別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

NHKでの落合さん解説

 

 NHKで落合さんが出ていたので見ました。1/144を占う!的に始まったけど、あんまりそこらへんは興味ないのでパス。1/144ってガンプラのスケールだっけか?そういや、ノムさん斎藤雅樹を小早川HR3発でKOして巨人を叩いて優勝をさらったシーズンの解説で「弱者が普通に戦ってたら絶対負ける!この三連戦は144試合の3試合じゃない、144/144なんだ!」って力説してたっけか。144/144ってガンダムだったら実物大ですな(笑)。

 

 そんなどうでもいい前フリから、落合さんの大谷解説の話。最近のプロの個性化の欠如が叫ばれて、突出した存在がいない。普通は投手でも野手でもそうできるものじゃない。両方こなすのはそりゃ難しいに決まっている。しかし大谷には素質が有り、夢がある。本人がやりたいといって決断した以上、悔いのないプロ野球人生を送らせるためにやりたいようにやらせるのが筋。周りがどうこう言うべきことじゃない。

 

 ただやるにしてもどうやって投手・野手・トレーニングコーチがどういう風にメニューを作るか難しい。そして現時点では投手で使いたい、野手をこなす二刀流ということならおそらく中継ぎになるだろう。投手・野手両方で規定を満たしたものがいないので、それをやったら大したもの。―なるほど、落合さんなら打者の素質がスゴいって褒めるかと思ったが、投手か~。まあ、守る野球からすると投手というのも自然ですけどね。只今のところは、投手調整が先って感じなんでしょうけど。大谷本人はあまりバッティングはやりたくないでしょうね。日本野球モードでバッティングフォーム作り上げちゃうと、向こう行ってからまたイチから作り直しでその分無駄になりますし。

 

 個人的に大谷は打者で見たい。流しのブルペンさんがルーズショルダーと言っていたことから、斉藤和己・伊藤智と同じ運命をたどることになる。多分投手なら10年で選手寿命は終わってしまうと考えているから、投手はお勧めできない。打者で20年スパンで見たいからという点でも打者を押す。ブルペンさんは投手の寿命はケアすれば伸びる。それからでも遅くないみたいなことを言っていたけど。32くらいから投手無理で打者転向したら当然肩は×でやんわりになるから、DHかファーストくらいしかできない。そういうことをもろもろ考えるとしばらく二刀流をやって結論を先送りするということは悪くない、むしろ正解だろう。

 

 そして落合さんが言うように、本人がこうと決めた以上、周りが投手やれ・打者やれなど口をはさむべきではないと思う。余計なお世話以外の何物でもない。個人的意見として、ちゃんとした根拠・何か独自の分析・理論みたいなものがあるなら別ですけどね。

 

 キャンプ見てないから順位予想はしないって落合さんが言ってたけど、なんでキャンプ見てなかったんだろうか?顔面麻痺の影響とかでなければいいけど…。あとWBCについての話を聞きたかったなぁ。残念。

 

 週刊誌の講演で落合さんは自殺する奴は根性がない、勇気がないとか言うけど違う。自殺するには勇気がいる、俺は手首を切れなかったということが書いてありましたが、落合のような突出した才能を潰してしまうのが日本の体会系の伝統なんですよね…。稀有な才能が潰されるシステムを考えると本当に憂鬱になります。

 

 体罰問題を解決したかったら、落合さんを招聘して一切やらせてみたらいかがですか…。あとPLが体罰で夏甲子園出られなくて泣いてたとかアホかと思いましたよ。自分たちの内部で体罰があって、不祥事引き起こしておいて、まず言うとこそこかよと。あともちろんそれを報道する書き手の頭の程度ですよね…。甲子園とか出てだから何としか言いようがないし、ちょっと感性がわかりませんね。プロスポーツがあるものはさっさと解体して、クラブ制採用して体罰なくす方が先でしょう。ドラフトと金とか、そういう不透明な流れがある以上、絶対アマチュア構造は破壊すべきです。

 

 そんなことはおいといて、

コーチング―言葉と信念の魔術/ダイヤモンド社

¥1,575 Amazon.co.jp

立ち読みしてきました。今企業でコーチングというものが問われているとかで、この落合さんの本がまた売れているとか。いっぱいコーチングと題した本が世に出ているんですね。↓参照。

 

 

目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか? (PHP文庫 は 46-1)/PHP研究所
コーチング入門 (日経文庫)/日本経済新聞社
子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)/PHP研究所
コーチング・マネジメント―人と組織のハイパフォーマンスをつくる/ディスカヴァー・トゥエンティワン
この1冊ですべてわかる コーチングの基本/日本実業出版社
セルフ・コーチング入門 (日経文庫)/日本経済新聞社
人の力を引き出すコーチング術 (平凡社新書)/平凡社
今すぐ使える!コーチング (PHPビジネス新書)/PHP研究所
図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく/ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

 この本が書かれたのが12年前ですか、落合さんが監督になる数年前ですね。これ、前もちょっと読んだかもしれないですが、普通ですね。別に取り立てて言うこともない。だって当たり前のことが書いてあるだけなんですもん。むしろこれを読んで、ああそうなのか、じゃあ俺も明日からこういう風に部下に接しようなんて言う人がいるのか気になるレベル。無論、全部が全部じゃないですけどね。

 

 

 落合が個人主義という説明がアマで書かれていましたけど、それは我儘・自分勝手という意味でしょうね。そうじゃなくて落合はプロフェッショナル、契約で動くという論理に従った場合、個人的に考え抜いて模索してたどり着いた論理的帰結が「オレ流」ですから。契約で責任を負っている以上、自分がなすべきことは何か、そして契約を結んでいる同士がどうあるべきなのか、同じ戦場の同僚とはどう接するべきなのかと考えた結果がこれですから、どう見ても当たり前のことにしか思えないんですけどね。それに違和感を感じる(重ね言葉)という人は昔ながらのサラリーマン兵士、会社=共同体年功序列の伝統主義社会の常識が絶対と思っている人なんじゃないですかね?相手がどう思っているか、きっちり相手の意見を聞くなんてあたりまえじゃないですか。

 

 

 まあ、そんなNHKと読んだ本を合わせてごまかした感じ。特に書いて残しておくような話でもないです(笑)。