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北海道日本ハムはなぜ今季低迷したのか? 掛布雅之氏が分析

北海道日本ハムはなぜ今季低迷したのか? 掛布雅之氏が分析―について。正直関係ない。ありえないでしょう。日本ハムファイターズの今年の低調は単純に投手力の整備に失敗したこと、それに尽きます。

 【ポイントは投球回!】 北海道ファイターズ、斎藤の開幕投手の是非
―で以前書きましたが、ペナントは投手をいかに整備するかということが非常に重要なポイントです。この記事で書いたことは外れて(斎藤がメインで吉川がサブで投手陣を支えるだろうという当初の目論見は逆になりました)、斎藤ではなく吉川がエースとしてチームを支えて優勝の原動力となりましたが、今年は吉川のような投手陣の柱、エース級の働きをするピッチャー180イニングを投げてくれる投手の柱がいなかった。それに尽きるでしょう。

 ケッペル・ウルフ・武田勝・斎藤・吉川、斎藤がアウトということもあって糸井を出して木佐貫を獲得して、
ケッペル・ウルフ・武田勝木佐貫・吉川という先発の柱を想定していたのが、ケッペルダメ、他四人130イニング前後、谷元(86イニング)・中村(37イニング)※注:イニング数は現時点での数字、ペナント終了時の数字ではありません。

―と他の先発の役目を果たすべき若手の台頭もなく、穴を埋める働きを出来なかった。単純に投手力の整備を最後まで出来なかった事につきます。もしその是非を問うなら、何よりもまず吉井コーチの退団でしょう。コーチ入れ替えに伴い、新しいコーチ陣で投手管理をしっかりすることが出来なかったことにつきますね。今年は堅守のイメージだったハムの内野陣がポロポロやっていたのも目につきましたし、守備コーチも入れ替わったのでしょうか?むしろそちらの問題を取り上げるべきではないでしょうか?パトップの80エラーですしね、ちょっと考えづらいですよね、守りの野球の代名詞的チームのハムからすると。ハム不調はまずお家芸守りの野球崩壊という視点から解説されるべきでしょう。

 結局は、二年前のダルビッシュの穴というテーマがここに来てのしかかっているだけです。ウチ、ホークスと同じで抜けた先発三本柱の穴をどうするのか?という課題を未だに解消できていないだけの話です。それが普通で一年、二年でそんな簡単に解決できる問題じゃないですから、別に驚くことじゃないと思いますけどね。むしろなんでこんなに不思議がっている人が多いのか?ソッチのほうが不思議です。世界ふしぎ発見です。

 ハムはパではウチと並んでWBCで選手出したのである程度は覚悟していたんじゃないでしょうかね?稲葉と中田だけか、糸井はいないから関係ないか。稲葉の不調に、代打の切り札として機能していた二岡・ホフパワーの不調。今年は若手も出てこなかったですしね。ハム・ロッテ・ソフバンはいつも若手が出てきてる印象があるので珍しいシーズンになりましたね。

 大谷の二刀流という起用法でもたらされるもの、「特定の選手へのえこひいき」采配への不透明さというものが選手の中で出てくるという視点はわからなくもないですが、同じプロとして大谷のスター性、突出した能力を見ていてそこまで変な嫉妬を抱くとは思えないですけどね。自分が結果を出してなおかつ使われないとかならともかく、首脳陣を納得させる数字を出せない自分が悪いってだけでしょう。

 今やチームの打線の主軸を担う中田でさえ「高卒ルーキーであんな事出来るなんて…」と大谷のポテンシャルを認めているのに、それはないでしょう。ハムというチームの雰囲気から考えて変な空気が漂ってギクシャクするってのは考えにくいと思いますけどね。まあ、負けてるうちはどんなチームでも変な空気が漂うのは当たり前だということだと思いますけど。

 今のチーム事情からすると一刻も早く投手の柱を作りたい、結果、大谷を投手専念させてダルビッシュの穴を埋めてもらうという発送になるのはわかりますが、大谷に二刀流をやらせてあげる、大谷という選手の将来性を十二分に発揮させるというテーゼを掲げたからこそ大谷はチームに、NPBに来てくれたのに、そんなこと出来ませんよ。入団したらこっちのもんだ!なんて卑怯なやり方する球団じゃないでしょう。二刀流は最低でもあと2年はやるでしょう。二刀流見たい、二刀流は面白い。来年、再来年どうなるのか一番ワクワクする存在の大谷伝説の始まりになんで未だに水を差す人がいるのか…。まあ、もし打者に&投手に専念していれば…的に語り継がれる事こそ大谷伝説の本領なんですけどね。

 ※追記:今シーズンの低迷は俺のせいといった栗山監督の態度はいいですが、続いて吉川のせいとしたのはいただけません。いくらエースといえども、一年フルで活動したのが去年だけ。そして怪我があって今年は去年優勝の反動でだめになるのはある程度計算内だったはず。まだ吉川一人に任せるのは荷が重すぎる。無茶でしょう。

 そして今年と去年では統一球問題があり、ボールの変更がなければ、もうちょっと投手はやれると考えていたはず、当初の想定と目論見が狂った理由があるだけに監督を叩くのは少々無理があると考えます。去年の優勝と今年の低迷はほとんど同義ですからね。去年投手を酷使しなければ今年もAクラス争いは出来たでしょうし、間違いなくAクラスに入れても去年の優勝はありえませんでしたから。コーチ陣の入れ替えに代打の切り札の二岡・ホフパワーの衰え等色々な要素を鑑みて去年優勝で無理をして今年は停滞・低迷というのはある程度理のある選択かと思います。