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別館、身体論・武術・スポーツのお部屋

身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい

工藤公康著 野球の本当のこと、ぜんぶ話そう!

野球の本当のこと、ぜんぶ話そう!/宝島社

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細かくは書きません、紹介がてらにポイントを。

 投手にとって重要なのはメカニックという概念。体全体の構造から、下半身の力をどう上半身に伝えて投球するか。その構造を理解しなくてはならない。さらに人によって体の構造、体格は千差万別であり、自分にあったメカニックを追求しなくてはならないということを力説しています。そのとおりでしょうね。

 ○ダルビッシュの凄い所は七色の変化球が使えること。普通のピッチャーはなにか一つ覚えると、違う球種が使えなくなる。彼はそういうところがない。身長比で腕が短いから遠心力でスライダーのコントロールが乱れるということがない。

 ○縦軸と横軸、どちらを使うかで投手のタイプは違う。必然的に得意とする変化球も違う。はフォークとか主体、同じカーブやシュートといった球種でも縦と横では曲がり方が異なる。

 ○打者にとって狙っても打てない球はストレート。

 ○調子の悪い時は、カーブを多投することでストレートのキレを取り戻すゲームメイク上先発というのはいかに調整・修正していくかが問われるわけですね。優れた先発投手というのはこの修正能力が高い投手なんでしょうね

 ○体格・構造は人によって違うために、安易なダルビッシュのマネは危険。田中のように今はダルビィッシュを真似るのを封印すると言い切れるのは英断、凄いこと。Nステでやってたように2030センチリリースポイントが前になったゆえに変化・球の伸びが打者の直前になり、うたれにくくなった話がありますね。

 ○山本昌より浅尾先発のほうがいいのでは?―は、間違い。投手には先発タイプ、抑えタイプがあり、瞬発能力に長けている浅尾は先発=持続的に投げてゲームメイクをするのに向いていない。投球フォーム、リリースするまでに短く投げるのは瞬発型。ただ藤川のようにゆったり投げる抑えもいる。彼は瞬発系の能力にも長けているという投手。和田・成瀬・摂津というのは短いように見えるが、その分下半身で時間をかけている。摂津は中継ぎと先発でやっぱりフォームを変えているんでしょうね。より先発に適したフォームに。傍から見てわからなくてもその調整は相当困難だったでしょうね。それが出来た摂津は偉大や、マジ偉大や…

 ○体が開くという話、本来身体は開かなくては投手は球を投げられない、メカニックが崩れて先に体が開くということになってしまう。まあココらへんは投手実際にやってる人は興味が有るでしょうが、そうでない人間には全くわからん話ですね。いや、いってることはわかりますけど、プロのレベルの感覚は到底素人には想像つきませんからね。パスですね。ダルビッシュは左のキャッチボールをしており、それを遊びとする。この疑問は後述。

 ○左腕を引くという話。同上の理由でパス。しかしテコの原理で説明するのはどうかなぁ?明らかにテコの原理のモデルだと身体運動は説明できないと思うし、タメを作る誤解を招くから止めたほうがいいと思うんだが…。ボールをより前でリリースするためには上腕関節リズムが必要&下半身からの連動=メカニックの話ですね。

 ○安易なフォーム改造は慎むべき。成功したのは斎藤雅樹くらい。本人に適したメカニックを知るべし。大石は背中に右腕を惹きつけるのが本人の本来のメカニックだったはず、それが崩れているからおかしくなっている。

 ○怪我について、肉離れはちょっと休めば動かせるから、直ぐ動いてしまいがち。しかしそうするとまた故障する。どこまで休めば大丈夫なのか理解しないといけない。投手の肩の筋肉は必ず切れる=肉離れ。だから投手の肩は消耗品。長くやるためには、それをさらに強い筋肉をつけて克服しないといけない。

 おそらく20代バリバリの投手が酷使以外の理由で、急に駄目になるケースというのは、若いころのトレーニングが足りなかったからではないでしょうか?「ああ、これでプロでも十分やれるな」、と慢心したというわけではないのでしょうけども、30代よりっと先の将来のために肩の筋肉をつけておかないと投げられなくなるということを知らずに、「毎年この程度のケア・トレーニングで十分成績を残せる。だからこれでいいのだろう」―となってしまった結果じゃないですかね?長くやるためのトレーニングというのが投手には必要不可欠で、それが不十分だといきなりガクッと衰えるということになるのではないでしょうか?去年はあんなにすごかったのに、なんでだろ?という人いますよね。そういう人はツケがたたったというケースが有るんじゃないでしょうか

 ○日本人メジャーリーガー投手を触らせてもらったら、内と呼ばれる腕を内側に回す筋肉が張っている。ボールが滑るために必要以上にそこに筋肉収縮を行なっている=バランスが崩れている。肩甲骨の内旋・外旋の筋力を使用するバランスが崩れる=故障。松坂もそうだろう。滑るゆえに故障しやすくなる。ダルも本来七色の変化球が滑るためにカーブなどが使えない。

 ○メジャーリーガーが苦労しないのは、適応した人間だけが生き残っていること、幼い頃から慣れていること、なにより手が大きい。野茂はボールの違いに気が付かなかったという。まあ、彼はフォークだけですからね変化球の心配がなかったのも大きいでしょう。手が小さい上原・ダルは浅く握って適応している。

 ○松坂の投げ込みしたいは、日本人はそうやって調整してきたからでもある。そうしないと微妙な感覚が作れない、維持できない。マエケンなんか投込しないでも大丈夫って言ってますね、彼はメジャーむきですね。適応するためには暖かいところにキャンプ前に自主トレで投げ込んでおくべき。

 ○ルーズショルダー・鼠径ヘルニアについての対策が書いてあります、興味ある人はどうぞ。怪我には理由がある、球団として配球のようにしっかり蓄積してデータ化して対応すべし。毎回同じ怪我では成長がないですよね…。怪我離脱は見ていてムカッとしますね、ファンとして。中日には長期離脱選手がでないでヤクルトをまくった年のように、故障しても最小限で済ませられるような制度が整っているチームが強いチームという気がします。巨人はデータは橋上さんでグッと良くなったでしょうけど、この怪我については全くダメって気がしますね。今年・来年辺り、また怪我でorzってなる気がします

 ○山本昌は骨と内臓が強い。トレーニングをやっても身につかなければ意味が無い=頑丈な身体というのは選手にとって大きいですね。んで疲れて内臓がばててメシが食えずに、身体がエネルギーを吸収できなければ、単に体を痛めつけるだけになってしまいますから。最近の子供の低体温、外で遊ばない&ジャンクフードなどに言及していますけどもっともですね。子供の頃貧弱、今もですが、だからよくわかりますね。低体温ですもん己も、不健康極まりない生き方してますし(´-ω-`)。

 ○最近の理論に触れてあります。パス。メンタルの弱さは練習量の不足=落合さんと同じですね。プロレベルでできるのであって、高校生に朝から晩までのような練習は厳禁とあります。プロ入り選手にしっかりとした道筋をつけてやるには論理、理解させてやることが必要=弱いチームは選手が育たない=コーチがダメってことですね。生え抜きが育たない=ダメチームです

 ○Nステであった斎藤のフォームについて。太学でストレートが通じず技術を磨いた、素晴らしい。しかし「変化への察知」が重要なプロで生き残っていけるか?コンディション管理が重要。人気選手故引っ張りだこで休みが少ない=疲労が抜けない。しっかりしたトレーニングが必要、二・三年か五年後に花開くかそれは誰にもわからない。批判されても実績を残した斎藤ならやれる!―とこの点は己も同感ですね

 ○ボールが飛ばなくなったことで打者が打ち上げようという意識になり、投手はゴロを取りやすくなった。中村は4月の時点で去年のような成績=48本は無理だろう。それはインコース見せて、アウトコース勝負じゃなく、アウトコースオンリーでもHRうたれないということがわかったから。インコース→失投パターンがないゆえに減っていくと。今後HRバッター・アベレージヒッター・足など、特性を生かしたものに特化されて行くと。長距離なら重いバットに…。しかしまだ長距離砲で適応した人間がいないという…。

 ○一流ほど答えは自分で見つける。松井もイチローもそう。一流ほどルーティンを欠かさない。

 ○イチローの技術はインナーマッスルと股関節にある。バッターは毎回試合に出場し、500~1000回とスイングすることで体のバランスがずれる。逆のスイングをして是正する調整法がある。前述のダルの左のキャッチボールはこれと同じでしょう。人間は左右5:5ではなく、利き手側に6:4とずれて初めて正確な運動ができるわけです。まあ5.5くらいかもしれませんけど、重要なのはちょっとバランスが偏らないといけない。しかしそれが利き手側に偏りすぎるとまたバランスが崩れるわけですね。ちょうどいい感じに修正するのに逆回転するのが一番いい。スイング・ピッチングは身体を螺旋状に使ってエネルギーを押し出すのですから、どこの部位からエネルギーの流が歪んでいるかをしるには慣れきった利き手を使うより、逆の手を使って逆の螺旋をして異常を探す方が異常に気づきやすいということでしょう

 ○ナイターでどうしても寝るのは1時2時になる。メジャーのように食事は出ない。やっぱ夕食は試合後なんですね。体の調子乱れそうですね。そして次の日がデーゲームになると、ホーム入りが8時で7時起きになる。睡眠時間5時間くらいになると。つらそうだなぁ

 ○右対右、左対左でも得意とするバッター・ピッチャーは結構いる。

 ○弱いチームはワンプレーがおろそかで、ミスをしても今は得点につながらなかったからいいじゃないかという低い意識。チーム全体で優勝に向かう高い意識が必要。監督→コーチという意志系統がしっかりしていないといけない。ドラゴンズ・ホークスが連覇できたのはそれがしっかりしていた。ライオンズ・ホークス、生え抜き監督は強い。渡辺・秋山監督は二軍から経験しているからチーム事情・選手を熟知している。ノムさんも言ってましたね、そういうチーム内で監督を育成するキャリアの重要性は

 ○捕手と勝利の方程式が決まればチームは強くなる。

 ○調子が悪いから二軍調整というのはおかしい、一軍でコンディションを整えられない選手が二軍で出来るというのは変。コーチがしっかり整え方を伝えられていない証拠。無論、疲労・怪我は別でしょうけども

 ○勝利の方程式が連敗続きの負け試合の調整でコンディションを整えられないというのはよくあること。むしろ今日は調整でいいから勝ちの時は頼むぞ!と送り出してやるべき。

 ○巨人に守護神が育たないのは注目度が高くプレッシャーがただでさえかかるポジションで、さらなるプレッシャーで潰されるから。二軍からの育成も重要。藤川のように同点・逆転でサッと変えて次の試合に引きづらないように変えてやるのがいい。4~5点もとられると自身を失い潰れるから。河原ェ…。少し上でも書きましたが、強いチームは捕手&勝利の方程式を育てられるチーム。巨人&阪神は問われるんじゃないですかね?特に阪神は今年藤川抜けましたしね。毎年のように捕手補強しているようではね…

 選手・コーチ・監督と言った人にむけてエールと言った性質があるなぁ、って読んでて感じました。まあ面白いですから、興味ある人はご覧あれ。野球関係の人はまあ必ず目を通すんでしょうけどね。細かくは書きませんって言ったけど、やっぱ結構書いたな(笑)。