別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

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JBCと亀田はどこへ行く?

 年末のボクシングの感想と、荒川の試合を見たのでその感想とかを書こうかなと思いましたが法廷闘争のほうが動いていたのでこっちを。まとめて書こうと思ってたんですが、村田の第三戦とかもありましたしね。また別で。しかし見逃しちゃったからなぁ、村田の三戦目。かなり早い回のKOなら期間あけずに次の試合をした方がいいんじゃないでしょうか。

 JBC亀田ジムへの興行を認めない。事実上の追放という処分がくだされたわけですが、さてこれはどうなのでしょうか?そも今の亀田ジムは亀田父を追放するという目的で行われたわけですが(協栄とのトラブルとかありましたがチョットそこら辺忘れました)、その亀父の影響力が未だにあるからという理由で他ジムに移ってやれとのこと。この動機は何か意味不明なものを感じます。亀田大毅の反則指示のケースで結局セコンドにつかなければいいという話ではなかったのでしょうか?またWBAでの判定でコミッショナーに暴れただとか、そういう関係者に接触をさせなければいいだけかと思いますが…。

 亀パパが反社会的勢力とのつながりがあるとかなら分かりますが、それならそれでそういう大義名分をハッキリさせて亀田ブラザーズとの影響がないようにする処分を下すべきであり、今回の処分は何ら解決方法になっていない。処分は別の形にならないとおかしいと思います。

 日本の興行を認めない(=ジム認可の取り消し)との裁定ですが、その大元はそもそもIBFの代理人が前言を撤回したこと、主犯IBFでいわば亀田は従犯でしょ?IBFへの処分、罰金とか2~3年日本におけるIBF認可を取り消すとかなんでもいいですが、そういった形で処分が行われないのはおかしいでしょう。北村弁護士がそのような主張をしていましたが、これについてはそのとおりだと思います。

 亀田ジム・ブラザーズの問題というのは、ランダエタ戦にはじまる判定への疑問、すなわち世界王者という肩書を持ちながら、実質そこまで強くない。世界タイトルの軽薄化に一役買ってしまい、ボクシングの質を落とす。ファンがボクシングの試合を見て、「なーんだ亀田また判定か、ボクシングってつまんねーな。」って思われることが問題。まさにSUGARであったように、「ボクシング?見てねーよ、かったりーもん」と言われてコンテンツとしての魅力を低下させることが問題なわけで。

 これまでの日本ボクシング業界では、亀田のように金でマッチメイクをするという実例がなかった。そしてこれはルール違反ではない。そういう人物・勢力が出てきてしまえば、JBCとしてはどうしようもない。そういう構造がありました。亀田が出てきて、アンチから叩かれて、今やそんなに人気もない。だから彼らに非を押し付けて叩いて業界から追い出してしまおうというのが、まあJBCが考えていることなんでしょうね。

 JBCとしてボクシングのコンテンツとしての魅力を維持するために、亀田のような力を持った勢力・プロモーターでも何でもいいですが、そういうものが出てきた場合、WBAなどの指名試合以外に、JBCが特定の条件(強い相手と3試合以上試合をしていない、獲得タイトルが決定戦によるものなど)で階級最強と言われる誰々、AかBかCのどいつかと対戦しろと指令を出せばいい。要するに本当に世界王者にふさわしいと認定する試合を時と場合によって課すようにすればいいだけ。

 そうでなければJBCはどこでタイトルをとっても認可しないとすればいいだけの話。世界主要団体4団体を認めたことでそのリスクは今まで以上にはるかに高まったのだから、亀田ケースで取るべき対応とはまさにこれ以外ないでしょう。IBFが亀田2を王者と認めようが認めまいが、減量云々の経緯はあっても判定負けしたことに変わりはない。実力・王者として疑問符がつく、であるからJBCは彼のタイトルにサスペンドする。次の試合で実力を見せたら承認するでいい訳です。

 今回の追放処分の問題というのは、亀田ジムJBCと折り合いが悪かった。つまりJBCに取って気に食わない。なんか生意気だから追放してまえ!みたいな、統括団体としてものすごく非理性的対応に思えるからです。もし亀田のような力を持った存在がまたでた場合、JBCに配慮をする形なら認めるという可能性が残るわけでしょ?どんな存在が出てこようと、業界が繁栄するために、ボクシングとしてのコンテンツの魅力をより一層高めるために何をしなくてはならないのか!?という企業努力を放棄しているように思えます。ですからJBCの対応は疑問と言わざるを得ません。

 WBOIBF認可で、横審じゃないですけど、ボクシングの王者も内容が問われる時代になった。それは西岡がベガスで試合をするという扉を開いてしまったこと、そして金メダリスト村田が世界の頂点で現在戦っていることも繋がってきます。たまにTVでボクシング中継を見る人は日本人世界王者がいれば、彼が世界最強と信じていました。そして日本国内の防衛戦で満足する。ベガスでやってこそ最強・本物ということが一般大衆にバレてしまった以上、JBCは実力あるボクサーをどうやって一人でも多く世界に輩出するかということに本腰を入れて業界の改革をしなくてはいけない。また世界中のボクサーから有力な市場として日本を目指すぞ!と思われるようにしなくてはならない。まあ、というかそういう改革の必要性はずっと前から言われ続けていたでしょう。しかし誰もそんなことをしようとしなかった。日本のプロ野球とメジャーみたいなもんですね。時代の変化に合わせて改革・変革ができない。

 ※そういや相撲がタニマチの自己満足的な時代があったように、ボクシングも不良とかヤクザとかの繋がり。タニマチの自己満足みたいな意味合いが強かった昔と今ではかなり大きく流れが変わってきている。亀田時代とはその過渡期のゴタゴタという流れかもしれないですね。途上国の不健全なスポーツの構造から、アスリート標準という流れでしょうか?

 少なくとも今回の亀田追放で日本ボクシング界が良い方向に向かうとは思えない。亀田が将来日本ボクシングを変えていく可能性がある存在なだけに、むしろマイナスと言っていいでしょう。

 本質は結局改革者としての亀田の存在が弱いことですね。もうちょっと強くてそこそこ魅力あるボクシングをしていたらこんな事にはなっていないでしょうし。業界を改革していくというビジョン・プランがあるんでしょうけど、オヤジを見てもわかるように、あんまりわかっている気がしない。まあブレーンがいればいいんでしょうけどねぇ…。せいぜい日本にカジノ作ってボクシングに流れるマネーを増やすくらいしか今の所見えてこないですが。

 ボクシング改革のためにそれこそ、この前の荒川のように、実力はあるがなかなかタイトルマッチを行えないというような弱小ジムのボクサーを積極的に後押ししていく。内山のような存在をバックアップしてベガス進出のサポートをする。そういうことをガンガンやって他ジムからも「亀田のやってることは汚いが、彼のお陰でウチのボクサーが世界で活躍できた」と言われるようなことをやっておかないからこうなるわけで。なんでそういうことをやらないのか?味方、自分達の支持勢力を増やしておかないのか?チョット意味がわからないですね。

 JBCがこの前汚職だ何だでモメてすったもんだしたり、IBFWBOをいつまでたっても認めなかったり、ダメ組織であることは周知の事実のはずなんですがね…。今回の法廷闘争で両者は方向性を見失う。ますますこんがらがっていきそうですね。ニーチェじゃないですけど、亀田を覗くことによってJBCもまた亀田に覗かれることになるでしょうね。同じ鏡の映し合わせになっていくのでしょうか。

 亀田が処分不服として裁判に訴えた途端、暴力行為をカウンターとして訴えるとか、ハッキリ言って何やってるのか見苦しいなぁと思いました。それをやるなら本来もっと前に適切な対応を取るということをキチッとやっておかなきゃいけないことなのに、これみよがしに相手の悪事を訴える。相手が悪いんだ!とわめきちらす夫婦げんかみたいに見えますからねぇ。

 しかし荒川はリナレスとやるみたいですね。帝拳が名前を売った荒川をカマセにしておいしいところを持って行く気か!?と思ったら元々アメリカ行きは帝拳が協力していたんですね。本来、亀田がやらなきゃいけないことを帝拳にやられてますね。帝拳と組んで業界改革を!なんてできたらいいんでしょうけど、帝拳に亀田の力が必要なもの別にないですからね。メキシコでの興行で多少力になるかもしれないですが。

 西岡・リナレス・山中・ロマゴン・三浦…(粟生忘れてました。そして村田に粟生の兄キ的存在長谷川。もし長谷川がベガスだったらやっぱ帝拳プロモートだったでしょうからねぇ)。今の日本ボクシング界はジムで言うと帝拳一強状態になるのでしょうか。協栄はどこいったのでしょうか?

 ※コメントで書いたようにテレビ業界との棲み分けを図る歪んだ構造。ジム制度更にはプロ・アマ関係など既存ビジネスモデル、業界構造が破綻しているということは間違いないでしょう。プロ野球もそうですが強力なコミッショナーが一手にピシっと責任をもって一から改革やらないとダメでしょうね。