀が脆いとか言って、振って壊すような雑な人物には見えませんけどね。むしろ剣、日本刀ってその重みを利用して振るものですから、その構造を無視してわざわざ折れるようにふらないと、そもそも折れないでしょうからね。自分からあえて折りにいってるでしょう。剣術に詳しくはないですが、そんなことありえないと思うんですけどねぇ…。
剣を握ってこその武蔵、二刀流。真剣持たせて刃牙と戦わせるのでしょうか?刃牙、武器術編ならそれはそれでまた面白いですが…。あと花山がおもいっきり殴りかかって、勇次郎が手のひら・掌をカウンターで合わせて相手を吹っ飛ばす的な展開多すぎ。それ何回目?というくらいやってますよね。
刃牙も主人公なのに、新キャラのかませをよくやりますよね。コイツいつも負けてんなーってくらい負けてます。本当に強いのか?というかコロコロ負けるから魅力がなくなりますね。正直、わかりづらい、伝わりづらいですね。
で、武蔵が出てきたから、武蔵本を読み返したのですが、そこら辺はまた別枠で語るとして、宮本武蔵が剣聖と言われるほど卓越した技術を持った武人であるなら個人、1VS1での戦いは説明にあったのでおいといて、集団戦での戦いは一体どんなのものなのだろうかと思いを巡らせずにはいられないんですよね。まさに水が流れるように次から次へと切りつけていくのでしょうけど、実際に目にするとどういう感じなんでしょうかねぇ。空手の柳川先生も、五輪書読んだら、武蔵の言ってることが全部わかると言ってましたし、大山倍達さんも武蔵を敬愛していました。それくらいやはり五輪書は達人と言われる人たちには、そのとおりだ!と心をつかむものなんでしょうねぇ。
そして、その武蔵よりも武蔵よりも優れていた真里谷円四郎という剣術家は一体どれほどの使い手で、どのようなことが出来たのか…。師の名人と名高かった針ケ谷夕雲の「相抜け」を否定した境地に至った彼はどんな業を、どんな動きを体現していたのか。うーん気になるなぁ。高岡さん曰く、魚が立っているという王向斎と同じレベルの脊椎波動運動を体現していたとか。ということは、佐川幸義レベルの達人ということでもありますね。
近代最高レベルの武術家、佐川幸義・王向斎は武器も扱ったでしょうけど、それが専門ではない。それを専門とした真里谷円四郎は、一体どんな人間でどんなことが出来たのか、無性に気になってしょうがないですね。
まあ、刃牙に出てくる武蔵だと、真里谷円四郎出てきたら瞬殺されそうな噛ませキャラにしか見えないんですけどね。なんか真里谷円四郎について書かれた本読もうかな。
※なんか最新の話では、ジャブ食らってましたね。武蔵がジャブなんて食らうかよ…と呆れてしまいました。ジャブ食らうなら短剣というか暗器的なもので殺されちゃうだろうにねぇ…。本当、オチ大丈夫なのかなぁ?と心配になる展開ですね。