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身体論・武術・スポーツ関係を分割してこちらで独立して書いてます 野球評論は辛辣に書いてますので苦手な方はご注意下さい。また基本長いので長文が無理な方はお気をつけ下さい

落合博満は何故GMとして結果を残せなかったのか?(前編)

落合GMの辞任について書きたいと思います。

 就任一年目の2004年にいきなり優勝し、07年にはCS勝ち抜けの日本一。福留のメジャー移籍やWBCで主力選手が抜けた08年の3位を除けば全て1位か2位という驚異的な手腕を発揮しました。監督最終年には球団初のリーグ連覇を達成と文句のつけようのない結果を出し続けてきた落合は名監督・超一流の監督であることは言うまでもないでしょう。

 現役時代も3度の三冠王という記録を残すなど超一流の打者・選手であったことは揺るぎない事実であり、「名選手かつ名監督」という稀有な存在でありました。かくいう己も落合氏の見事な手腕と独特の分析・着眼点から彼のファン・信者となって、彼の発言を逐一チェックするようになりました。

 彼が14年にGMに就任することが決まったときには、どうやって中日を立て直していくのか、ワクワクしながら見ていたものでした。しかし結果は谷繁監督の途中解任と3年連続Bクラスという結果に終わりました。

■名監督、名GMとは限らず
 名選手、名監督ならず―の逆を行く「名選手かつ名監督」だった落合。その落合ならば「名選手かつ名監督かつ名GM」になるだろう。ところが実際はダメGM・愚GMという結果に終わりました。超一流選手・超一流監督、しかしGMとしては二流・三流。

 中日的・落合的に言うとオレ竜ならぬ二竜・三竜でしょうか?まあそんなくだらない話はさておいて、なぜ落合はGMとして成功しなかったのか?という話をしたいと思います。監督としてダメならば、いつもの「名選手、名監督ならず」だったで話は終わりますからね。

 「名監督、名GMならず」ということがありうるということは今後の日本球界にとって非常に重要な視点かもしれませんので、語っておくことも大事だと思いますので今回はそんな話をしたいと思います。

GMとは?
 そもそもGMとは何なのか?メジャーではGMという制度が根付いています。球団のフロント・編成の最高責任者ですね。General Manager=組織のマネジメントを担う最高位職と言った感じでしょうか。近代化・官僚化以降の組織というものは、部門毎に権限を分ける。担当・部門毎に分けてそれぞれの職務を担当する。そして最高・中央司令部がそれを統括する。一番上のトップの組織が意志決定を行い、指令を出す。与えられた指令を各部門は実行する。それが基本ですね。明確な戦略・ビジョンがない場合は最高位の機関が明確な指示を出さずに、「よきにはからえ」で現場に丸投げをするということもママありますが。

 まあ、要するに組織を動かす最高責任者がGMです。軍隊なんかでは現場の実行部隊と違い、組織の意思決定などの指示を出す人たちを制服組と呼びますが、まあその制服組のトップとしてもいいでしょうね。デスクワークと現場の両者を明確に分けて更にその上にトップがいるなんていう形態も珍しくないですから。球団社長の下にGMがいる。GMは組織の序列上の2位・3位ということもまあありえるので。大統領と首相の関係のように、球団代表がNo1でGMを選んで経営を任せる。No2であるGMの人事権を持つだけで経営にはノータッチというのが一つの基本的な形でもありますしね。

 アメリカ・メジャーリーグGMという制度が一般化しているのは、職務の権限を明確化してその責任を担う事が経営上の基本、大事なことだからですね。成功すれば高報酬、失敗すれば責任を取らされて首を切られるというわかりやすい公式が成立しています*1。強いチームを作るには良いトップ=良いGMを連れてくればいいということになるわけですね。

 現場の監督ならば、目標は優勝ですから勝利を念頭において采配をふるえば良いわけですが、GMの場合はまたちょっと異なる要素があるわけです。当然、勝つために強いチームを作るということを目指しますが、球団経営のいちばん大事な要素は黒字を出すということですから、勝てなくても、人気がなくても、収益さえ上がれば成立するわけです。なので時に成果を挙げられない評判の悪いGMがいるわけですね。優れた選手をホイホイ放出することを厭わず、目先の金を確保するタイプが。

 まあ当たり前の話ですが、30近く球団があるメジャーにおいて、すべての球団に金があって、ファンが熱心に支持してくれて、優勝を目指して強いチームづくりだけを目指していればいいという環境にあるわけではないのですね。

 日本の球団でも強いチームづくりを目指しているのではない球団が幾つかありますから、まあいわずもがなでしょうか。勝つ気がなく惰性で球団経営をしているというのは枚挙に暇がありませんからね。勝つ気がないのではなく、単純に球団経営、強いチームづくりというものを理解していない可能性もありますが、まあそんな話は置いときましょう。

GMの目標は必ずしも強いチームを作ることではない。オーナー・球団トップの意向に沿うことがGMの役目
 GMというのは経営の要素、ビジネスの要素がある。とすると結果=勝利ではなく、結果=黒字もしくは球団の値段の維持になる。現在マイアミ・マーリンズに球団売却の話があるように、親会社・オーナーが変わる時、球団の価値が下がっていたら球団自体の存続が危うくなるわけですから、GMの最優先課題というのは球団の価値の維持及び向上になるわけですね。当然雇い主であるオーナーや企業の意向である収益を上げろという意向も無視できない。となると、ドケチ経営で選手やスタッフに給料を払わずに、絞り上げたお金をオーナーにーということもありうるわけです。

 選手・球団(職員)・ファンよりもお金ということはまあ何時でもどこでもブラック企業のような利益至上主義の会社で聞く話なので、特に違和感を抱く話でもないかと思います。で、長々こういう話を何故したかというと、GMには①チームを強くすることを求められて就任するケースと、②利益・黒字を出すことを求められて就任するという二つのケースが有るわけですね。

 てっきり、落合GM就任というのは①の方のチームを強くするためだと思いこんでいましたが、実は落合GMというのは②のお金の要素が強かったわけですね。就任直後に8億円のコストカットをしたということで話題になりましたが、結局白井オーナーの判断というのは、常勝軍団を作ることよりも球団の維持に重きが置かれていたということでしょう。

■年俸抑制・コストカットはチームを弱くする
 年俸抑制という手段は球団を保有する上で手っ取り早い手段ですが、当然それを行えばチームの士気が下がる・弱くなるのは当たり前の話ですよね。この会社で働いていたら、最近までは景気が良くて同業他社に比べて給与が高い会社だったけど、業績悪化に伴って優秀な(?)同僚・先輩たちの給料が軒並み20~30%以上カットされた。今後も給料が上る見込みはない―そんな状況になったら選手のやる気は削がれるに決まってますからね。

 そんな状況でその会社の雰囲気・空気は良くなるわけがない。そのイライラは当然伝播してファンと喧嘩したり、コーチと選手が衝突したりという最近の組織としての歪な事態につながるわけですね。

 そもそも中日という球団は、セリーグの中で阪神・巨人と並んでFAでの補強を厭わない球団だった。ウッズ・和田・谷繁・川崎などなど他球団から主力選手を取ってくることが絶対ではないにせよ、重要な要素を占める球団だった。FA補強ができるということは、要するに資金力があるということ。資金力がなくてFA選手が取れないだけならまだしも、既存の選手をつなぎとめるのに必要な資金がなくなった。そのため総年俸抑制・コストカットをしなくてはならなくなったという重要な経営の転換点があったわけですね。

 その中日ドラゴンズという球団の転換期にあって、その変革を落合GMに任せようということになり、コストカットを行った。これが決定的な失敗だった。金満球団ではないにせよ、資金力のある球団から資金力のないケチケチ球団になった。旧態依然の親会社頼みの球団経営をしてはいけないというのは今年日本シリーズに出た2チームのファイターズ・カープを見てもわかること。親会社に頼らず球団がきちんと努力をすれば収益をあげられるというのは、最近新規参入してきたDeNAベイスターズで自明のこと(DeNAになってから売上が大体倍になっていますからね)。ホークスも球団単独で黒字を上げていることからもわかるように、戦略を持って適切な経営を行えば、年俸抑制というコストカット、つまり従業員の懐に手を突っ込むという負の手段に頼る必要性はないわけです。

 利益を上げるために球団にも時間が必要でしょうから、一時的な年俸抑制というのはやむを得ない手段であり、それは致し方ないと思います。選手にも「今こういう努力をしている最中で、成果が出たらまた元の給料基準に戻すから、頑張って数字を残したらちゃんと前みたいに年俸を上げるからしばらく我慢してくれないか」と説明をしたら、選手も反発をすることはなかったと思います。

 平田・大島が落合GMを嫌って反発した。このままでは中日を去るだろうと言われたのもこれによるわけですね。「確かにチームは低迷しているし、優勝もできていないが、自分たちはきちんと結果を出している。数字を残している。なのに給与に反映されないのはおかしい。適切な経営努力をして黒字を増やして、選手の給与に当てる割合を増やそうともせずに、何だその態度は!」と反発するのは当然ですね*2

■年俸抑制は間違いではない。が次の一手経営の改善が必要だった。その次の改革に手を付けなかったのが失敗の本質
 落合GMが適切な対策を打たなかった、黒字を増やすために中日ドラコンズをより魅力的な球団にすることをやらなかった。問題はこれに尽きるわけですね。しかし、これは落合GM一人の責任ではなくて、むしろ球団やオーナー白井氏サイドの責任と言えるでしょう。どうみても落合GMは野球バカ(否定的な意味合いではなくね)で野球畑の人間。そんな人間が収益を上げる云々経営畑の話がわかると思えない。今後いかにして球団を生まれ変わらせるか、抜本的な改革をする人物を連れてきて、一から球団経営を見直すことを行わなかったことのほうが問題でしょう*3

 また、親会社の予算がなくなったというのなら、日本ハムファイターズが行っているように、最初から総年俸の予算を決めて、BOS(ベイスボール・オペレーション・システム)という基準を作る。その基準に従って選手の年俸を決定するというような公平な査定基準を導入するなどやり方はいくらでもあったはずです。

 そういう基準づくりをせずに、落合GMという一個人に委任してしまった、任せきってしまったところに問題があったわけですね。どうみても誰かトップ一人でなんとかなるような性質の問題ではない、構造的問題であり、組織として体制を一から改造しなくてはいけない問題。そうせずに問題の本質を見誤って、優秀な一個人に全面委任するという決断を下した。これは白井オーナーの根本的な認識ミスであると言うべきでしょう。

■白井オーナーや球団トップの責任は落合GM以上に大きい
 彼は落合監督招聘のときにも、色んな監督候補が上がっても、次々NGを出して最後に出た落合の名前にようやくGoサインを出したという経緯があります。優秀なトップ・人材を選んで全面委任すればそれでうまくいくという過去の成功体験を未だに引きずっている可能性は高いでしょうね。それで今回一度落合GMという体制で痛い目を見たわけですが、果たして次こそは問題の本質はGMや監督ではなく、経営判断をする球団トップだと理解して対策を打つことが出来るでしょうか?これまでの経緯を見るとなかなか厳しそうな気がしますね。

■落合GMは無能か?
 ここまで書いてきたことを読むと、では落合GMはやはり無能ということでおしまいになりそうですが、正確に言うと落合のGMとしての実力は未知数と言うべきだと思います。個人的に落合を高く評価しているから、こういうのではなく、そもそもGMが実力を発揮する前提として、球団が強くなろうというビジョンを持っているかどうかというのがあると思うからです。ファイターズにしろ、ベイスターズにしろ球団がちゃんとチームを強くしようという意図があるわけですね。

 ところが落合GMの中日のケースでは、球団がそもそも経営を根本的に見直して強いチームを作ろうという意志・戦略がなかった。資金力があって資金面でのバックアップがある。その予算から選手補強を行えるという前提がなければ、日本・NPBにおいてはGMの役割は殆ど無い。GMとして出来ること、選択肢がほとんど与えられていなかった。そういうことを考えると、落合GMの手腕は未知数というのが適切かと思います。

 ただ、NPBの閉鎖的な環境*4では、ファイヤーセールのような選手がホイホイ放出されることもない。大型トレードが当たり前でもなく、FAで選手を放出してその代わりにドラフトの指名権利をもらうなどといった選択肢もない。NPBでは優秀なGMというものがそもそも出ることが殆ど無いといえます。

 日本だと監督が全権を持って、GMのようなことまでやるのが一般的だった。あまり知らないのですが日本ハム大沢親分がそんな感じだったとか。GMよりも全権監督のほうが結果を出しやすいという要素はあるでしょうね。明確に球団経営・ビジョンがしっかりしていないなら尚更。

■過去の名GM根本陸夫星野仙一
 GMといえば、やはり西武ライオンズダイエーホークスの黄金時代を築いた根本陸夫氏だと思います。彼がどうやって強い球団を築いたかというと、それは球界に張り巡らせた人脈にあるといえると思います。アマ球界の情報を正確につかむことは、将来のスター候補がプロの世界で当たるかどうかということを知る上で不可欠ですし、何より不人気だったパ・リーグに来てくれるかどうかわからない環境では選手を家族や高校・大学・社会人野球の会社を含めて囲い込む必要がある。物量作戦で、ありとあらゆる関係者の世話をすることで優秀な選手を入団させる必要があった。

 またスカウトというのが全国のいたるところでアマチュア選手を見ているように、優秀なスカウトをどれだけ確保しているかということがドラフトの成否を分ける。ドラフトで優秀な選手を取れるかどうかが、チームを強くするか弱くするかを決めるもっとも重要な要素と言えるといっても過言ではありません。根本氏が二つの弱小球団を常勝球団、球界を代表するチームに変えることが出来たのは、いろいろな要素があるでしょうが、彼の人脈網に加えて、優秀なスカウトを知っていた・チームに迎えることが出来たという点が大きいといえるでしょう。

 根本・星野の話でそもそも優秀なGMとはどういう能力を持った人間か?GMに必要な資質とは何か?という話をこれからする予定でしたが、長くなりすぎたので分割しました。中途半端な感がなくもないですが、一本にするとあまりにも長いので。続きはこちら→落合博満は何故GMとして結果を残せなかったのか?(後編)

 

采配

落合博満 バッティングの理屈―――三冠王が考え抜いた「野球の基本」

~中日ドラゴンズ創立80周年記念~ 強竜列伝 栄光の軌跡編 [DVD]/日本コロムビア

一応、楽天リンクも。(采配落合博満バッティングの理屈強竜列伝 栄光の軌跡編)

*1:無論、アホオーナーがアホGMを連れてくるという事例もあるのでこの組織のセオリーも絶対的な話ではありません

*2:契約更改の席で大島に一番として得点圏打率がどうたら、守備がどうたらケチを付けていましたからね。払える金がないのでそうやって少しでも評価を下げようとそういう事を言ったのでしょうけど、まあそんなこと言えば当然嫌われるに決まってますよね

*3:というか、落合政権時代から客が入らないという話がされていて、集客のために何ら具体的な改善をしてこなかったことにもっと注目すべきだったでしょうね。それを玄人好みの野球だからと落合野球に責任を押し付ける声がありましたが、DeNAが無茶苦茶弱くても集客に成功した事実を見てわかるように、要するに球団の営業力次第ですからね。弱いならともかく強ければ地味でも集客はやり方次第で絶対にできたはずですね。問題の本質は球団のビジョンのなさ・旧態依然の経営にこそあるわけですね

*4:悪口ではなく、メジャーと比較して選手の移動がオープンではないことを指します

身体の話(2016/11?)


 ようやく首も治ってきて、締切迫っていた本も返して、未消化の野球ネタを消化したいと思います。今シーズンのおかしかった継投のチェックやら、CS・日本シリーズ、来季へのホークス人事・選手の移動で4本は書きたい。落合さんが中日を去ったこととか、巨人ネタとかカウントすると6本は描くことが溜まっているわけですが、1月中に3本くらいは消化して終わってるはずですが、どうしてこうなった…。まあ、そんな愚痴はさておいて、とりあえず簡単に更新できる身体論から更新したいと思います。先月の穴埋めとして回すかな?これ。

 ○ヘッドバンギングでゆるめる―シャワーで頭を洗っているときに気づいた身体のゆるめ方。低い位置にシャワーを固定して手を膝について頭・背中・腰をゆらす。当然やり過ぎたら危険な行為だが、シャワーを浴びながらの姿勢でゆすることで背骨を効果的にゆるめられる。もちろん、よく映像で見かける危険な十代・切れる若者みたいに激しく振るのはダメ。頭を振ると言うよりも、身体・背骨を振る。腰を揺らすことができればそれでも良いと思うが、それを全身にうまく波及させたい。腰より上をほぐすことが効果的にできるやり方はあまりないので良いと思った。軸タンブリングなんか、背骨が上手くゆすれないけれども、この姿勢だと上手くゆれる。まあ、当然軸にはならないけれども、軸を作る前のほぐしとして良いのではないかと思う。

 四つん這いで、四足で地面に手をついた姿勢でゆらして上手くゆるむのならそれでいいと思う。まあ、個人的にはそれではあまりうまく揺れないので、こちらのほうが効果があると思う。直立から自然に腰を曲げて、膝に手をおいて頭・腰・足と横から見た時に三角形に見える形ですね。まあ、そんなに姿勢にこだわらずに、揺らして自分で一番いいポジションを探すのが良いでしょう。膝も腰も自然に任せてOK。

 頭から背中を軽く揺らすことでゆるめていく。逆に足からゆるめて波動を上半身にゆるめるのもいいかと。うまく背骨全体がうねるとポーンと気持ちよく抜けるところがある。地面にスターンと抜ける感じがポイントかな?まあこの場合、地面から天への垂直軸と体軸は切り離されて直角で交わる形になるので、背骨が頭から尻へ地面から見て垂直に抜けるということだけど。そういえば、武田鉄矢さんが尻尾があるようにという意識の話していたっけ。今度は尻尾を意識してやってみるかな。そんなことを思ってやってみましたけど、あんまり感じは変化しませんでしたね。


 ○壁たて伏せ、机などに倒れ込みながら落下感覚を鍛える。そんなことを多分前にも書いたと思いますけど、階段で登る時に、一段ごとに倒れ込みながら練習するというのもいいのかも。人目に触れると恥ずかしいので人がいないことを要確認で。


 ○肩甲骨、骨ほぐし*1と肩甲骨を突き出す腕立で可動域が広がった話。ふと、骨ほぐし・骨ストレッチをやったところ、背中・肩まわりがラクになって気になって本をチラ見してやっていました。手首と鎖骨と頭上でバタフライの腕の使い方で手首を掴んでほぐすやつくらいですけどね。

 で、はてなブログだったかな?肩こり対策云々で肩甲骨の可動域を広げようみたいなのを読んで、久々に肩甲骨を突き出す身体操作をやって、固まっていることを実感。肩甲骨を突き出して、背中あたりの肉が肩甲骨同士で挟めるようにする。椅子かなんかに手をついて、腕立て伏せをする姿勢で、腕力・上腕二頭筋や三頭筋・大胸筋に力を入れるのではなく、肩甲骨を動かす。肩甲骨が突き出るように背中側に力をかける、圧力をかける用にする。肩甲骨はローリング・回転することや左右・上下に動くことも大事なので、いろいろな方向に動かす。お風呂上がりに体が柔らかい時にやると効果的。

 いきなりやると痛めるので、徐々に可動域を広げること。決して無理せずに、ちょっとでも痛いと感じたら間を開けて次の日とかにまたやったほうが良いと思いますね、痛めたという話をよく聞くので。肩こり・背中の疲れ・痛みというのは肩甲骨のそば・周辺の筋肉から固まっていくので、そういう痛みを持っている人にはオススメですね。肩甲骨剥がしが最近ではアスリートの常識になっていると思いますが、必ずパートナーがいるので、一人でもできるやり方なのでいいかと。

 ラジオ体操などにある身体をねじる運動が、年取ってから若い頃より回らなくなった感があったが、これをやって肩甲骨・背中の可動域が広がった結果、スムーズに回るようになった。ちょっと腰をかがめると腰が辛くなるようになったが、背中とかすぐ疲れるようになってきたので、その対策・ケアに有効だと思いました。

 ゆる体操で肩をぐるぐる回すやつで肋骨が動くような感じがまるで無かったんですが、可動域が狭かった。固まってたからなんでしょうね。ちょっとやってみたらちょっと動く感はありましたね。まあ全然肋骨動かないんですけど。

 ○肋骨をアコーディオンのように使う―んで、肋骨を動かすという話になって、そのアプローチとしてアコーディオンのように動かすという話。脇の下に手を入れて、肋骨を抑えて(もちろん力を入れずに軽く触るだけ)アコーディオンのように肋骨を伸ばしたり縮める。左右それぞれやる。肋骨を動かすことで肩甲骨と肋骨の癒着が弱まるのか、添えた手によって支えが増えた結果かわからないが、肩甲骨が背中の中央により易くなる。可動域が広がる。添えた手の上に脇を乗っけるイメージでズルっとやると、より肋骨と肩甲骨が別れる・肩甲骨が浮く感覚があった。

 とまあ、そんな身体で感じたこと・気づきをメモ。

*1:ゆるめる力 骨ストレッチ/文藝春秋

読んだのこれだったのか、どうか忘れましたが。

北京オリンピック400mリレー、ドーピング発覚で日本銀メダルに

 ジャマイカチームの第1走者、ネスタ・カーター選手の検体再検査で禁止薬物「メチルヘキサアミン」が検出されたとか。結果、ジャマイカの金メダルが剥奪されて、銅メダルだった日本が銀メダルに繰り上げになったようです。

 当時、日本が銅メダル・初メダル獲得で喜んだものですが、銀メダルになるとは…。しかし、このようなドーピングで繰り上げというのは微妙な感じになりますね。昔、室伏選手が繰り上げで金を取ったときも同じような微妙な感じになりましたが、やはり今回も「何だドーピングで金繰り上げって…」と思った人は多いのではないでしょうか?

 喜びを味わうために、それこそもう一度レースを行って、そこで大々的に表彰するとか何かやってほしいものですね。しかし、もう9年近く経ってるわけですから、当時のようなパフォーマンスを期待することは不可能ですし、難しい話です。まあでも、映像でうまく外のチームを遅くしたりして、当時のメンバー四人に走ってもらうとか何かやりようはあるのでは?という気もしますがどうでしょうか?

 今回のケースはオリンピックの反ドーピング機構が当時提出された検体を保存していて、そこから再検査でドーピングが発覚したという流れのようです。いくらなんでも再検査遅すぎるだろ!と思うのですが、暗号技術のようなもので、その技術が発達すればそれに伴う解読技術も発達する。8~9年経って発達した技術で当時には検出できなかったドーピングを検出できるようになったから今になって発覚したということのようですね。

 つまり、当時のドーピング検査では引っかからずにセーフ判定がされていたということですよね。バレなきゃセーフという考えで、絶対バレない物質が選手の間に流通していて、それを使っていた選手が何人もいたということですよね。ロシアが最近は組織的なドーピングで問題になっていますが、ロシアに限った話ではないでしょうね。

 旧共産圏はそういう文化がありそうですし、アメリカでも成功すれば一攫千金がつかめるということで多くの選手が手を染めているのではないでしょうか?途上国の選手であれば、ドーピングのハードルは低いでしょうし、手に入れられる名誉と富は計り知れないでしょうからね。

 ボクシングでドーピング検査を徹底すべし!みたいな話を書いたのですが、それこそ有名なボクサーが10年後にドーピングでこれまでのタイトル剥奪!みたいな話聞いたことないですよね?まああんまり世界のトップどころを熱心に見ていないので、それこそ知らないうちに、あの誰々がドーピングで三階級制覇取り消し!とかあるかもしれませんけども。

 ボクシングは本当に反射神経と瞬発力のスピード&バネの世界なのでドーピングが非常に有効な世界。今からドーピングの検体をしっかり管理しておいそれとドーピングに手を出せないような体制をしっかり気づいておくべきではないでしょうかねぇ?

 しかし、ドーピング対策のためにクスリで使う普通のものも飲めないという話もありますし、アスリートは大変ですよね。そういう選手のために、毎日採血は無理でも食事の記録のデータ化、口腔内チェックとか毛髪検査。あとは呼気や尿などをスマホなどでデータ化して、ドーピングはしていないんだということを証明するという日が来るのかもしれませんね。最近では毎日スマホでそういうデータをチェックしていち早く病気対策をするとか聞いたことがあるので、そういう日が来ると面白いですね。

稀勢の里の横綱昇進の話




 リブログ機能を初めて使ってみました。読んでいてなるほどそういうことかと理解できたので、相撲ネタに興味ある方は是非一読することをおすすめします。

 相撲を見ていないので、最近の相撲事情がどうなっているのかはわかりませんが、稀勢の里が日本人力士で唯一白鵬と戦えるくらいの存在であることは知っていました(豪栄道とか琴奨菊も戦えるようになったんですかね?よくわかりませんが、彼らが育ってきたというより、そろそろ白鵬が全盛期を過ぎたということかも…?)。その稀勢の里が優勝・横綱昇進ということでようやく稀勢の里白鵬と伍するとは言わないでも、たまに優勝できるくらいの存在になったのかな~?なんて思っていました。

 ところが、聞くところによると初優勝で横綱昇進ということ。横綱昇進は二場所連続優勝、もしくは優勝&準優勝だったはず。基準を満たしていない云々の声が聞こえてきて、おやおや一体どうしたことだろうかと不思議に思っていました。

 リブログ先のROYAL Jr.さんの文章を読んで、なるほどそういうことかと知ったので、そちらを読んでいただけると、事の経緯はよく分かるかと思います。ざっくりいうと、今場所はツイていたという一言に尽きるわけですね。二横綱の休場でこれまで壁になってきた上位力士がいないなかでの優勝で、綱を張らせるのは早すぎると誰もが思うことでしょう。あの白鵬を破って優勝を決めた!という背景もないうちから、昇進決定なんて言われていたら、そりゃみんなええ~ってなりますよね、普通。実際勝ったから良いですけど、もし負けていたら…。


 そもそもなんですけど、横綱というのは名誉称号であって、相撲の地位・階級ではなかったんですね。大関が最高位だった。大関の中でも特別に強い力士に横綱という名誉称号が認められて、名乗ることが出来た。今みたいに簡単に横綱として承認されなかったから、ホイホイ粗製乱造されるものでもなかった。三場所連続優勝して、それで初めて横綱になれる。だから長い大相撲の歴史でも数えるほどしかいなかった。そういうふうに本当に強い力士にだけ与える。横綱はめったに誕生しないという制度にすべき。

 ―と思っていたら、横綱吉田司家が免許として特定の力士に認める形で始まった。他にも~家発行免許というもので、承認するケースが有って、実際の横綱一覧以外にも非公式横綱なんていうものが結構いたりするわけですね。史上最強と謳われる雷電為右衛門が横綱になれなかったのは、有力藩のお抱え力士ではなかったからと言われていますが、要するに政治的な力学が働くフェアなスポーツではなかったわけです。(横綱審議委員会が公平なのか?制度として正しいのか?とよく言われるわけですが、それ以前には吉田司家が恣意的に決めていたわけで、もっとフェアじゃない時代があったわけですね。横審も改革のために出来たものだというのは面白いところですね。)

 昔、神事・興行・スポーツという3つの要素からトライアングルを形成しているという話を書いたように、スポーツとしてプロ興行としてフェアじゃない!云々は相撲においてナンセンスになりがちなんですね。

 星が同点なら上位力士が優勝で決定戦はなしとか、大関が四人いるからバランス悪いから、連続優勝しても大関に昇進させませんとか。昔の相撲の歴史を見てわかるように、勝ち星や優勝といったスポーツのレコードを重視する発想がそもそもなかったわけですね。どんなものでもプロ競技の場合、歴史を振り返ると間違いなく歴代最高優勝回数~とか、技術的特筆すべきレコード・歴代最高記録という数字の視点から語られるものなわけですね。でも、相撲は異なるわけですね。

 それこそ品格と言われるように「?」な基準・視点が存在するわけですね。横綱の始まりから地位に至る経緯を見てもわかるように、結局何がどういう視点で定まっているのか一目瞭然でわからない。相撲を見ていた人も、昔は今場所は誰が優勝するか!ということを気にするよりも、足を運んで相撲を見ることが第一、優れた力士の優れた相撲を見ることが第一だったんでしょうね。

 そのような古き良き時代の精神が良いな、ぜひそういう時代が来てほしいなと思う反面、まあ無理なのでそういう話はここでやめます。

 結局、政治的な背景だったり、興行的な背景が優先されるわけで、昇進させたいならさせればいいし、させたくないならさせればいい。まあ好き勝手にやったら宜しいのではないかということですね。抜本的な制度改革を出来る人もいないでしょうし、出てこないでしょうから。

 ただ外から見ていて、横綱というものはそんなホイホイ簡単に作って良いものではない。短命横綱が史上何人もいましたけど、短命横綱が良い影響を与えたことがあったのか?相撲界の発展に繋がったのか?と言われればまずノーでしょう。そういう背景を考えたら、普通は昇進に慎重になるものでしょう。

 日本人力士の優勝が騒がれたように、日本人横綱が出ればそれは話題になる。PR・集客=金になる。そういう発想しかないでしょう。日本人横綱がいないなんて耐えられない!もし次の場所で成績を残せなかったら昇進が見送られる!そんなのイヤだい!だから、何が何でも今のうちに昇進させてやる!

 ―とまあ、そういったセコイ思惑がすけてみえますね。今の政治の流れは、民主主義の精神・プロセスなんて知ったことではない。とにかく騙してでも法案を通しさえすれば、こっちの勝ちだ!とにかくバレないようにバレないようにこっそり法案の中に一文を紛れ込ませろ!なんていうメンタリティが蔓延しているわけで、そういう卑怯な時代の流れを反映しているのでしょうね。


 本人もアヤやケチがつくなら辞退すればいいと思ったんですが、そういうことは制度上まあみとめられないということでしょうか?たまには拒否して次の場所で必ず横綱になってみせます!みたいなシーンを見たいものですが。

 どれだけ横綱として惨めで弱くとも、横綱にさえなってしまえば、後の角界で地位が安泰する。そういうセコイ思惑から、「どんな形でも横綱になれてよかった。これで将来人生安泰だ」なんて思っていないことを願いたいですね。

 横綱になる条件として「優勝&準優勝」という条件は別に構わないと思います。これを満たしているということでいいとしても、それ以前に「横綱と言えるほど絶対的に強い」という条件をつけるべきでしょうね。横綱といえばその場所で1敗・2敗しかしないもの。年間10敗までがまあひとつの基準・許容範囲でしょうね。負けて話題になるのが横綱という言葉があるように、「あの横綱が負けるところを見れるなんてレアでラッキー、観に行ったかいがあったワイ」と言われるくらいじゃないといけないと個人的には思います。

 連続優勝だったり、優勝&準優勝以前に、しっかりとした数字・成績をちゃんと残している。横綱昇進以後も間違いなく優勝・準優勝し続ける力士であると保証がない限りは昇進を認めるべきではないでしょうね。稀勢の里がそれ以前に何回か優勝している。まあ、最低でも3回は優勝している。そういう実績があるから今回はちょっと条件として弱くてもまあ昇進を認めようとなってもいいと思います。

 しかし、年間最多勝を取った程度でそれ以前にあまり目立った実績がない。準優勝を何回してもそれは結局一番=横綱とは言えないですからね。特別な存在でなければ横綱とはいえないでしょう。

 というかこういう2横綱が休場というケースもレアながらあるわけですから、一年間トータルでの相撲内容&勝ち星総合的に判断するほうが良いのでは?それこそ、全部準優勝だが、朝青龍白鵬がいたために優勝できなかった。しかし年間84勝で誰よりも安定していたし、それ以前に3回優勝した経験もあるから横綱として推挙しようというのもありだと思いますが。

 日馬富士は何回か優勝していたな~と思いましたが(8回優勝していますね)、鶴竜は3回しか優勝していないのですね。モンゴル力士で横綱になった鶴竜でさえまだ3回しか優勝をしていない。今後白鵬が衰えるとしても、稀勢の里とそこまで年齢が変わるわけではない。確か今年白鵬が32歳で、稀勢の里が31歳。そんな彼が今後簡単にホイホイ優勝できるとは思えないのですが…。

 それこそ休場した2横綱が、今後怪我で衰える・引退するだろうという見通しがあって、また白鵬しかいないという感がある。興行的に今横綱にしておいたほうが良いという理由でもあればいいですが、そんなすぐに2横綱がダメになるとは思えませんけどね。

 確か週刊誌に、なぜ稀勢の里は優勝できないのか?みたいなことが場所前に書かれていて(批判した直後の優勝で笑いましたが)、前親方が死去で部屋の都合で新親方となったが、政治上親方になっただけで特にやる気がない。前女将さんが牛耳っていて、親方は稽古もろくに見ないダメ親方だから&部屋の統合云々で、弟子の面倒を見ないといけない稀勢の里が稽古に集中できない云々書かれていました。

 それが当たっているかどうかさておいて、ここに来るまで長い時間をかけている稀勢の里が今後横綱としてどのくらい活躍できるかかなり危ういと見るのが普通でしょうね。怪我などコンディションがどうなのか、その不安がなければ、在居場所・年数ということで一定の責任は果たせるでしょうが、さあどうでしょうか?


 まあ、そんな程度の話で終わるはずでしたが、そういやこんな要素があったなと思いついたので、追記。白鵬が平成の大横綱として10年以上君臨しているわけですが、北の湖が12年位横綱を務めていた時代があって、その記録さえ抜けば白鵬は優勝回数・在位年数と不滅の大記録を打ち立てることになるわけですね。

 白鵬といえば、北の湖日本国籍取得を一代年寄(であってたかな?)取得の条件として対立している。モンゴルの大統領やビジネスマンの道と、相撲界での理事長の道両方を可能性として残しておきたいがために、対立していると言われています。

 以前、白鵬朝青龍は二大横綱で、彼ら抜きのポスト各界は考えにくい。朝青龍は不祥事による引退だからまあ良いとして、白鵬が理事長にならないのは不自然極まりない。またそうでないとしても、今後もモンゴル横綱だらけで、モンゴル親方のモンゴル派閥が角界を動かしていくだろう。そういう時代の中で、あの白鵬すら旧習の壁にあたって、親方や理事長になれなかったとなったら大変なことになる。横綱にはなれても外国人は理事長になれないのか!ということになる。

 白鵬としては、千秋楽でわざと負けることで稀勢の里に恩を売っておく。久しぶりの日本人横綱誕生に手を貸すことで各界に恩を売る。また数少ない日本人横綱として稀勢の里がいずれ理事長になるでしょう。そういう事を考えても、白鵬としては足場がための意味合いがあったのではないかと思いましたね。

 まあ、白鵬稀勢の里といえば、白鵬が日本人横綱のために彼に指導をする場面ですね。稀勢の里を稽古で転がして、「ちゃんと四股を踏んでるのか!全然地に足が付いてないじゃないか」と言ったシーンですね。日本人トップの彼ですら四股が出来ていない、地に足が付いていない。日本人全体に共通する話でしょうからね。

 書いているうちに意外と文量が…。大した話ではないですけど、相撲ネタとして向こうに持っていこうかしら?続編・続報次第ですね。

眠るときだけのコンタクト 朝起きたらメガネ要らずに

眠るときだけのコンタクト 朝起きたらメガネ要らずに- NIKKEI STYLE
 単なるニュースっぽい話ですが、眼・視力に関わる話なので一応引っ張っておきました。まあ大した中身はないんですけどね。
 随分昔に、この眠っている間にコンタクトを付けておくだけで視力が回復するという話を聞いていいなぁと思っていましたが、今は色んな眼病予防の観点からも進んでいるとか。加齢で歪んだ角膜をコンタクトで矯正することで視力を回復させることが出来るということみたいですね。9割の人が視力1.0まで回復しているとのこと、すごいですよね。

 またピンホールで視力を回復させるみたいなやつが昔流行りましたが(実際買って視力回復トレーニングとしてやってましたが、効果は一時的だけなんですよね、あれ。ほとんど詐欺ですね)、あれの応用でコンタクトに細かい穴を開けてその小さい穴を通してみることでよく見えるようにするとかそういう技術もあるとか、面白い話ですね。老眼に悩む人用みたいですね、年取って老眼で辛いという話をよく聞くのでニーズかなりあるのではないでしょうか?

 また18歳以下はレーシックを受けられない。角膜が柔らかい子供に向いている。スマホなどで視力の低下が進む傾向もあってニーズも増えているとか。

 金額は相変わらず高くて15~20万だと。価格がネックですね。でも寝てる間につけるだけで、日常生活でメガネやコンタクトいらずということなら需要はかなりあるでしょうね。昔テレビで見たときは一回つけるだけで十分みたいな感じだったのですが、ほとんど毎日定期的に使用する必要があるみたいですね。めんどくさいといえばめんどくさいですが、それでも目・視力のためになるのならまあいいのではないでしょうか?個人的にはかなり惹かれていますね。

 いつか手を出したいのですが、高いですよね…。買える日が来るのはいつになるかなぁ?


気になってアマゾンで「オルソケラトロジーレンズ」検索してみましたが、まあそりゃ個人で注文してイチから作る品なのでおいているわけはない。しかし、
バイオクレン O2セプト

という、洗浄するものがありました。まあコンタクトレンズと同じものなので、そりゃ毎日洗浄する必要があるということですね。そういう手間・別途必要経費があることにはあると。これくらいならまあ良いんでしょうけど、他に色々検査がどうたらこうたらとか、色々めんどくさいことになったりするのでしょうか?それだったらちょっと嫌ですね。

ブラック部活動を変えさせた父親の話

「この部活動は長すぎる!」 ブラック練習、変えさせた父親の執念
 日本の長時間労働は学校教育の時点で始まるといっても過言ではないと前から主張してきましたが、日本の社会は無意味な時間的拘束が本当に多い。というか、無駄なことをして時間を使って、相手の時間を奪っているという発想がない人が多い。相手に時間をとらせる=相手の自由を奪っているという配慮がない無神経な人が多いですよね。

 こういうのは学校教育の時点で決まるもの。規範・慣習の領域ですからね。学校行事、運動会だ音楽会だ無駄なことをやりすぎるんですよね。参加する子どもたちにとって良いこと=面白い・楽しいというのならばいいですけど、そうでもないことを意味不明に強制するから学校というのは痛いなぁ・センスが無いなぁと思ったことを記憶しています。

 決まったこと、決められたこと、過去にやっていたことをただ延々と繰り返して行う。呪術の儀式じゃないんだからそんなことやってどうするんでしょうね。まあああやって画一化していくという時代の流れがあったんでしょうけどね。官僚化・法制化というのは一度始まると、箸の上げ下げまでルールを作って基準に従って強制することを求める性質がありますが、まあその流れにあったことなのでしょう。今そのようなおかしな流れが学校現場でなくなっていればいいですが…。

 そんなことはさておいて、一人のお父さんが学校教育・現場のおかしさに声を上げて狂った現状を変えたというお話。中学では部活動が事実上強制である事が多いです。所属していないと高校進学でマイナスとみなされて進学できないというプレッシャーを考えると、嫌でも参加せざるを得なくなる。そうでなくても所属しないと普段行動する仲間を作れないとか色々あるでしょうからね。

 ただ放課後の余暇の過ごし方の一つにすぎない部活動で強制的な活動を強要される=ブラック企業で労働を強制される姿と瓜二つですね。教員が学校の生徒を好き放題こき使うように、企業も社員を好き放題こき使える。そこに人間としての意思や、人間を尊重する姿勢はあるのか?個人的にはないと思います。

 部活動とは言え全国的な大会があり、試合で勝ち続ければ究極的には全国優勝というものがある。そりゃ勝ちたくない人はいない。勝つことで承認欲求を満たしたいのは当たり前。しかし、そんな栄誉にあずかれるのはほんの一握り。そして常識として競技などで強くなってアスリートの道を歩むとすれば、人一倍の練習時間が必要となる。そのようなアスリート路線を歩む特別な練習をするのは才能と強い意志のある特別な子だけ。

 そんな特別な練習を子供にさせるのは構いませんが、部活動としてまず子供に確認を取っているのか?部活の顧問が毎年入部する生徒に「君たちはアスリートになりたいか?厳しい練習でいいか?」という確認を取っているという話を聞いたことがありません。顧問が普通の人で、そういう路線を強要しない限り、あたかも自明の公理のように軍隊のような厳しい練習、プロを目指しているような特訓を強制されるというのはフェアではない。

 1年・2年・3年と学年ごとにエンジョイ路線とガチ路線で別れることもあれば、学年内部でも当然別れることがあるでしょう。むしろどちらかでまとまるほうがレアなケースでしょう(※)。そういう前提を無視して顧問が、特に外部指導者が君臨することがあるという公立学校の現状には違和感を通り越して、頭がおかしいと感じますね。

(※―これまではガチ路線・高圧的な指導者を批判してきましたが、当然その逆で本当はガチ路線でやりたいのに、周囲がエンジョイ勢でやりたい練習がまるでできない!という可哀想な目に遭う目線の高い子もいるでしょうね。そのことも当然考慮しなければいけませんね)

 部活動に参加しなければいけない縛りもそうですし、嫌なら厳しい部活に入らなければ?という感覚もおかしいと思います。好きなことを楽しくやりたいという普通の感覚が通じないのはおかしい。それこそなぜ子供の部活動ごときで、真面目に勝とうとしない者は迷惑だという感覚が正しいこととされるのか理解が出来ない。健全な人間として発達してもらうことこそ学校教育であるべきことではないか?成長はともかく、勝利を重視するのはおかしい。勝利至上主義と練習(拘束)至上主義が蔓延するのはおかしい。

 昔はお父さんが仕事ばかりして子供が悲しむ、あげく家庭内でお父さんの居場所がなくなるなんていう話がありましたが、このケースでは娘が部活で父親とまともに会話できないというのですからね。狂ってますね。オリンピック出るとか、プロアスリート目指しているとか、そういう特殊な事例ならば理解も出来ますし、それについておかしいぞ!なんて口を挟みませんが、そうではないですからね。子供と触れ合うかけがえのない家族の団らんの時間を学校・部活が奪うのですからね。人間が消耗してもかまわないというメンタリティは教育現場に始まるということなんでしょうね。組織が所属する人間に対して、全人格的服従を強いるメンタリティは本当なんとかならないものか…。

 部活動が強いということがPRになるというのが意味わからないですね。○○校の校長です。ウチは△部で全国に出ていまして~なんていうことになっても、それがなにか?にしかならないと思うのですが…。よくわからない感覚ですよね。

 まあそりゃ、学校に何か取り柄がある方がいいでしょうけど、なくても大して変わらないでしょう。学校単位で競争して、順位が下がったら給料下がるとかそういう実力制度でもないのですし。

 そもそもプロアスリートやオリンピック選手などを輩出するレベルでないのならば、そういう生徒を入試で優遇する意味や必要性があるのか?学力以外でプラスとしてカウントする今の評価システムは救済措置として本当に機能しているといえるのか?苦痛・苦行をさも当たり前のように強いる部活動制度はなくすべきだとおもうのですけどねぇ。

 学力がなく、進路で不利。故にグレるみたいなことが考えられて、そういうことをなくそうという趣旨ならばまあ理解できるのですけどね。じゃあ普通に学力がちゃんとある一定数の生徒にまで部活動やらせる必要ないだろうという気がしますねぇ。でもそうやって勉強が出来ない子ばかり部活強制にすると、それはそれで問題が起こるんでしょうけどね。

 やっぱり、学校という既存の制度の枠ではなく、地域のプロ傘下クラブだったり、スポーツクラブのような形にした方がいい気がしますね。ガチはそっちで同好会を学校にするとか色々考えられると思います。少なくとも既存路線のまま手を入れてこなかった、メスを入れて大改革をしようとしなかったことこそが、何より大問題なのでしょうね。

 まあ、今の政権を担っている顔ぶれ然り、そういうことについて違和感を感じない人たちっぽいですからね。学校教育制度について熱心な大臣の一人でも出てこないですかね…。

北海道日本ハムファイターズ、新広島市と新球場建設交渉 総予算増でどんな球団に変わるのか?

首を痛めた影響であんまり長いのを書けないので短い野球ネタを。

 北海道の新広島市で新球場が作られるという話*1

 個人的にあーだこーだ語る必要もないことでしょう。こちらの文章(プロ野球・日ハムが新球場構想で描く未来図)を読んでいただければ十分かと思います。*2

 一応書いておきますが、プロ野球の球団経営に重要なのは球場収入が球団側にあるかどうか。最近だと広島が新球場を作ってグッズなど収益を上げて採算が取れるというか黒字を増やした話が一番新しいですね。言うまでもなくホークスは過去に870億円という大金を注ぎ込んで球場を買い取っています。それだけ出しても採算が取れると見込めるくらい球団が球場を所有するというのは意味合いとして大きいわけですね。

 オリックス・バファローズバファローズが赤字に耐えきれなかった原因の一つとして大阪ドームの使用料問題があったくらいですからね。結局は球団が潰れ、使用するところがなく困って合併したオリックスに10億円で引き取ってもらうという結果になっていましたが。オリックスの場合は、自前球場で経営面・資金面で問題がないのに低迷しているというかなりレアなケースになりますが、まあ本題とは関係ないので無視して結構な事例でしょう。

 ホークスが二軍球場を一から建てて選手育成&ファン獲得のために投資できるのも、球団単独で黒字であり、つぎ込める資金があるからですね。金があり、正しい使い方で投資をすればきっちりペイできるというのが現代野球興行の常識になっていると言っていいでしょう。

 ですから、最近だと横浜も浜スタの使用料が高すぎるということで交渉を行い、新潟や静岡へ球団を移すという話も持ち上がっているわけですね。親会社がDeNAに変わって集客路線が成功し、軌道に乗ってきた段階にありますからね。球団の集客・基本ビジネスモデルが安定してきた今、新球場建設で数十億かけても、10年~20年何年くらいになるかわかりませんが、確実に球団経営にプラスとなる・採算が取れることはわかるわけですね。

 ホークス・カープベイスターズという事例を見ても、ファイターズが新球場を建設しないはずがないといえるわけですね。初見の人にはなんで?になるかもしれませんが、このブログではホークスファイターズ、この二球団が現NPBのナンバーワンツー球団である(NPBで一番の球団はこの二つのうちのどちらか)と書き続けてきました。そのファイターズが球場建設、独自の理念を持ったボールパーク建設に乗り出さないとは考えづらいのですね。

 ファイターズは前々からビジョンを持った球団運営をしてきました。選手の生きた教材となるベテラン落合招聘から札幌移転による地域密着路線など、フロント主導で球団を強くするセオリーを抑えて着実にステップアップしていった経緯があります。次なるファイターズのステップアップとして既に成功事例がある球場建設に乗り出さないわけがないと考えていました。

 「ファイターズが優れたビジョンとフロントを有しているのは理解した。ならばなぜ最初っから、球場を建設しなかったんだい?親会社がいくらか出して、後は数十億借金して20年がかりでも返しておけば今よりもっとマシだったのでは?」と考える人もいるかと思います。特に青少年20代以下くらいだと。「確実に儲かるのがわかっているなら、計算が立っているのなら、最初に投資しとけばよかったじゃん。そうしたらもっとコストが減って儲かっていただろうに、なんでそうしなかったの?もったいない」と思うでしょう。

 しかし、まあゲームではないのでね。現実で数十億もかかるビッグプロジェクトにGoを出せる会社は早々ない。今でこそ野球興行が成功して間違いなくペイする・採算が取れるとわかりますけど、当時のパ・リーグイチローが出て変わってきていたとは言え、まだまだ客がいない時代だったんですね。リーグとして軌道に乗ってきたというものの、近鉄の撤退・球団の消滅があったように、リスクもまだまだあったわけですね。

 今でこそ日ハムは200万を超える集客を記録して、北海道に完全に根付いたといえますが、それまで北海道で新球団として受け入れられるか、北海道の人間が地元チームとして贔屓にしてくれるか?熱心なファンとなって見に来てくれるか不安定&不確定要素が多かったわけですからね。そこにリスクがあった以上、コストがかかっても札幌市主導の第3セクター球場を使わざるを得ないという判断をしてもおかしくはない。というか果断なトップと豊富な資金でもなければ、そういった思い切った決断・将来への投資はまずできないものでしょうからね。無難・無難で挑戦の中でもコストの小さい方、妥当な判断を積み重ねていった当然の選択でしょうね。

 かつて、日本ハムは地域密着を図る上で北海道の客を惹きつけるための戦略・戦術を取ってきました。阪神からメジャーへ行って全国的な知名度があった新庄に、巨人ファンが多い事情から積極的に巨人選手をトレードなどで獲得し、客を呼び込もうとしました。ヤクルト黄金時代の一人稲葉を獲得したのも人間性以外にもそういった事情があったんでしょうね。巨人ファンほどではなくても、コアなファン・野村ヤクルトの評価をするファンの興味を引き寄せたでしょうからね。

 まあ、そういう集客を意識してなんとかファンを球場に呼びこもうという段階が日本ハムにもあったわけですね。そしてここに至って、間違いなく北海道に根付いた・新規ファンを開拓して固定客を掴んだので、さらなる収入アップが見込める新球場建設・保有という次の段階に至ったということですね。

 そのような事情を考えると、ファイターズが新球場を保有してもまず大丈夫だろう。成功するだろうと言えるわけですが、そこに一抹の不安がないわけでもないのですね。

 ファイターズといえば西川・中島・陽・中田などなど魅力的な選手を連想しますが、やはり何と言ってもダルビッシュや大谷といったスーパースターが在籍したチームというイメージが強い。スーパースターであるダルビッシュや大谷が抜ければ当然客足は落ちる。今年は観客動員で200万オーバーしたわけですが、ダルが抜けル前までは200万まであと少しという所で足踏みして、ダルがいなくなって190万人を割って15年に元の状態190万のラインに戻るようになりました。ダルの穴を大谷で埋められたと見ていいでしょうね、人気の面でも、優勝争いの面でも。その大谷が抜けた穴でまた10万人ほど観客動員数が落ちるリスクが有る。中田も抜けて打線ががくっと落ちて優勝争いが難しくなれば、ダルビッシュロスよりも大変なことになるかもしれません。大谷ロスのリスク・危機があるわけですね。

 糸井といった5ツールの外野手が育ったことで育成の上手いチームという印象が強く、実際に次から次へ良い選手が育つとはいえ、糸井のようないい選手をそうそう何人も育てられたわけではない。

 陽にしても、中田・糸井にしても、そして言うまでもなくダルも大谷もドラ一の選手なわけですね。ドラ一の選手が確実に大物に育つわけでもなく、球団の育成も重要なポイントであり、きっちりいい環境を整えて選手を導いたことは素晴らしいのですが、ドラ一でいい選手をそうそう何度もひけるわけではない。

 その年の一番いい選手を取る、ドラフトでウチは絶対逃げないと言う通り、確実にいい選手を指名するでしょう。しかしそう何度も競合・くじで勝つわけではない。当たり前のことですけどね。

 来年オフには大谷・中田がいなくなると言われています。主力打者二人が抜けて、将来の日本の大砲として活躍間違い無しと期待される清宮を指名できれば良いのでしょうが、果たしてそのような素材を今回も見事にドラ一で獲得できるのか…?仮に取れたとしても、清宮が一年目から大活躍するとは考えにくいですし、中田のように目処が立つまで3年かかってもおかしくない。外野で3割、もしくは30本どちらでもいいので100打点あげられるようなそこそこ長打力がある選手が育たないと相当厳しい。そういう選手がドラ一以外で育つのか?それこそトレードして取ってきた大田が開花すれば見事なんですけどね。なかなかそううまいこといかないでしょうしね。

 まあ、そこら辺の不安や懸念は新球場関係なく、ファイターズフロント・現場&ファンも今後数年間、間違いなく低迷する打線・打撃面をどうするかという課題に直面して悩むところでしょう。スーパーエースとしてダル・大谷に続く第三のスーパースターピッチャーの育成に、中田・打者大谷に代わる第三の中心打者をどうやって育成するか?前者はそういうスターが高校生投手で出てきて、かつくじで当てるという不確実なものなので、若手投手を育成する・投手陣整備で乗り切るというのがまあ無難なところでしょう。クリーンナップを打てるバッターを今後3年~5年以内に育てられるか?出来なければFAやトレードで一時的な応急処置的なものとはいえ取ってこないといけなくなるでしょうね。クリーンナップ不在問題はかなり深刻だと思います。

 まあ、そこら辺は規定の事実なのでおいといて、ポイントは新球場で採算がとれるようになり、25億円という「予算の壁・天井」がなくなったファイターズの方針・路線はどうなるかということですね。

 糸井というスターでさえも、球団の方針に逆らうのならば放出するという一貫して変わらない姿勢を貫いてきたわけですが、それを続けるのかどうか?収入増で25億円の壁・天井という仕方がない背景がなくなるわけですが、選手への年俸として還元するのか?

 日ハムがイマイチ観客動員数に伸び悩んだのは、選手の流出が激しいことが背景にあったと思います。せっかく育ってファイターズの顔になった主力選手が、他球団に移ってしまう。地元だからFAで移るという理由、ドラフトで指名されたから仕方なく北海道に行ったけど、本当は地元の広島に…or福岡にor大阪にというのならばともかく、お金が払えないからという理由で選手が去ってしまうのはファンとしてはいたたまれないもの。足を運んで特に熱心に応援してきた贔屓の選手がいなくなってしまうと、ガクッと来るでしょう。

 優れた選手をFAで取ってこれなくとも流出だけは食い止めてほしいというのが大抵のファンが抱く人情かと思います。予算制限がなくなればそういうこともなくなるのか?「辛いです…北海道が好きなので…」という事例がなくなり、より長期的に選手の活躍を見守ることが出来て、ファンが球場に足を運んでくれるようになるのか?

 収入・予算が増えれば当然そうなる。そうやっていい選手の流出が止まって、より今まで以上に素晴らしい強い球団になる。これまでは定期的な選手の流出があった分、数年に一度低迷するという現象が避けられなかった。そういう「捨てシーズン」の年もなくなり、いい事だらけだ!となればいいのですが、そう言いきれない事情・背景があります。

 ファイターズの選手流出の激しさは有名で、信頼と安心の日本ハムブランドなどと言われるくらいです。しかし、補強と育成は両立しないというセオリーがあるように*3、メジャーへ行く以外選手の流出が止まれば、新人選手に与えられるポジション・実戦機会が減ることにもつながります。貴重な実戦経験の場がベテランが残留することで減ってしまって、新人の育成が難しくなる。これまでの日本ハムのような若手選手の成長による空いたポジションの穴埋め・活発な新陳代謝が起こらなくなってしまうリスクが有るわけですね。

 ーとなると、今回の陽のケースのようにそれこそ「卒業」とでも言って無理やりFAに追い込んでいくという形も考えられますが、毎回そうするわけにもいかない。①若手の模範となる人格か、②これまで負った怪我の度合いはどのくらいか=今後も間違いなく活躍が期待できるか、③その選手のポジションが埋めにくいポジションか、④また現在の若手の中でそのポジションを埋められそうな若手がどのくらい育っているか

 ―まあそのような要素を検討してその都度判断することになりそうですが、若手が育ってうまく穴埋めしてくれるという保証があるわけでもない。今までは育ったらFAしてもらうしかないという状態でほとんど選択の余地がない状態でした。なので迷う必要性がなかったわけですが、今後はその都度計算して判断しなくてはならない。穴埋めに失敗して、引き止めるべきだった!というケースも多々出てくるでしょう。その時にフロントは一貫した方針を保っていられるのか、一つのポイントになると思います。

 まあ、埋めにくい二遊間はなるべく流出させずに確保して、穴埋めしやすい外野はよっぽどのことでもない限りは引き止めないという方針なので、それをそのまま引き継ぐ気もしますね。武田勝を引き止めたように、投手事情を勘案して貴重なリリーフ・抑えを中心に、若手の育成と合わせて考えて先発も若くて頑丈な選手を引き止めるくらいになるのでしょうか。

 そういう事情を色々考えると、吉井コーチの復帰はフロントの思惑が見えますよね。低迷する打撃陣&大谷の受けた先発の穴を埋める投手陣整備、大谷がいなくてもしばらく投手の力で守り勝てるようにしてほしいという思いがあるのでしょう。栗山さんは大谷が渡米するまでだと予想していますが、栗山監督後新監督に引き継ぐ一番重要なポイントは投手陣になるでしょうから。やはりタイミング的に吉井コーチを呼び戻さざるをえなかったというのがフロントにはあったのではないでしょうか?「吉井えもん~なんとかしてよ~」というところでしょう。

 ダル資金(はもうないんだったか?)に、大谷のポスティングで20億。そして大谷の代理人事業やスポンサーなどの窓口となって大谷ビジネスを球団が手がける・一枚噛むことで今後も定期的な収入を得る形になりそうで、その資金を新球場費用に使うようですね。そして新球場完成後にはダルや大谷の所属するチームの開幕戦とか、カードを組んで凱旋登板というものまで見据えていそうですね。そこら辺も非常に注目度大ですね。

 ホークスはメジャーを超える世界一の球団を作るという理念・野望を持っていますが、メジャーとの交流・選手を送り出すことには消極的で、一歩も二歩も遅れそうな感じがしますが、今のままでは何をどうやってもファイターズのメジャー戦略ヴィジョンには及ばない気がします。この状況で次の一手はどうするのでしょうか?なにかあるのでしょうか?

 今思えばという結果論ですけど、松坂獲得も他にメジャー戦略がないからこそのやむを得ない選択という気がしますからね。よその球団のダル・大谷の凱旋登板というイベントが大成功でもしないと方針を見直すことはない感じのようですね。ホークスは井口選手くらいでメジャーでそこそこやった選手がいないのが気がかりなんですよね。ホークスからはパッとしていないイメージが強いですからね。

 話を戻して、ファイターズはそれゆえに多くの弱点を抱えていたわけですね。ベテラン野手を確保できないから&育成の場にするから、左右の代打の切り札が揃うことがない、代打の層が薄い。弱いチームを手っ取り早く強くするには投手陣を良くすることですから、若い投手を多く指名して、芽が出ないと見るやスパッとものすごい早い期間で見切ってクビにするという傾向もありますね。よその球団でも投手を多く指名して、毎年多くの投手がクビを切られるという傾向はありますが、日本ハムはその傾向が際立っていると思います。これは一長一短ある方針ですが、実力競争を促す反面、そのリスクの高さに有望かどうか未知数という選手は敬遠しがちになる。有望な選手でも場合によっては事前の接触であまりいい反応を示さないこともあるでしょうね。より長く見てくれる球団に行きたいということになりたがる。まあ、ココらへんはスカウトの手腕・球団と高校・大学・社会人などのコネ・パイプ云々の領域になるでしょうけどね。

 後何故かファイターズは捕手を軽視するんですよね。捕手育成に力を入れている話も聞かないですし、有望な捕手を1・2順目で指名することが殆ど無い。大野と清水くらいだったと記憶しています。まあそこら辺は最近のロッテ以外どこも同じでそこまで際立った話ではありませんが、いいチームは捕手を育てる・捕手が育つチームであるという個人的な意見からすると意外なところですね。そこら辺にもメスが入ると面白いんですけどね。まあ細川がクビになって声をかけないくらいなのでしばらくは変わる気配はないでしょうかね…。

 捕手を重視しないですが、投手は何より重視することは間違いないですから、やはり投手第一の方針を選ぶのでしょうか。投手の流出が少なくなって、かつFAなどの獲得が増えるかもしれませんね。資金が増えた分、FA獲得の余地も出る。その時にどういった選手を獲得するのか。前述通りクリーンナップ不在問題という課題があって、セオリー通り選手育成が難しそうだから、スムーズな穴埋めが出来ないために一時的に大砲をFAで獲得する。普通の球団なら当たり前の判断で驚くべきことでもないですが、大物打者はそうそうFAしないし、巨人・阪神オリックス・SBという資金力ある球団との競争に勝てるかどうかわからない。あるとしたらThe4番という選手ではなく、地味ながらもバッターをしぶとく返してくれるという選手を獲得するという感じになりそうですね。それこそ稲葉や新庄のような選手補強になるでしょうか。その二人は守備が良い・黄金時代を知っているなどのウリ・プラスアルファがありましたが、それがなくても取る必要性がある気がしますね*4

 ファン増大のために北海道出身選手を集めるという地域密着のセオリーがありますが、そうすると育成のために選手枠を開けておく、少数精鋭方針に歪みが出ることにもなりますが、どうするでしょうか?今後客足が落ちることが想定されるので、一時的にでも北海道出身選手を優遇するというのは期間を区切る、制限を設けるのならばやって良いのではないかという気がしますが。

 打撃面での問題、穴埋めが最優先されるとしても、まず投手陣第一姿勢を崩さないという決断も十分ありえますね。投手陣が崩れさえしなければ、まず大負け・低迷はしませんからね。投手陣の管理をしっかりすることで、中継ぎ陣の崩壊を避ける。吉井コーチがいるのでそれが出来ると計算していいでしょう。リリーフが崩壊することはない。複数年に渡ってリリーフ陣が安定することが保証される。資金の目処が立つならば来年補強できるからという計算で、投げ勝つ野球路線を選ぶ。今よりも投手のペースで無茶をして勝つという極端な守り勝つ野球を選ぶ可能性もあることはありますね。*5

 まあ予算が増える・使える金が増えると言っても、予算が青天井なわけではない。他所からいい選手をいつでも、いくらでも取ってこれるということになるのは考えにくいでしょうからこれはあまり可能性としては低い気がしますね。ないことはないでしょうけど。

 選手に払う年俸・条件や待遇もさることながら、NPBの場合FAはコネが左右する事が多い。日ハムのこれまでの「実力主義」の方針を考えると、コネやパイプ・ルートが存在している・うまく機能させられるとは考えづらい。FAなどをうまく活用するにしても、コネを使いこなせるようになるまでまた段階を踏まないといけないでしょうね。まあ、これまでの既存方針・路線から大きく逸脱しないと見るほうが自然でしょうか。

 いずれにせよ来年オフからしばらくの間、短期的に間違いなく、ファイターズは投手か打者どちらかを補強しなければ戦えない状況にあるわけで、資金面という制限がなくなってFAにも参戦できるようになったファイターズが、どのようにFAをうまく使うかというポイントが出てくるわけですね。どういう選手を取るのか、面白いところですよね。FAで選手を取るという方針で、これまでの方針が崩れる可能性も当然ある。予算制限がなくなって、選手も球団の事情をこれまでは理解して我慢していたけど、じゃあ言わせてくれよということにもなる。大谷の年俸が低すぎでは?と話題になったくらいですからね。そこら辺でもどうなるか興味は尽きないですね。

 ホークスが二軍球場を建設したように、二軍に力を入れるというプランももちろん考えられるところですね。鎌ヶ谷という場所から移転して球場を作るというのも面白い気がします。東京に本拠があった時代があるので、もうこれ以上開拓余地はないとして、そこはおいといて新規ファンの開拓のために関西に二軍を置くのも面白いかもしれません。個人的にウェスタンに移ってもらってホークス二軍と競争してもらいところですが、まあ変わらないでしょうね。

 他所のチームの実績ある選手を取るものよりも、福利厚生を充実させ、早くリタイアしたら球団職員のような職を紹介して、将来の保証をする。若手の首にする・見切る年齢を一つでも二つでも上げるようにする。こうすることで事前に指名についてノーを言われないようにする。目に見えない大事な要素に力を入れることこそ常勝軍団の基本。育成路線はそのままで、より選手のために力・資金を注ぐ球団になって欲しいところですね。より多くの良い選手がファイターズで活躍してこそファンも足を運ぶ常勝球団になると考えています。

 また、チラッと触れましたけど大谷のような選手を送り出すメジャー路線ですよね。どんどん選手をあっちに送り込むことで、パドレスのような球団と提携してやっていく。いい投手を育ててそのビジネスで収入を確保するとか、パイプを作って埋もれているマイナーリーガーを安く使うとか考えられますよね。前から海外枠をうまく使うことで定評のある球団なので、そこまで方針が変わらないですけど。海外枠をうまく使って、メジャービジネスを開拓していくというプランならば、一番いいのは海外枠の制限撤廃一人でも二人でも枠を増やすというのが一番今の課題を乗り切る手っ取り早い手段なので、それができれば一番いいんでしょうけどね。楽天の三木谷さんなんか賛成しているようですけど、孫さんはどうだったかな?まあセ・リーグ系がうんとは言わないでしょうから、難しいと思いますけどね。

そしてまた短いつもりが結構長くなったといういつものオチ。

アイキャッチ用画像

2016 OFFICIAL DVD HOKKAIDO NIPPON-HAM FIGHTERS『FIGHTERS STRIKE BACK 挑戦者から王者へ~2016年宇宙一への軌跡』

*1:北広島市と日ハム 新球場構想で2月1日から本格協議 | どうしんウェブ/電子版  リンクは途中までしか読めませんが、他に良いリンクもなかったので

*2:本題とは関係ありませんが、同じリンク内で次のような文章→勝負には負けたが「広島圧勝」と言える理由 | 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場がありまして、まるで見当ハズレな指摘だと思ったら、エコノミストで競馬メインの人でしたね。この文章は11月のもので新広島市の新球場について本格協議が決まったのが12月。一ヶ月後に事態が急展開したことだからセーフと言いたくなりますが、前々からファイターズは新球場を作ろうか、それとも札幌市が条件を改善してとどまってもらうかという話はずっとあったので、アウトだと思いますね。そういう流れがあることを知らずに、そういう話に首を突っ込んでしまうのはいかがなものかと思いますね。まあ専門外なんで軽く小ネタとして触れたという感覚なんでしょうけども。これ以上突っ込んでもNPB警察だ!になってしまうのでやめときますか。まあ、あまりにも広島>日ハムという意見が素っ頓狂すぎて「!?」になったのでね。

*3:個人的には定説というよりも、両立しづらい・難しいくらいのレベルで考えていますが

*4:まあクリーンナップ不在問題と新球場による予算増を並べて書いてるわけですが、現実的には当然収入増で予算増にはタイムラグがある。何処かから将来的な収入増は確実だからと資金を借りるとか、親会社がよっしゃ今が大事なときだから一時的に大砲のために金だすで!とでもならないと無理な話なんですけどね。ここで並列的に書いていますけど、じゃあ短期的な問題のために予算をすぐ捻出できるかというとこれまでの日ハムの方針から言うと、うーん厳しそうですよね…。となると、せっかくの新球場で短期的な低迷を許容するのか?新監督就任の話題作りで乗り切るとかなんでしょうかねぇ?中畑監督のような集客効果を見込んだ監督にするとかもあるのかも…?

*5:守り勝つ野球といえば落合野球ですが、全権を望む&実績故に高年俸の落合さんは厳しいでしょうね