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身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

なぜ横浜ベイスターズは広島カープに弱いのか (2013/04)

去年から書くつもりで、半年くらい放置していたこれにようやく手を付けようと思います。開幕したことだしね。
 ベイスターズと戦力的にさほど差がない広島カープに、なぜカモられてしまうのか?去年広島に10負け越し、巨人には13負け越しましたが、戦力的に圧倒的な差がある巨人ならともかく、なぜ広島に勝てないのか?散々書いているように、広島もさほど賢くない&いやらしくない野球をするチームなので、そんなに怖い・勝てないという相手ではないと分析しています。去年もその発想の延長上で、カープにそんなに負け越さないだろうと予想していました。そして見事に外しました(屈辱)。※ちなみに去年書いたその大ハズレしたものがこちらです→プロ野球順位予想 というかほとんど横浜推し
 
 その失敗の反省を踏まえてこれを書きたいと思います。広島>>>横浜、天敵ともいうべき相性の悪さ、これは一体なぜ起こるのか?分析してみました。
 
 注:ちなみにさらに一年前、一昨年は巨人には4つしか負け越しておらず(ゆえに巨人はアホと見限ったのですが)、今度は広島と同じ分だけ、ヤクルトにも10負け越すという形でした。つまり去年はお得意様ならぬ、「お不得意様」である広島&ヤクルトをなんとかする!という目標があったシーズンでした。チームテーマ・課題として、ヤクルト・広島に勝つというのが間違いなくあったはずです。
 ーが、結果は広島相手には去年のままメッタメタにやられてしまいました。広島という相手には相性の悪さを克服できなかったのに、ヤクルト相手にはできたという不思議なシーズンだったのですね(本来賢い野球・いやらしい野球をするヤクルトに、なぜかそこそこ戦えた。ヤクルトに去年と同じように負け越すのならば何ら違和感もないのですが、真逆の結果となった。この謎も後でちょっと解説します)。
 
 広島に現状維持、ヤ対策成功で改善、対巨は大幅悪化―という結果になったのが昨シーズンでした。ちなみにその前のシーズンは上位三つ中日・阪神・巨人に仲良く3つとも8の負け越し、ヤと広には5と6の負け越しとまあそこまで差があるような相性がはっきり出た年ではありませんでした(本当はもっといろいろあって、調べれば面白いかもしれませんが、調べようがないんで、許容範囲外として無視します)。
 
 
ベイスターズが横浜に弱い要因5つ       
 考えられる要因①観客―広島は関東でのファンがなぜか結構多い、最近スタンドにファンが目立つ傾向があります。神宮・東京ドームなどでもスタンドが広島ファンで結構埋まってます。特に確実に勝ちが拾える!勝ちゲームが見れると考えられている横浜には、カープファンが集まりやすい=ホームの利・観客の後押しがベイにない。事実去年はハマスタでぼこぼこにやられましたからね。
 
 考えられる要因②チーム組織の特色の違い、トレードを好むかどうか&OBを重視するかどうかという違いがある。ここ数年ベイは血の入れ替えやトレードを盛んにやってきました。結果、いろいろな選手が集まり、以前より選手状況が改善されましたが、同時に負の面が出て、「あの~~選手がトレードに!?ならば次は自分も?」という形で放出される恐怖。チーム状況が明日どうなるかわからないという不安。選手が安心して現場、試合・練習に集中できないという環境になっていること。最近ようやく変わってきましたが、OBを重視しないことで、選手としてだめになってクビになったら明日はどうなってしまうんだろうという不安もあるでしょうね。現場どころか将来も不安で、目先の試合や野球に、そして真っ先にやるべき練習にも一心不乱に集中できるという環境になっていないと言えるでしょう。
 対照的に広島は首切り以外そういう不安がない。トレードはあまりやらない。OB重視のコーチ・首脳陣で(それ故にチームが長年下位に低迷していますが)、環境が安定している。一応安心できる。その違いがあると言えます。
 そこらはあまり問題にならないかもしれませんが、結果的にベイは選手がコロコロ入れ替わり、連携を一からやり直さなくてはいけないし、パの選手が移籍した場合、相手の特徴を一から把握しなくてはならない。チームワークが未熟・浅くなるのに対し、広島はずっと同じ環境でやっているから、コーチも選手もお互いのことを知り尽くしている。その分慣れがある。チームワークでも、球場でも、相手チーム対策でも、慣れ・キャリアの差というものが出ている。相対的に広島の方がベイより相手・環境を熟知していることになる。ここでもホームの利というものが消失して、広島の選手の方がハマスタに慣れている、もしくはその点のアウェイの不利がないということが言えるかと思います。
 
 考えられる要因③練習量―これも最近増えるようになりましたが、質はともかくとして練習量は広島が多かった。昔から広島の練習量は有名ですからね。であれば、条件・スタートが同じでも、守備レベルは広島の方が確実に上回る。同じような能力なら守備力で上回る広島の方が有利。広島は天然芝で、横浜は人工芝、そのホームグラウンド環境の差もあるかもしれませんね(天然芝の方が対処に難しくその分守備力が磨かれると言われています)。
 
 考えられる要因④投手力、特に先発投手の能力の差―そして③に続きますが、まあ何より誰もが連想することなのでしょうが、ベイスターズは先発投手陣が揃っていない。広島は今年早速こけてますが、去年(特に一昨年)は結構うまいこと先発がドラ一ローテや!なんて言われ、優秀な先発陣でローテが回っていました。そこで先発投手陣でことごとく力負けした。特に巨人で勝てるかどうかわからないので、マエケンを確実に勝てると思われるベイスターズに当てたのもまた大きかったでしょう(マエケンは横浜に対5勝でした)。
 
 去年広島が思いっきり振り切って、ガンガン点を取ってきたのは自信があった。自分が失敗しても後ろが必ず打ってくれるというフリーな気分で行けたというのが大きいと思います。打てる・自信を持って振り切った背景には、横浜の投手はことごとくコントロールが悪いというものがあったと言えるでしょう。番長以外制球が必ずと言っていいほど乱れるので、そこを狙って失投を打った。高めを狙う、あるいはミスしやすい真ん中入ってくるのを狙うとか、傾向・コースや球種で絞れば芯でとらえるのが難しくないということだと思えます。味方が点を取れないと思うと、投手はコース狙って四球や失投が増えると言いますしね。
 唯一パワーピッチャーで捉え切れずに苦労した国吉も、投球術が分からず、1回や2回は最高の投球しても、どこかの回でエネルギー切れして失投祭りでKOというのがありましたし、高崎は何試合か8~9回近く1点までの好投をしてもダメなときは四球・高め失投祭りでしたから。要するにベイ投手陣は攻略しやすかったということですね。
 
■特に重要なポイント ベイスターズ打線は右の本格派に弱い   
  考えられる要因⑤ベイスターズ打線の弱点・右の本格派に弱い―まあ、もったいぶっといてなんなんですけど、結局これが言いたかっただけなんですよね。右の本格派に弱いというか、カープの右の本格派には―という条件付き、限定になりますけどね。
 
 というのもベイの345番は、主力打者のノリ・ラミというのが高齢であり、あまり速いストレートを打てない。苦労する傾向がある。ただでさえクリーンナップを打てるバッターが少ないのに、この二人が広島のローテ投手に打てないとなると、打線がつながらない。よってカープ投手陣はベイ打線を繋げずに、線ではなく点として処理できたから、最少失点で抑えることができた。=投手陣の方も打線が広島投手からはなかなか点が入らないということをわかっているから、さらにプレッシャーがかかる悪循環に陥ったということが考えられると思います。逆に、広島投手陣は打線が点を取ってくれるから思い切って攻められるという好循環ですね。

 調べてみると、高齢化したからラミ・ノリは速球派の投手から打てなくなっている―かと思いきや、ノリさんは若干そういう傾向がみられましたが、全く打てないというわけではない。ラミはそういう傾向はあまりなく、主力の速球派からもそこそこの成績を残していました。事実マエケンからは3割打ってますし。しかし、ノリさんはラミよりも各チーム主力の速球派にまるで駄目、というケースがちらほら見られました。そこら辺がラミ三割到達とノリはいかなかったという違いなのでしょう。

 そういうことを考えると上の要因よりも、ラミ・ノリ以外にクリーンナップ打てる素材がいない、長打が出ないという要素のほうが大きいかもしれません。中日ではなぜか筒香がそこそこ打っていたので、345の三枚が揃わないこともなかったですが、ほかでは揃っていなかったですから、ランナー貯めさえしなければ、ラミ・ノリとまともに勝負しなくて済むのですから、打線に対処しやすい。分断して攻略しやすい打線だったということに違いはありませんね。*1
 
 シーズン初期にラミが不調と広島によくやられたというのも関係しているかもしれませんが、それでもラミは広島ローテにかなり分が悪かった。ドームならともかく、統一球導入後ラミ対処はしやすい&まともに勝負しなくていいというのはかなり大きかったでしょう。極端な早打ちで誘い玉中心で勝負すればよかったですからね。
 
 ほかのチームもそういう状況を知っていますから、巨人はベイをフルボッコにできました。中日ももっと勝ってもよさそうですけど、筒香が打ったことやそれほど点を取るチームでなかったことなどが作用したのでしょうか。阪神はいつものごとくあれでしたね。確実に弱いチームから勝つ!とか、そういう体質・戦略がないですから。勢いで勝ったり負けたり落差が激しいですし、守備軽視でベイとしてはいやらしさで何とか付け込めたということでしょう。ランナー出してなんとかノリ・ラミ勝負に持ち込めたと。あと虎キラーの番長もいましたしね。

■なぜヤクルトはベイに勝てなかったのか?      
 さて、ではなぜヤクルトは敗れたのか?ベイに勝てなかったのか?それはヤクルトの左腕が多いという事情にあったと思います。ノリさんは4割5分くらいヤクルトから打ちましたし。怪我などが重なってちょうどベイに投げられるPがいなかったりという事情もありましたしね。ちょうど広島戦の悪循環の逆の形が起こった故かもしれませんね。観客もそれほどいませんでしたし。
 
 ノリ・ラミ、球界を代表するバッターには速球を対処できなくなるという衰えがあっても、変化球を捌く技術は一流だということでしょう。ちょうど新人が速球は打てるけど変化球に対応できないの逆のパターンで。左腕に対応するのはそこまで苦労しない、技術があるから可能ということではないかと思います。普通は右2:左1の割合でローテにぶつけてくるものですが、ヤクルトはそれが右1の左2ですからね。優秀な左打者がいるチームはそれで苦労をしたのでしょうけど、ベイの場合は左で優秀な打者、チームの軸となる選手がいないがゆえにその効果が発揮されなかった。
 ※もしかしたら将来ヤクルトが空いたサードの穴埋めにノリを補強するかもしれない。そのためのPRだったり?
 
■ペナントを左右する左要素:各球団の左事情     
 各チームの左打者を見てみると、巨人は阿部・高橋・松本・脇谷と左が多く、中日は大島・森野、ヤクルトは川端阪神鳥谷・福留・両打ちの西岡、ベイは石川・荒波。こういう所が相手チームからすると抑えなくてはならない、打線としての左のポイントになるでしょう。
 
 打線はバランス、それぞれの打者が同じようなタイプの選手より、違った選手・タイプが多ければ多いほど投手としてはその打者ごとに攻め方を変えなくてはなりませんから、打線の攻略がしづらくなるものです。優秀な左打者が、しかもタイプが違う選手を最低3人は欲しい所でしょうね。1・2番型、ミート・粘りタイプとか、長距離砲とか、あるいはひっぱり・右打ち(逆方向の打撃)とか。インコースに強い、あるいはアウトコース変化球に強いとかね。まあいろいろあるでしょう。
 
 そういうバランスを考えると、広島に本格派右腕が多くても、対巨人では巨人の優秀な左打者に攻略されやすいと言えますね。特に長距離砲阿部・高橋にそれまで好投してきたバリントンが一発喰らって負けるというのを何回か見ましたし。ここで単純に塁に出る・繋ぎのタイプと、長距離砲というタイプに絞って分けた場合、巨人はそれがしっかり揃っている、バランスが優れているので右の本格派というタイプ、真っ向勝負という偏った広島投手陣を巨人が攻略するのはさほど難しくなかったでしょう。
 
 中日は大島が出てきてくれて両方揃った!しかし他に左の良い打者がちょっと見えてこないので優秀な左打者がもう一人は出てきてほしい所。左の代打も誰なのかちょっとピンとこないですしね。高齢化する中日にあって左打者だけは今後もめどが立っているというのが明るい材料ですかね。優秀な右打者は補強して何とかならないことはないですし。
 
 ヤクルトは川端一人しか思いつかないところが、かなり戦力バランスとして厳しい所。こういう所もベイが優秀な左腕がいなかったのに、互角に戦えなかった要因でしょうか。そういう点も含めて、ヤクルトは左の長距離砲松井淳を今年中に何とかモノにしたいと考えているのではないでしょうか?さらにもう一人くらい左で打てる選手が欲しいですね。バランスが悪いので、ヤクルトは優秀な左バッターを外国人に頼りたいところですが、バレンティン・ミレッジと良いのが既にいて、外国人枠が埋まってしまってますからね…。優秀な外国人がいるのと対照的に外野・内野で日本人の大型野手が育っていない、古田時代の飯田とか土橋とか選手がわんさかいた時代と比べるとなかなか若手が育って出てきていないのはやはり怪我人が多いという首脳陣事情と通じるものがあるのでしょうか?宮本以降、凄いの出てきた&育ってきたなぁ~っという気があまりしないんですよね。まあ、中村がいいんで期待したいところですが。投手にいい素材が多いように、投手優先でドラフトでとっているからとかなんでしょうか?
 松井が育ったら、繋ぎという意味だった外国人を他球団とトレードする。んでまた違う優秀な選手を海外からとってくる…。そういうことができればヤクルトは良いんですけどねぇ。海外からいい選手探してくるのが上手いんですから、そうした方がいいと思うんですが。
 
 広島は松山・ルイス・天谷・丸といった左バッターが誰か三割もしくは25本あと出塁率四割とか、使える左が出てこないとペナントを制するのは夢のまた夢でしょう。ヤクルトが野手出てこないなぁ~と言った以上に乏しいですからね。栗原か堂林くらいしか思いつかないですからね。そういや広島もいい新人捕手いたような。白濱?彼使って育ててほしいですね。*2
 
 ということで、我らがベイスターズの今年のテーマは左の長距離砲になります。荒波・石川はアベレージ・塁に出るとして、去年はまあそこまでの成績を残したわけではないのですが、今年は打って三割・出塁率四割の飛躍を期待したいところ。結構いける気がするんですがどうでしょうか。彼ら二人で左の細かい方面はいけるとして、長打を打つタイプの筒香筒香が左の長距離砲として機能するかどうかが大きなポイントになります。クリーンナップのコマが足りないということで、ブランコを補強しましたが、彼も右。クリーンナップが全部右になってバランスが悪い。それを踏まえて左の長打も打てそうな三番型モーガンを獲ってきたということでしょうね。今のところ当たってはいませんが、走塁・守備ができる、出塁率がいいので最低限の仕事はしている感じですかね。彼か筒香がどうにかなってほしい!というのが首脳陣の切なる願いでしょうね。今のところ変化球に全く対応できていない感じでかなり心配です。
 
 クリーンナップの左右のバランス、そういう点で割を食ってノリさんがスタメン落ちたり、6番に置かれたりするわけですが、それ以上に三人とも足が遅いというのでモーガンが3番に置かれている所以でもあるでしょうね。ツッツは足遅くはなくても早くはないですし。ラミ・ノリが3年後もいるとは思えないので、次は長距離俊足タイプが求められるんでしょうね。柳田なんかのどから手が出るほど欲しいんじゃないでしょうか?
 なんで藤田プロと内村をトレードしたの?という疑問もきっと、内村はスイッチヒッターというが理由なんでしょうね。そのサユウどちらでも打てるという器用さが考慮されたのでしょう。藤田の守備・二塁手で左打ちで、そこそこの率を残せるという要素はもっと高く売れなかったのかという気もしますけど。
 
 
■左の利点 なぜ左打者・左投手は有利なのか?
 どうして左打者が有利かと言えば、右投手の本格派って状態が悪い時に速球がシュート回転する。左打者へのインハイがど真ん中に行きやすい。それを左打者が狙って攻略するという図式ですね。じゃあ左投手の時は?右打者に同じ現象が起こるのでは?となってきますが、左投手の場合、本格派・オーバースローってまずそう見かけない(石井一久菊池雄星くらいですかね。あとは松井裕樹かな?)。左投手というだけで変則タイプが多い。サイド気味に投げるような感じのね。対左投手なんか見てもアウトローベースのコースにわずかに通るだけでストライクになるという反則的なものがある。ゆえに左打者はその遠い外のコースを一打席限定ではまず打てないのでワンポイントという起用法が出てくるんですね*3

 右でもサイドスロー、昔いた巨人の斉藤雅樹なんかコントロールと変化球の球種だけじゃなく右バッターに対して、同じようにアウトローへ角度つけてギリギリ一瞬コースを通るだけというのがあったんじゃないでしょうか?それできるだけで相手はキリキリ舞いですからねぇ。森福なんか見ると特に卑怯だなぁと思いますもん(笑)。サイド気味で投げる場合、あんまりシュート回転して甘く入ってしまうという傾向が見られないんで、そういう失投もなくなるんでしょうね。吉見なんかコントロール良い投手というのは速い球投げながらもそういうシュート回転をさせないコツとかを知っているんじゃないでしょうか?大けがしないコントロール、最低でもそこにはいかないようにするってのがあると言いますしね。*4
 
 記録を残している大投手を見ると、先発では右投手の方が圧倒的に多いのにその比率以上に左投手が多い。豪速球をバンバン投げて体に負担がかかるわけではないのと、やはり普段右投手との対戦が多いので、左の角度・球筋というのに右打者が苦労する傾向があるからなんでしょうね。どうしてもバッターは左よりたくさんいる右投手のそれを基本に調整するでしょうからね。それでも優秀な左腕はそんなにいない、数が少ない。ただ左で投げているだけという投手が結構多い。そこから投げ方やコントロールがついて出し入れができたり、球種を増やして引き出しが広がると一気に化けるんでしょうが、そのあともう一つを乗り越える壁が厚いので中々優秀な左腕はでてこないんでしょうね。昔から高卒左腕はリスクがデカイと言われるように、ドラ1素材でも、プロでは全くダメで引退というケースもありますからね。
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ベイスターズの左投手事情        
 ―とまあ、そんな要素があって、ベイは去年ヤクルトと互角に戦えた。優秀な右腕が何とかならないと今年も、ベイはヤクルトに勝つ可能性は高い。小川とロマンだけですかね?先発に七條とかが機能しないと厳しそうですね。あとは敗戦処理でよく焦げてた若手日高・山本あたりが成長してないと、シーズンの中継ぎのやりくりが…。
 
 ベイとしてはヤクルトは去年並、勝ち越しを期待したいところでしょう。そして広島・巨人の負け越しを一つでも多く減らす、互角の戦いをしたいところ。そのためには優秀な左腕が必要。その期待を持ってソトを取ってきたのですが、が…ダメっっっ!前回書いたように、巨人・広島と続けるローテで井納・ソト主体だったのですが、ソトが良くないとなると、佐藤・土屋・神内そこらへんに一度先発を任せるのでしょうかね。藤井と同じように期待されてきた林はどうなっているんでしょうかね…?まともに働けないところを見ると藤井はそれでもよくやれている方なんでしょうか。新人左腕が育ってこないところを見ると、左腕は投げさせれば成長するという感じでもないのでしょうか?初めから有望なのを取ってこないとダメ?
 
 打線のポイントは書いた通りで、投手のポイント・キーになるソトがこけて今の所ちょっとまた広島(&巨人)対策は厳しいというところでしょうか。夏以降の戦力整える首脳陣の能力次第ですかね?あんだけ練習!いうてましたし。
 
 でも打線も上に挙げたポイント・左の長距離砲がまだまだという状態ですからね…。先発投手が怪しい中、どうなるか…。まあ二けた負け越しはなくなるかなとは思うんですが、ブランコ入ったし。
 
 ※そういえば前回の予想で書くの忘れていましたが、広島の新人P、二けた勝てるようなドラ一新人投手はマエケンのような例外を除いて安定して働いた例がないのですよね。大竹も一時期故障して結構戦列を離れましたし、横山・永川とか抑えで使えそうな投手が出てきても故障。バリントンも二年目でホークスに一回(二回だっけ?)KOされたとき制球が定まらない感じになってしまい結局シーズン14敗。福井の二年目もだめだった。だから野村が安定して今年も10勝するような戦力になれるかかなり心配ですね。しかも貴重な先発左腕。先発投手のコマがようやく揃ったと言われながらも、故障だらけ、投手陣をしっかり整備できるコーチ・首脳陣になっていないような気がします。
 
 さっそく野村が故障、中継ぎで福井も炎上、今村?先発ローテ期待された投手がダメで5・6番手が久本・中崎ということですからやっぱり広島は厳しいでしょうね。んで開幕になぜか先発が間に合わずに、仕方ないのでバリを中五日ですから…。なんで開幕したてで先発が中五日ローテなんですかねぇ…。これじゃあもう後半先発ばてて、ダメになるフラグびんびんじゃないですか…。
 
 ベイを見た限り、!イケると太鼓判を押せるレベルではないですが、一応左腕には藤井・ソト・佐藤称万(だっけ?)・土屋がいることはいますからね。広島の左腕を見たことがないのであまり断言できないのですが、それでも途中加入の久本以上の左腕よりいい素材がいないという話を聞いたので、今後左のリリーフはともかく先発で彼以上の左腕が出てこない。そういうことを考えると広島はペナントを戦う上でかなり厳しいと言わざるを得ないでしょうね。優秀な先発左腕を最低一人、もう一人そうでもないが10勝10敗~7勝7敗クラスの左腕がいないと戦力バランス的に広島が優勝・Aクラスというのは難しい気がします。仮にまたベイは負け越しても、トータル的に広島の上を行ける可能性あるんじゃないでしょうか?*6
 
 ベイはカープに3タテ食らった後に、ヤクルトを3タテしてました。それで熱いAクラス争いを演出してましたね。この調子でカープを押し上げて投手を酷使させていけば、来年ボロボロになったカープ・巨人も中日も戦力ダウンで面白いことになるかもしれないですね。高度な広島押し上げ戦略ですな―と去年つぶやいた通りの展開になるかもしれません。

 
■おまけ つぶやいた余計なこと     
 去年書くつもりでストックしていた。つぶやきを一応のっけときます。早く書けば使ったんでしょうけど、今更感あって使わなかった。
 トレード情報漏らすコーチもそうですが、藤井は誰から聞いてしかもそれを書いたんでしょうかね?組織としての体をなしてないですね。なんか最近、~~禁止を徹底してますが、選手の規律は選手を厳しくすればいいっていう問題じゃなくて組織を縛るもの、組織を方向づける指針あってのものですから、何考えてるかわかりません。
 打撃投手いないキャンプとかノリの結果に報酬出さないとか表面だけ取り繕ってる感がバリバリですね。 ノリ欲しいですね、一年だけでも活躍すればいいです。ハズレ外人感覚で5000万~くらいは出す価値あると思います。素行はアレでも。ノリさん取らないかな~。
 

テレ朝であった工藤さんとダルの対談でしたつぶやき―
 ダルは普通の投手が理想の投球フォームを練りあげていくのに対し、その時のコンディションによって幾つかパターン分けして使い分けるんだよなぁ。周りから見るとそんなに変化わからんのだけど。調子を覚えとけば対応できるってこれまでの投手の発想からすると考えられんわな~(驚)。
 ダルはコントロールに定評あったかな?スピードと球種がすごいけどコントロールはそうかな?悪くはない、普通ってとこじゃないかね?カットボールが有効だったというのは向こうのバッターの性格が大きいんだろうけど、向こうの球質も大きいんじゃなかろうか?外のカットボールがちょっとしたスライダー並みに曲がってたし。
 足の上げ方変えることでタイミングをずらされるとバッターが手を出してしまう。なるほど。しかしセカンドランナーまで考えているのか…。工藤さんもびっくりやなぁ。今年経験を積んだし来シーズンはワインドアップでもっと凄い球が投げられるといいなぁ~。
 
 テレ朝の野球番組見た、MC中居はもういいんじゃないかね?野球関係で中居毎回持ってくるのは…。キューバのショートすげぇな。野球選手より、バレー・バスケの身体の使い方に近いもん。身体のゆるみがハンパねぇな。そりゃショートは中南米の独壇場やわ。
 杉内のあっちのボール対策、以前はKOされたが前回はノーヒットのパーフェクト。杉内は詳しく語らなかったが、きっと水なり汗なりつばなり指を湿らせてボールがフィットして滑らないようにする対策を覚えたのだろうね。だから安定するようになった。向こうのボールへの対応・適応が出来ないとどんだけ優秀な投手でも機能しませんからね。

アイキャッチ用画像

横浜DeNAベイスターズオフィシャルイヤーマガジン 2018 ([テキスト])

*1:クリーンナップ、そして後ろのバッターに誰が控えているかということは往々にして言われることですが、どんなに怖いバッターでも勝負しなくていい。最悪次のバッターと勝負すればいいという状況・打線であるかどうかで全く変わってくると言われますからね。よく、各チームの4番打者の比較なんてありますが、その後ろに誰が控えているかで条件は全く違うので注意が必要ですね。あまり打ててないとしてもチームを変わったら後ろに頼りになるバッターがいるので打ち出すなんてのはよくある話ですから。これは逆も真なりで、FAで大金出してHR打者を取ってきたのにHR全然打てないじゃないか!なんていうのはそういう諸条件・背景を無視してるからですね。選手一人のパフォーマンスだけで考えるのはダメフロントが行う典型的なミスですね

*2:各球団の左事情を解説するはずが、阪神についてはノータッチですね。特に書くことなかったんでしょうね(^ ^;)

*3:左のワンポイントというのはそういう打ちづらさという理由がありますが、何より左打者に対して外一辺倒で、外の出し入れで勝負できるという要素が大きいのでしょうね。谷繁さんがプロ野球ニュースで、ワンポイントの場面かどうか忘れましたが、左VS左で一点を争う終盤でランナーをスコアリングポジションにおいて、インコースに投げさせることはまずありえないと言ってました。理由は言うまでもなく、左VS左でインコースの厳しいところを要求すると、投手はぶつけてはいけないという心理から甘く入ってくることがある。そういうリスクを取れる場面じゃない時に、インコースを要求することはありえないからですね。まあそういう理由で、左のワンポイントというのは外一辺倒で勝負をしているわけですね。まあ、左投手で左打者へのインコースの制球力を持っている。それが持ち味だというタイプはあまりいないという理由もあるでしょうけどね。左投手は左の外と右打者の内・インコースを軸に勝負するタイプが殆ど、それが基本ですからね

*4:そういえばサイドスローというのは高めで勝負をするもの、そういうのがわかっていないから中日の松井雅だったか?は、又吉のリードが下手だという指摘を見たことがありますが、アンダーだったりサイドの球筋というのはいつものオーバーのそれとは違う。故に打ちづらくなる。高めをうまく見せて高低をうまく使うことでゾーン・コースを広く有効に使えるという要素があるかもしれないですね。これはまだ仮説なんでサイドスローの投手をじっくり観察して見てみたいんですが、なかなかサイドのそういう投手がいないんですよねぇ…

*5:※ちなみに中日は先発左腕がいない。山本昌も投球回50程度でしょうし、雄大もおんなじ程度。早く先発左腕をそろえないと、野手陣が引退して世代交代が起こる際、左腕不在のリスクでいかに優秀な右腕がいても負けが込んで、下位に沈む可能性がありますね。いち早く優秀な左腕をとってこないといけないでしょうね。チームバランス的に重要なポイントなのに、なんで外国人で左腕を取ってこないのか…?

*6:今、振り返ってみるとそういう点でもジョンソンはピンズド補強だったんでしょうね。